全国のガソリンスタンド(サービスステーション:SS)数は、ガソリン需要の減少、後継者難等により減少し続けています。近隣にSSがない地域では、自家用車や農業機械への給油、移動手段を持たない高齢者等への灯油配送等に支障を来すおそれがあるなど、地域の石油製品の安定供給に問題が生じる可能性があります。
SSは地域の燃料供給拠点として、政府のエネルギー基本計画においても、地域の重要かつ不可欠な「社会インフラ」とされ、また産業の基盤であるため、SSの廃業が地域の衰退につながることが懸念されます。また、カーボンニュートラルの流れの中、従来の人口減少・燃費改善といった需要減少の要因に加え、電動車の普及等によりSS運営は厳しさを増しています。
こうした問題、いわゆる「SS過疎地問題」は、地域住民の生活環境の維持及び防災上の観点から全国的な課題になっています。
本ハンドブックは、SS事業者、行政(自治体)、地域住民といったSS過疎地問題が生活に影響を及ぼす地域の関係者の方向けに、それぞれの立場でどのような関わりが可能かを確認し、少しでも解決に向かうべく取り組めるよう作成したものです。
令和4年6月にSS過疎地研究会の議論を経て改訂を行い、令和6年5月にSS数、SS過疎地等のデータや支援施策情報等を更新しました。
最終更新日:2024年9月2日