
基本情報・事業概要
企業名 | 株式会社スプリングファーム(農地所有適格法人) |
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所在地 | 三重県鈴鹿市 |
設立年 | 2017年2月 |
事業概要 | 遊休農地(荒廃農地)における営農型太陽光の開発及び事業運営(直営)、他社が保有し営農している農地における営農型太陽光設置に係る企画プロデュースを実施。 直営が10か所(低圧9、高圧1)、企画プロデュースの実績は15か所。 |
以下、事業者のコメントを掲載
取組の背景
太陽光事業を普及していきたい一方で、鈴鹿市内に野立て太陽光の候補予定地がなくなったことと、斜面設置についても検討したが、熱海の土砂災害以降、斜面への設置が困難になり、斜面地に太陽光設置のニーズがなくなったこと。また、その時期に農業事業にも参入し、その中で営農型太陽光が差別化要素になったことが背景にある。
そのような中、2021年7月の農水省の荒廃農地に対する規制緩和(単収要件の緩和)を受け、従来から懸念されていた高齢化・担い手不足により鈴鹿市内に広がる農地の荒廃化の社会的課題の解決を目指す意義がある事業であると判断し、取組を開始しようとなったことが営農型太陽光事業を開始したきっかけである。

取組における工夫

- 戦略的なターゲットを設定
- 鈴鹿市内には茶畑が多く、茶畑には葉っぱに霜が降りないように農地敷地内に電柱が設置されている。茶畑の荒廃農地が多いことと、太陽光発電設備を設置するにあたってのコストを抑える観点もあり、1,000m2~2,000m2の茶畑をターゲットに低圧の営農型太陽光を普及。
- 発電事業・農業それぞれで黒字化を目標
- 荒れた農地でも育てやすいブルーベリーやユーカリを主に栽培。ブルーベリーは水をほとんどあげる必要はなく、太陽光設置による防草シートで保水性も保たれているのでより管理負担が軽減されている。ユーカリについては、太陽光発電設備により遮光されることで、赤焼けを防ぐだけではなく光の制限により茎が太くなるので園芸用での価値が高くなる。
- 太陽光パネルによる遮光効果
- 観葉植物の苗は光が強いと枯れてしまうため、通常だと遮光ネットを張るのだがそれが不要となっている。また、鈴鹿Gが企画した地元営農者の太陽発電所のケースは、農福連携により障がい者の方の就労も受け入れているが、太陽光発電設備があることで日陰ができ通常の農作業よりも長時間働くことが可能に。



苦労した点とその対処法・解決策など
- 苦労した点
- 営農型太陽光発電所のさらなる推進に向けては、2024年3月25日付農水省ガイドラインにより、 遊休農地であっても10年後の一時転用継続の際は農地とみなされ8割の単収要件が課されることなり、 20~30年継続する必要がある太陽光事業に対する大手企業の同意を得ることが困難になった。
- 対処法・解決策
- これまでは荒廃農地をターゲットにしてきたが、今後は8割単収要件がクリアできるような農地で高圧の営農型太陽光普及を図っていく方針である。
今後の展望
- 営農型は、2~2.5メートルの高さであり横からも十分に光を取り込むことが可能であることから、今後は両面に太陽光パネルを設置し、発電効率を高めていく。
- 営農型太陽光発電のビジネスモデルを確立し、そのモデルを若手農業者等に導入することで、スタートアップの支援ができるビジネスモデルを構築する。
お問合せ先
- 中部経済産業局 資源エネルギー環境部 エネルギー対策課
- 〒460‐8510
愛知県名古屋市中区三の丸二丁目五番二号
電話番号:052‐951‐2775
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最終更新日:2025年4月9日