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サポイン好事例

C-SMC成形技術による耐薬品性・軽量・高強度を実現した
炭素繊維複合材によるボルト・ナット・ワッシャの量産技術の開発

株式会社タカイコーポレーション

カーボンの特性を引き出した「最強」ボルト誕生

耐薬品性・軽量・高強度のカーボンボルトを開発

同社は自転車競技の盛んな美濃市にある。リーマンショックの影響を受けた同社は、主軸の精密ねじ加工だけに頼らない新規事業として、自転車開発に活路を見出そうとしていた。
現在、競技用自転車のフレームは、軽量かつ強度のあるカーボンファイバーが主流である。カーボンを制すればその道は拓かれる…と、土田健司氏に突如、社運が託された。「これまでカーボンを扱ったことがなく、まずは知識を入れるところから始まりました。難しさはもちろん、カーボンの可能性や面白さも感じながら進めてきましたが、ある時コスト面で行き詰まってしまいました(※その後「miraicle」として完成)。そんな時、主軸であるねじへの展開も同時に進めることにしたのです」。
 現在、ねじは薬品に強い樹脂製が主流だが、強度が足りず使用中にねじが緩むという、締結力不足の問題があった。それを鉄の10倍の強度を持ちながら、重さが4分の1と軽量な炭素繊維で作れば、従来品を圧倒的に上回る性能のものができるのでは、と二人は考えた。なかでも、炭素繊維とプラスチック樹脂の複合材料であるCFRPは、変形しにくく、酸やアルカリなどにも強いという特長がある。カーボンボルトを開発できれば、ニーズの高い「軽量」「高強度」「耐薬品性」をクリアできるに違いないと、まずは名古屋工業大学の江龍修先生に相談。その時にサポインを紹介され、事業として大きな一歩を踏み出すことになった。そして、同社で新製品開発を手掛けることができる古田泰浩氏とともに、カーボンボルトの本格的な開発を進めることになった。
自社で材料開発、炭素繊維複合材を製造

ところが研究当初は市販のC-SMC材を使う予定だったのだが、強度にばらつきが出るという問題により、カーボンボルトに合うようなオリジナルの樹脂を開発しないと研究が進められないことが発覚した。その当時は、メーカーで配合してもらった樹脂に炭素繊維を浸し、自社で炭素繊維複合材を製造するなど、すべてが手探りの研究であった。
また、当初は炭素繊維を1インチに切断して樹脂と混ぜていたが、それでは強度がばらつくため、せっかくの炭素繊維も切断しては意味がないということがわかる。それには、長い繊維をまっすぐに流し入れるため、強化繊維樹脂テープを巻き金型に入れて加圧することで、高強度を実現(特許出願中)。その後は、量産化に向けての方法や機能性の評価、さらに低コスト化に向けての応用など、事業化へ向けて着実に歩みを進めた。
量産化へ向けてさらに研究開発中!

このカーボンボルトは「ボルタス」という名称で商標登録を行い、多くの展示会でお披露目された。「取引先の会社に気に入っていただき、展示会で大きなブースを用意して紹介して頂き、今まで取引のなかった大企業様からも引き合いをいただくなど、たくさんの良い展開に繋がっています。今後は量産化への体制を進めるのが目標ですね」と土田さんも話す。タカイコーポレーションは、世界初の技術に大きな手ごたえを感じ、いままさに飛び立とうとしている。

事業化&マッチング成功のポイント

◆金儲けより「面白いものを作りたい」という思いを優先させる
つまづくことのほうが多い研究開発を支えたのは「成功させたい」という思い。面白いものを作っているんだ、という高揚感を持てるかが成功のかぎ
◆協力者と良好な関係を築く
共同開発は、同じ熱を持って研究開発する者同士でないと続けられない。頻繁に顔を合わせ、メールのやりとりをしながら、お互いに信頼し合える関係を作っていく
◆わからないことはサポイン担当者に相談する
途中で計画がずれることはしょっちゅうで、それを補正していくのが大変。そんな時は、サポイン担当者に研究開発の流れを相談してみるのもいい。

活用のためのアドバイス

ミライクル事業部 土田健司さん
サポインの研究開発は一筋縄ではいきません。協力を仰いでも断られることばかりで、心が折れそうになったことは数知れず。そんな時、唯一ある樹脂メーカーの企業の方が興味を示し、会社として動けなくても個人的に手伝いたいと申し出てくれました。そこから急に人の縁が繋がっていき、できることが増えていったのです。思えばそこも転機でした。面白いもの、この世にないものを作りたい、という思いがあれば、同じ思いのある人が寄ってきてくれる。開発にはそういう思いが大事だと思いました。これからサポインを始めるみなさん、ぜひ諦めないで、がんばってください。

紹介動画

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