A.中島社長
マイクロバブル発生機
モノトランフィルムを採用した
コンパクトボンベ「静」
モノトランフィルムそのものは大学の先生が開発をされておりましたが、それを商品化するのが誰も出来ないことでした。 モノトランフィルムには、様々な機能があります。
視界制御機能(フィルムを通した向こう側が正面からは見えるが斜めからは見づらい)、微細泡(マイクロバブル)発生機能(フィルムに不織布を貼ることにより、直径50μm以下のマイクロバブルを発生させる)、気体透過機能(塵・埃・細菌・ウィルスなどを通さずクリーンなガスを供給)、
気液分離機能(液体から気化したガスのみを取り出す)等があり、これらの特徴をいかした様々な用途が考えられます。
モノトランフィルム用途展開
マイクロバブルの開発は、フィルムの開発を開始して、2年ほどしてから、「空気は透るが水は透らないかもしれない」との話 を聞き、これを表現してみようということで当社で開発することにしました。
開発中に名古屋の展示会に出店することになり、上に水を入れ、フィルムを境目に入れて圧力を加えました。そうしたら、5mmぐらいの大きさの泡が一分間に5個ぐらい出ました。
しかし、一分間に5個ではどうにもならないため岐阜大学の先生に話をしたところ、撥水性が原因だろうと教えてもらい、フィルムの表面処理などを色々試しました。
その中の一つがコロナ処理(撥水性から親水性にするための表面処理を施すこと)というもので、実はこれも展示会で見つけたのですが、私どものブースの裏側で親水性の不織布を展示していまして、それを貼ってみたら細かい泡がパーッと出始めたのです。
それが泡の第一号です。その後研究を重ね、生きた魚を持ち運ぶ時に利用できる微細な泡を生成できるモノトランフィルムを採用したコンパクトボンベ「静」(しずか)という製品を技術シーズを貰ってから約5年で商品化しました。これは世界でも画期的な商品だと考えています。
また、泡の新しい機能で「水の浄化」という考えもあります。これまで水の浄化はバッキ式が主でしたが、静かに浄化していく方向に世の中が変わっていくと思います。比重による分離、泡が細かいことにより対流を作らずに、水の中で比重によって層を作ろうと考えています。
一つの方法として、電荷を使い、ゴミに泡 を付着させ、それを泡で持ち上げていく。これについては特許の出願を終えています。