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給湯用源泉を利用した地熱発電事業の事例
岐阜県 奥飛騨温泉郷 中尾地熱発電所 | 中尾地熱発電株式会社

基本情報・事業概要
企業名 | 中尾地熱発電株式会社 |
---|---|
所在地 | 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷中尾 |
設立年 | 2013年 |
事業概要 | 出資会社である株式会社シーエナジーは、再生可能エネルギー発電を推進。主な発電設備には、太陽光、小水力、バイオマス、地熱発電が含まれる。 中尾地熱発電所では、地域資源を活用した発電事業を通じ、持続可能なエネルギー供給モデルを構築している。また、発電所が観光資源および教育現場としても活用されることを目指す。 |
以下、事業者のコメントを掲載
取組の背景
焼岳の火山噴火で形成された自然勾配を利用した中尾温泉では、全国でも希少な自然流下方式の温泉供給を行っている。温泉資源を守りながら、持続可能なエネルギー利用を模索し、地域住民と協力しながら温泉資源と地熱発電の共存共栄を実現するための協議を重ねた。
温泉利用者や観光客への恩恵を拡大し、地域再生可能エネルギー普及と地域の観光振興を一体化するモデルの構築。

取組における工夫

- 地域との連携 有限会社中尾温泉と協力協定を締結
- 温泉還元を無償で提供することで、地域住民との信頼関係を構築。
- 生産井戸の特性を活用した発電方式
- 低圧井戸(第一生産井):安定的な発電が可能。高圧井戸(第二生産井):5時間周期の変動特性を持つ。両井戸の特徴を活かし、ダブルフラッシュ方式を採用。
- 経済的メリットの提供
- 温泉井戸の削減により維持管理費を3分の1に削減。各宿泊施設の経済負担を軽減。
- 蓄電池導入による効率化
- 第二生産井の余剰蒸気を活用して発電。発電量が電線容量を超える場合は蓄電し、不足時に放電する仕組みを採用。



苦労した点とその対処法・解決策など
- 苦労した点
- 掘削後、低透水性により約1週間で蒸気噴出が中断。
- 対処法・解決策
- 再調査の結果、透水性の高い深さからの蒸気取り込みを検討。
- 地域住民との協議回数を重ね、温泉掘削深度からの蒸気取り込みについて、信頼と理解を深めた。
- 資源開発技術であるパーフォレーションを採用し、蒸気量の確保を図った。
今後の展望
- 地熱発電所と観光資源の融合による地域認知度向上。
- 継続的な地域連携による運営体制の持続可能性確保。
- 教育現場や観光資源としての発電所のさらなる活用。
お問合せ先
- 中部経済産業局 資源エネルギー環境部 エネルギー対策課
- 〒460‐8510
愛知県名古屋市中区三の丸二丁目五番二号
電話番号:052‐951‐2775
(応対時間:9時~12時、13時~17時)
FAX番号:052‐951‐2568
メール:bzl-chb-enetai■meti.go.jp(FIT申請に係るご相談は、メール:bzl-chb-fit■meti.go.jp)
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最終更新日:2025年3月31日