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プロジェクトの基本情報

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2019年3月18日更新

鋳物砂に多孔性の崩壊材を添加することで無機系鋳物砂でありながら鋳込み後の強度低下率,90%を達成!

富士化学株式会社

プロジェクト名 ナノ空間を利用した高リサイクル鋳物砂による無機系砂型鋳造技術の高度化に関する開発
対象となる川下分野 自動車、航空機、環境、産業機械
川下企業におけるニーズの対応 効率化(生産性・作業性の向上など)
環境配慮(不純物の除去や無害化、廃棄物削減、 CO2削減など)
上記ニーズに対する具体的な数値 鋳物砂の新たな崩壊性メカニズムにより、鋳込み後の高い砂崩壊性90%以上、砂再生性90%以上達成
事業実施年度 平成24年度~平成26年度
事業化状況 実用化済み(完成はしているが販売実績はなし)
対象としている素材 アルミ,鉄,銅などの砂型鋳造品

プロジェクトの詳細

プロジェクトに至った背景・経緯
 現在、砂型鋳造法として、崩壊性や再生効率を求める場合には有機系粘結剤を用いた硬化法が採られている。しかし、有機系粘結剤では注湯時熱分解によりベンゾール、トルエン、キシレン、フェノール、ホルムアルデヒド等の有害物質が放出され、最近では大きな環境問題となっている。自動車産業等種々の鋳造業界では、無機粘結剤による砂型鋳造法が、有害ガスによる環境汚染対策に最も効果的と認識されている。そこで本プロジェクトでは無機系粘結剤製造メーカーである富士化学(株)独自アプローチによる高崩壊性および高い砂リサイクル性を有する無機系砂型鋳造技術の開発を開始した。

研究開発のポイント
 無機系増粘剤および有機系増粘剤それぞれに一長一短の問題がある。有機系の材料に関しては鋳込み時に有機系のガスが発生し作業環境および地域環境に対して大きな問題となっている。また、無機系の材料に関しては鋳込み時に有機系のガスの発生はなくクリーンな材料であるが一般的には、砂の崩壊性および再生性が低いという問題がある。本開発では従来の鋳物砂の中に多孔質材料の添加を行い崩壊性および砂再生性の大幅な向上を目標として開発を行った。
 これにより従来では無機系増粘剤では鋳造の行えなかった製品に関しても鋳造可能になると考えられる。それにより作業環境および地域環境の改善が可能であると考えられる。

研究開発の具体的な成果
 鋳物砂の中に崩壊材として機能する独自の多孔質材料の添加を行った。ナノ空間の機能を最大限に発揮する、砂、崩壊材、水ガラス(無機系粘結剤)の独自配合を決定し現場実験において有効性の確認を実施した。その結果、既存の無機系鋳物砂に比べ非常に高い砂崩壊性を確認するとともに現場での有効性および作業効率の向上の確認が可能であった。特に中子と主型からなる複雑な形状の鋳物において中子砂の崩壊性の向上が得られ大幅な作業時間の短縮などか可能であると考えられる。
 また同時に崩壊性向上に関するメカニズムを明らかとしたことで今後,様々なニーズに対応可能であると考えられる。

利用イメージ、今後の活用が見込める分野・製品等
 本開発により無機系鋳物砂の大幅な崩壊性の向上が可能となりました。その結果、砂落としが容易になり大幅さ作業性能の向上やより複雑な形状の砂型を無機系増粘剤で製造可能になると考えます。また、砂の崩壊性を向上させることで砂再生にかかるエネルギーやコストの削減、砂の摩耗の減少などが可能となると考えます。
 弊社が提案する珪砂をご使用して頂くことが最も良い崩壊性を得ることが可能ですが、市販の鋳物砂などに崩壊材を添加して鋳肌などを大きく損なうことなく崩壊性の向上も可能です。
 以上のことからアルミ鋳造などの現場で広く利用可能な商品となっていると考えられます。

事業化への取り組み

知財・広報活動 特開2013-233584 【発明の名称】鋳型及び鋳型の製造方法
今後の見通し  現在、補完研究を実施しており、追加の現場実験を行う事でユーザーに紹介できる事例や実施例などを増やしていく予定である。同時にユーザーからの問い合わせや共同試験などは随時実施している。今後は、多孔質材料である崩壊材の製造や仕入れなどの社内体制の調整を行う。
 今後4年~5年後をめどに崩壊材と増粘剤の合わせた売上1億円程度を目標として営業活動を行う予定である。
当初の目標を踏まえた
上での達成度や
新たな課題
 天然珪砂を用いたCO2硬化法で当初の目標である砂再生率90%以上、崩壊性90%以上を達成する事が出来た。また、今後より広い分野で使用が期待される人工砂に関しても無機系増粘剤で非常に有効なデータを得る事が出来た。一方、大量生産に関しては従来の無機系増粘剤が有する問題が依然存在し今後の取り組みで改善する予定である。
川下産業からの引き合い状況
(件数等、内容)
 国内大手、自動車メーカー、鋳物製造メーカーなどから広く問い合わせを受けている。基本的には本製品に関する崩壊性を現場試験で確かめたいという内容、および価格に対する問い合わせである。
 川下産業から多くの問い合わせやサンプル依頼を受けている。

研究開発の体制

事業管理機関 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター
法認定事業者 富士化学株式会社
アドバイザー 株式会社コイワイ 専務取締役 小岩井修二氏
学校法人早稲田大学 創造理工学部教授 吉田誠氏
国立大学法人岐阜大学 金型創成技術研究センター教授 山縣裕氏

PRコメント

 無機系増粘剤である水ガラスのトップシェアである富士化学株式会社が長年の研究開発を生かし、全く新しい鋳物砂および無機系砂型鋳造技術の開発を成功しました。固体表面に多量のナノ空間を有する多孔性材料の特異な性質を利用し、無機系増粘剤で高い砂の崩壊性を実現しました。砂除去時や砂再生時の高い作業効率が実感して頂けると考えております。また、従来の鋳物砂に対して非常に少量の崩壊剤を添加して水ガラスとの最適な添加量の決定を行いますので、従来と全く同様の使い方で高い崩壊性を得る事が可能です。粘結剤として水ガラスを用いており、有機系の材料は一切用いておりませんので当然、作業現場に臭気や有機ガスの発生の心配はありまんので、その点も安心してご利用いただけます。
 様々な鋳物の製造に適用し、高い崩壊性を実感して頂けると考えております。

企業情報

社名 富士化学株式会社
(法人番号:2120001008524)
所在地 大阪府大阪市都島区東野田町3-2-33
電話番号 06-6358-0185
社員数 124名 (男性  101名、女性  23名)
資本金 4608万円
業種 化学工業
事業内容 ケイ酸ソーダの製造販売
無機系材料の製造販売
URL http://www.fuji-chemical.com/
保有する生産設備と
スペック
東京、名古屋、大阪、九州、宮崎県日向の各地に水ガラスの製造工場
岐阜県中津川に無機系材料の製造工場
生産拠点エリア 国内 所在地:東京、名古屋、大阪、九州、宮崎、岐阜
海外生産対応 不可
主要な取引先 富士シリシア化学株式会社
日星産業株式会社
京葉ケミカル株式会社
株式会社 ADEKA
株式会社立花マテリアル
ADEKAケミカルサプライ株式会社
三ツ輪化学工業株式会社
株式会社ソーダニッカ
本プロジェクトに
関する問い合わせ先
部署名
テクニカルセンター チーム21
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