A.宮川社長
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宮川工業 株式会社[事務所]
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宮川工業 株式会社[本社]
岐阜県関市は700余年の歴史と伝統を誇る世界でも有数の刃物の町で、かつては刀鍛冶を生業とする商売・職人が多く、その刃物加工の業を活かした金属加工技術が磨かれた結果、金属加工業が盛んです。刀剣製造というのは一カ所で完結するわけではなく、数多くの行程を経て完成します。
刃物そのものの加工だけでなく、鞘や柄といった装飾関係の加工も必要で、それぞれの専門分野を持った職人の作業を経て初めて一振りの刀ができあがります。
当社も刀剣の加工を手がける産地問屋からスタートしており、昭和10年に私の祖父が関市大門町で宮川刀剣製作所として創業を開始しました。戦時中は軍刀を作製していましたが、終戦に伴い刀剣は没収されたため、包丁を扱うようになりました。
包丁をつくる際には、柄(にぎり)の部分を固定するためにドリルで2カ所穴をあける必要があり、当初は手作業で1カ所ずつ穴をあけていたのですが、それを効率良く作業できないかという発想から、昭和28年に同時に2カ所の穴あけができる2軸の加工機(2軸アタッチメント)を開発しました。
この2軸アタッチメントの開発により生産性が向上し、製品の量産が可能になったのですが、それ以上にアタッチメント自体の評判が良く、アタッチメントそのものを商品化することができました。
この2軸から始まった多軸アタッチメントが、高度成長期の自転車、オートバイ、自動車産業の発展とうまく合致できたことにより、昭和38年の株式会社への改組や昭和46年の販売会社である(株)ビグモント設立などを行いながら、業績を伸ばすことができました。
当社は、穴あけに関する多軸アタッチメント、面取り機、造船や橋梁等の部材加工に対応した大型の加工機である専用機を主に展開しています。