
パティーヌ(手染め加工)を施したオーダー・メイド紳士靴
その後、この特許を活用し、販売会社と「特許実施権契約」を結ぶ経営モデルを編み出し、販売の権利を貸与、発生した売上に応じて特許料として、
販売店に収めてもらう仕組みで事業を展開することになりました。「足サイズ測定具」の特許を取った後、webで数値を入力すれば、
木型データに換算できるソフトとしてオーダー・メイド靴製造システムup MOSTを開発しました。
このソフトを使うと、通常は職人が長年の経験と勘で決めるコロシ(靴が足にぴったりくるようにするための靴の締め具合)までも、確実な法則の下で割り出すことができます。
私は前述の通り、勘が大嫌いですので。オーダー・メイド靴製造システムup MOSTは、製造や卸売の仲間(企業)と連携して事業を進めています。
以前は企画や製造、販売部門が集まった会議の場では、指名しなければ、誰も発言してくれませんでしたが、現在の連携先企業は、関係者全員が経営者としての責任と主体性を持って、
意見してくれるようになっています。さらに自分自身は、戦略立案に専念できるので、その点でも優れた方法だと思っています。