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プロジェクトの基本情報

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2019年3月18日更新

新発想の分流制御技術により複雑3次元形状が
単工程で成形可能に! 約50%のコストダウン

株式会社 富士プレス

プロジェクト名 板鍛造の高度化による(省エネ・省資源指向の)トリプルカップ成形技術の開発
対象となる川下分野 自動車、航空機
川下企業におけるニーズの対応 高機能化(精度・性能の向上など)
効率化(生産性・作業性の向上など)
環境配慮(不純物の除去や無害化、廃棄物削減、 CO2削減など)
低コスト化(ランニングコスト低減、ロス削減、 省力化など)
短納期化(リードタイム、工程の短縮など)
上記ニーズに対する具体的な数値 ・中空ボス高さ:26.5mm(従来技術の3倍)
・ボス内径交差レンジ:0.08mmでCp7.8
・ボス内径真円度:φ0.05mmでCp5.2
・必要エネルギー:単工程で対応可能であり従来技術の2分の1以下
・素材として鍛造用ビレットでなく2.6mmの薄板使用可能
・加工油極圧剤配合割合:36%(リン系・硫黄系)
事業実施年度 平成20年度~平成22年度
事業化状況 実用化済み(完成はしているが販売実績はなし)
対象としている素材 鉄、アルミ、黄銅、ステンレス、その他

プロジェクトの詳細

プロジェクトに至った背景・経緯
自動車産業では複雑形状化、低コスト化、環境配慮が主要ニーズとなっている。板鍛造は後工程の削減や必要加工圧の低減等、省エネ効果が大きいので、金属プレス加工業界では特に板鍛造の技術開発に力を入れている。中でもトリプルカップ成形は、これまで据えこみ加工による成形例にとどまっており、ボス部高さ確保の面で不十分な成果しか上がっていなかった。一方、プレス加工油の環境負荷低減技術の開発動向としては、リン系極圧剤へのシフトとともに、いかに塩素系極圧剤と同等の性能を出すかという点に開発の重点が置かれてきている。
研究開発のポイント
従来技術によるトリプルカップ成形は「鍛造+切削」または「プレス加工」によっていた。それらが抱える課題として、ボス高さが不十分であることや切削後工程の必要性、加えて鍛造ではボンデ処理による大きな環境負荷があげられる。これらの課題に対して、板鍛造を高度化した端面圧縮による分流制御技術を開発することで、後工程の削減・必要加工圧の低減等を可能にし、トリプルカップのネットシェイプ成形を目指した。同時に極圧剤を極力排除した加工油の開発を通して、製造上の環境負荷低減を図りながら複雑3次元形状の成形技術確立を目指した。
研究開発の具体的な成果
分流制御技術の開発に当たり、複動ダイセットを製作し、単発工程での実機トライを重ねた。その成果をもとに、量産加工での素材流動最適化を目指して連続加工トライ型を製作して収集データを比較・分析した。その結果、プレスはナックル・モーションが最適であること、金型表面処理はCrNが最適であるが、焼き付き防止の観点からコーティング前の面粗度確保も重要であることを導出した。加工油開発においては油剤粘度適正値と油性向上剤の特定、硫黄系・リン系極圧剤の配合割合が成形結果に及ぼす影響に関する知見を獲得した。

利用イメージ、今後の活用が見込める分野・製品等
開発した分流制御技術により、従来の内面しごき法や押し出し法に比べて約50%の低コスト化が可能になる。また同軸中空ボスの高さを約30mmにすることが可能になる(従来工法の3倍)。さらに従来の「鍛造+切削」と比較して必要エネルギーが2分の1にできる。以上の利用メリットの活用先として、自動車用の電磁バルブ・ケースや各種アクチュエータの同軸中空ボス部を有する構成部品が見込める。また、分流制御技術の採用により製品設計の自由度が増すことからも、さらに広い範囲での活用が期待できる。

事業化への取り組み

知財・広報活動 論文:杉浦雅哉、王志剛「板鍛造によるトリプルカップの成形技術」王志剛「塑性加工によるトリプルカップの成形技術」(2010年8月)等
出展:広州モーター・ショウ(日系自動車部品展示会)(2011年11月)中部モノづくり基盤技術展(2011年1月)等多数
今後の見通し 実用化のための最適金型構造の開発に必要な基礎実験と評価試験を継続。また極圧剤を極力排除した開発加工油の実用化試験も継続中。ボス高さの向上を目標とした金型構造の改善研究を継続中。また、リン系添加剤を使用しない方策を検討中。今後は、まずアドバイザー企業への部品供給を足がかりに、自動車部品メーカーや家電メーカーでのトリプルカップ形状の採用推進を狙う。

研究開発の体制

事業管理機関 公益財団法人 中部科学技術センター
法認定事業者 株式会社 富士プレス
スギムラ化学工業 株式会社
研究実施機関 株式会社 富士プレス
国立大学法人 岐阜大学
スギムラ化学工業 株式会社
アドバイザー 株式会社 デンソー
機能品技術2部第3設計室
安藤元良
アイダエンジニアリング 株式会社 中野隆志
ユケン工業 株式会社 技術課 渡部清彦
大府商工会議所 主事 小久保友博

PRコメント

弊社の経営ビジョン「超・プレス企業となる」は「どこでもできる製品はどこよりも安く作る」「どこにもできない技術を開発し、製品化する」の2つの方針を柱としており、今回の開発技術はまさに「どこにもできない技術」の名にふさわしい内容となっています。海外展開としては現在、中国・常州市に生産拠点をもち、今後メキシコにも進出の検討をしています。特にメキシコでは樹脂メーカーとの合弁会社設立を予定しており、プレス以外の工程とのコラボによるシナジー効果を狙っています。この点で、分流制御技術による複雑3次元形状の製品化も後工程に樹脂成形を前提とすることにより、その可能性を広げたいと考えています。今後も量産技術としての完成度を上げることに注力しながら、製品化のための営業活動を継続していきたいと考えています。

企業情報

社名 株式会社 富士プレス
(法人番号:9180001092696)
所在地 〒474-0001 愛知県大府市北崎町井田118
電話番号 0562-47-5126
社員数 220名 (男性  160名、女性  60名)
資本金 5,200万円
業種 金属製品製造業
事業内容 自動車用プレス部品の製造、プレス金型の製造
URL http://www.fuji-press.co.jp/
保有する生産設備と
スペック
プレス:200t順送9台、300t順送3台、400t順送3台、250tTRF2台、300tTRF5台
生産拠点エリア 国内 所在地:愛知県大府市、福岡県北九州市 
海外 所在地:中華人民共和国 江蘇省常州市
海外生産対応 可 対応可能エリア:中国
主要な取引先 株式会社 デンソー、浜名湖電装 株式会社、アイシン精機 株式会社、アスモ 株式会社、その他
本プロジェクトに
関する問い合わせ先
部署名
技術部 技術開発室
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