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中部発きらり企業紹介 Vol.119

更新日:令和元年10月29日

高い研究開発能力により生み出される化粧品原料を国内外へ展開

一丸ファルコス 株式会社
  • 岐阜県本巣市
  • 天然素材
  • 化粧品原料
  • 健康食品原料
  • 自社一貫体制
  • 海外展開
  • 働き方改革
スター★ちゅぼっと君
安藤 芳彦 代表取締役社長
安藤 芳彦 代表取締役社長
2019「はばたく中小企業・小規模事業者300社」
の表彰状とともに。
 今回は、天然素材に特化した化粧品原料、健康食品原料及び医薬部外品原料の研究開発、製造、販売をされている一丸ファルコス株式会社の安藤 芳彦(あんどう よしひこ)代表取締役社長にお話をうかがいました。
 取り扱う製品は1,000品目以上。国内の主立った化粧品・機能性食品に同社の製品が原料素材として採用されています。また、国内のメーカーのみならず、世界的な化粧品メーカーをはじめ、世界約40か国へ原料を出荷しています。
 2019年には、「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選定され、その研究開発能力を高く評価されている研究開発型企業です。
天然素材の研究開発型メーカーへ成長
一丸ファルコス株式会社の歴史
同社工場の変遷 ポスターは社員自らこだわりのデザインを追求し制作、社内に展示
同社工場の変遷
ポスターは社員自らこだわりのデザインを追求し制作、社内に展示
 弊社は設立前の1919年頃より、家業として台湾の高雄市にて安藤高雄薬局(薬局のチェーン店)を営んでおりました。第2次世界大戦の終戦により、愛知県丹羽郡犬山町(現在の愛知県犬山市)に引き揚げ、1946年、安藤薬業公司を創立。 その後の1959年に弊社を大阪にて設立。2019年8月末で設立より60周年を迎えました。1973年には岐阜県山県郡高富町(現山県市)に岐阜支店を開設し、化粧品原料、医薬品原料の製造及び販売を開始しました。 大阪から始まり、岐阜の山県市、本巣市へと事業地を拡大してきた弊社ですが、現在では東京営業所を始め、大阪に営業所を1箇所、岐阜県内に2工場(真正工場・糸貫工場)及び上海に現地法人を構えるまでになりました。 現在、上海の現地法人では、現地のユーザーに原料を販売する拠点として事業を展開中。その他、原料に特化した現地の専門商社を代理店としてヨーロッパやアメリカ、アジアなど世界30か国に設け、国外へも販路を拡大しているところです。

自社一貫の製品開発
研究開発室 全従業員の1/4が研究職
研究開発室
全従業員の1/4が研究職
大量ロット製品については自動化。足場はステンレスを使用しクリーンな環境の生産工場を実現
大量ロット製品については自動化。
足場はステンレスを使用しクリーンな環境の生産工場を実現
社内にモニター試験室を完備 肌状態を専用機器にて分析可能
社内にモニター試験室を完備
肌状態を専用機器にて分析可能

 化粧品原料や健康食品原料の全てを自社内での一貫体制にて管理しております。天然素材に含まれる有用成分の研究開発(製品開発)から始まり、抽出精製、生産、品質管理、営業の一連の流れを自社で完結。 このように、基礎研究にはじまり、応用研究、独自の製品開発まで全てを自社のシステムの中で完結できる組織が弊社の強みであり、各部門が物理的にも業務の流れ的にも近いため、常に情報共有と問題解決の取り組みができる体制こそが、お客様の満足に直結しているのだと思います。
 現在、弊社では様々な研究機関やお客様と共同研究を実施していますが、大切にしていることのベースはオリジナリティです。まだ市場に存在しないものを想像しながら研究のシーズを探っています。 仮説を立証するための研究を自社で立ち上げ、その成果を国内外の学会等で積極的に発表しており、その成果を化粧品、健康食品分野に応用できる原料として仕上げていきます。この原料が世界中のメーカー様に届けられることで、新しい価値や喜びを生み出すことができると自負しています。

データの一元管理体制を構築
 弊社の基幹システムとして、NEC社のFPシステムを採用し、販売、生産管理、購買、会計のデータについて、全社員がアクセスできる体制を整えております。 従来は、各部署に独自のシステムがありましたが、システムを統合することにより、全部署で情報の共有や業務への活用を可能にし、業務の効率化に成功しました。 その他、輸出・輸入システムや薬事管理システム、原料情報管理システム、人事・賃金管理システム、経費精算システムなどを導入し、一元管理体制を整えています。
 その他、約1,500社もの取引先への対応を迅速にできるよう名刺や顧客データの管理もシステム化することに成功しました。各部署に入ってくる市場情報について、本システムで共有できることにより「次の手を打つ」算段を立てることができ、新しい戦略や新しい研究のヒントにつながっています。

サポイン補助金を活用!
柿ペクチンの構造解析に利用する装置(サポイン補助金より)
柿ペクチンの構造解析に利用する装置
(サポイン補助金より)
 3年前より、戦略的基盤技術高度化支援事業(サポーティングインダストリー、以下「サポイン」)[サポインマッチナビ中部]を活用し、岐阜大学、岐阜県農業技術センター、 岐阜県産業技術センターと共同で開発を行っております。 高齢化社会における栄養摂取の観点から、低栄養をきっかけに起こる活力、身体速度、基礎代謝等の減少の結果、更なる低栄養状態につながる「負のサイクル」が注目されています。 そこで、この「負のサイクルを打破する」食品素材を岐阜県特産の柿等、果実由来多糖類より開発検討を行い、順調に試験段階を踏んでいるところです。 サポイン補助金により導入した各種機器等は、有用性の評価、成分解析、生産工程の開発のために非常に有用であり、サポインの事業から得られた知見を活かし、今後も、有用性・生産コスト・市場性等を見据えて、弊社の新たな製品の開発に取り組んでいきます。 また、大学等との産学連携については引き続き積極的に取り組んでいきたいです。
         
“世界の”一丸ファルコスへ 積極的な海外展開
本社受付には、展示会で受賞した数々のトロフィーが飾られている
本社受付には、展示会で受賞した
数々のトロフィーが飾られている
 弊社では、ビジネスフィールドの海外展開にも力を入れております。アメリカやヨーロッパ、アジアなど40か国に向け、弊社の製品を輸出しています。輸出の比率で言うと、やはりアジア、中でも中国が多くを占めています。 アメリカやドイツ、フランスはアジアと比べて競合が多いのが現状ですが、アジアでは競合が少ないため、近年の売上が伸びているデータも出ております。
 それぞれの国に特化した専門商社(代理店)がありますので、タイアップをし、現地のユーザーを回って活動を行っております。 また、国内の展示会(化粧品開発展など)をはじめ、アメリカやドイツ、フランス等で開催される海外の展示会にも毎年10件ほど継続して参加し、社内で積み上げた研究の成果を発表しております。 展示会の他にも、東京や大阪、名古屋で研究員や開発者を集めて学術発表会やセミナーを開催し、販路の拡大へ取り組んでいます。
 また、国際競争力を高めるために、社内に知的管理部門を有し、海外の専門商社と連携しながら、国際特許の出願を積極的に推進しています。国内特許と併せると累計600件を超える出願を行ってきています。 ただ、国際特許は中小企業からするとハードルが高いので、知財が海外に流出してしまわないような支援策があると中小企業としては助かるのではないでしょうか。
         
社員皆が働きやすい職場へ
「本巣市結婚・子育てアドバンス企業」の認定証
「本巣市結婚・子育てアドバンス企業」
の認定証
 弊社では、社員のワークライフバランスの整備にも力を入れております。
 社員自らが業務のメリハリや効率を意識した働き方改革を実施した結果、近年の残業時間は月平均で1人あたり5時間まで減少しております。
 また、土日・祝日の休日以外にも、誕生日休暇や結婚休暇、結婚記念日休暇、配偶者出産休暇、引越休暇、勤続10年ごとの長期勤続リフレッシュ休暇等、ライフイベントに合わせた特別休暇制度も設けており、多くの社員が活用しています。
 現在、全従業員の35%を女性が占め、結婚・出産・育児休業を経て子育てと両立しながら仕事に励む社員も増えてきております(現在、5名の社員が育児休業取得中)。 育児と仕事の両立をサポートするため、お子さんが小学校1年生になるまで利用できる育児短時間勤務制度を導入するなど、子育てしやすい環境作りに取り組んでいます。その結果、社員は皆、出産を機に退職することはなく育児休業後も働き続けています(育児休業後の復職率は100%を維持)。
 こうした取組より弊社は、2016年に、結婚や子育てがしやすい職場環境を整えている企業として「本巣市結婚・子育てアドバンス企業」に認定していただきました。

安定した人材の確保へ
 弊社では、毎年数名ずつ新卒採用で人材の確保を行っております。薬学部や農学部といった理系の学生を中心に採用をしており、本年度は4名入社し、来年度は8名の方の入社を予定しています。また、全国の企業説明会に出向き、毎年2,000人程がエントリーしてくださっております。 やはり弊社を志望していただける学生の中には、大学で学んだ専門分野の知識を活かせる職場として、化粧品の素材業界を選んでくださる方が多く、大変嬉しいことです。また、インターネットや学会で弊社の研究発表を見て興味を持ってくださる学生も多く、我々もより研究に力が入ります。
 ただ、就活市場が厳しくなっていく中で、なかなか人が集まりにくくなってきているのも現状でもあります。充実した研究開発体制や、3年以内の離職率の低さ等を継続し、アピールしていけたらと思っております。
 新卒採用の他にも、岐阜県プロフェッショナル人材確保事業費補助金[岐阜県ホームページ] を活用し、 3年前からキャリア採用を始め、40代の方6名を開発部、国際部、総務部で採用しております。また、60歳以上の方の嘱託雇用の見直しにも注力し、グレード制を導入することによって、やる気や能力のある嘱託社員に対する処遇の改善も実施しております。 その他にも、等級制度、賃金体系、役職定年制についても、見直しを行っているところです。
         
今後のビジネス展開
海外での売上を全体の半分まで増加!
 日本は、世界でも有数の規模の化粧品市場です。しかし、少子高齢化が進むにつれて、20~30年後には日本の化粧品市場は縮小することが予測されます。現在、海外での売上は弊社の売上全体の2割程度を占めていますが、将来的には海外での売上を全体の売上のうちの5割まで高めることが目標です。
 化粧品は、人口が多く、1人あたりの所得が増えて「美」への関心が高まる新興国で市場の拡大が見込めます。今後は、インドやインドネシア、ブラジル、ロシア、ナイジェリアなどをターゲットに販路の拡大に取り組んでいきたいところです。
 そのためにも、グローバル人材の積極的な採用も必要です。弊社は現在、中国にしか現地法人を構えておりませんが、後々はアメリカやヨーロッパ、東南アジアへ弊社にて正社員として採用した外国人を現地へ派遣できるよう事業展開を考えております。 言語や文化の違いという問題への対応は課題ですが、まずは海外からの留学生をインターンシップで受け入れることから始めたいと思います。

積極的な事業展開を!
 2年程前に長期ビジョンとして「売上高300億円、経常利益30億円」を社内で発表しました。売上高を現在の82億円から300億円、従業員数も現在の180人より500人規模を目指すことによって、当地域をはじめとした国内、国外での雇用の拡大や納税金額の増加など、社会に貢献したいと考えております。
 また、近年の業績の好調さの中で、社員の間で「現状維持」という消極的な考えが出てきているため、創業時代のような「チャレンジ精神」を再度、社員皆に持って欲しいです。 そのために、国内外の大学や研究機関との共同研究の推進、国内の大学にて寄附金講座の開設、ベンチャー企業への投資などにも注力してまいります。
         
 企業プロフィール 
  • 一丸ファルコス 株式会社

    一丸ファルコス 株式会社
    一丸ファルコス 株式会社
  • 企業名
    一丸ファルコス 株式会社
    法人番号
    5200001009783
    本社所在地
    〒501-0475 岐阜県本巣市浅木318-1
    事業内容
    化粧品原料、健康食品原料及び医薬部外品原料の研究開発、製造、販売並びに輸出入
    創業
    1919年(大正8年)
    代表者
    代表取締役社長 安藤 芳彦
    資本金
    9,738万円
    従業員数
    184人
    HP
    一丸ファルコス 株式会社 ホームページ外部リンク
    電話番号
    058-320-1030
         

このページに関するお問い合わせ先

中部経済産業局 総務企画部 情報公開・広報室
住所:〒460‐8510 愛知県名古屋市中区三の丸二丁目五番二号
電話番号:052-951-0535
FAX番号:052-951-0557

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