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サポイン好事例

ニアネットシェイプ素材と高効率直彫り加工による
大型超硬金型の一貫体制製造技術の開発

株式会社エイ・エム・シィ

大型超硬金型の高効率加工を実現

3社連携の一貫サポート体制を活かして

同社は、超硬質合金製品の金型設計・製作を行う金型メーカーである。自動車部品を主とした冷間鍛造の塑性加工用金型を製造しており、2013年にはタイに進出するなど目覚ましい発展を遂げている。関連会社には、超硬素材を製造・販売する素材メーカー「ノトアロイ」、またグループ会社には鍛造試作を行う「イフカム」を持つ。専門性を持つ3社が連携し、工程設計や材料選定、金型製作、試作という一貫サポート体制が強みだ。今回のサポインも、その連携メリットを生かした製造技術の開発がテーマとなっている。
ニアネットシェイプ素材から最適加工を設計

冷間鍛造用金型業界では、長寿命の金型を作るため、超硬合金という硬くて加工の難しい材料を使うのが主流となっている。さらなる精密な形状へのニーズや耐久性向上のため、これまでの放電加工に代わり、マシニングセンタで切削する「直彫り加工」が注目されていた。しかし大型の超硬金型の場合には、高額の工具を使う直彫りでは、かえって高コストになってしまう。「その解決には、ニアネットシェイプが必要でした。超硬合金は焼結時に収縮が大きくなるため、どうしても取り代が多くなります。ですから、取り代が少なくてすむニアネットシェイプ超硬素材の開発と、その加工に必要な工具形状、加工条件を確立することが重要だと考えました」と話す若宮寛明さん。
ニアネットな超硬素材は、総形型と固相焼結という工法を組み合わせることで製作。この方法では超硬合金が型から分離させるのが困難だったため、焼結後に削りとることにした。コストや品質は目標内に収まったが、今後はさらなる効率化ができるよう継続して研究開発を進める予定だ。
求められる品質レベルに到達!さらに進化を目指す

若宮さんが苦労したのは、工具の製作だ。二百パターンもの工具を自ら手作りしたという。超硬合金を加工する工具はなんと刃先が丸く、高速回転させて削る。「この多結晶ダイヤモンドの微細な凹凸だけで切削するんです。高い送りを確保すれば、きれいに削れて、仕上げ加工時間も少なくて済むんですよ」。工具メーカーでない会社での新規開発であったため、製作には困難を極めたが、富山高専とのタッグにより、加工速度は2倍、切込み量は0.1㎜という大きな量を削れるだけでなく、市販品の2/3の価格で製造することができたことで、事業化への可能性も見えてきた。「金型製造は、素材やプレスの打ち方にもノウハウがあるので、工具開発だけでなく、材料に合う削り方も研究しました。高専の先生方は非常に熱心で、月に1度は集まって泊まり込みで実験するほど。おかげで信頼関係が良好で、開発もスムーズでしたね」。
実際の金型としてベベルギアー型、小判絞り型を製作し、申し分ない品質レベルであることが確認された。現在は、事業化へ準備を進めている段階であるが、直彫り金型の要望があれば、ニアネット超硬素材を供給していくという。サポインの新技術は、細やかに精査を繰り返し、さらにニーズに合ったものへと進化していくはずだ。

事業化&マッチング成功のポイント

◆3年ギリギリの提案をしない
3年間の研究開発期間ではあるが、実際は2年半ほどと考えて、その中で成果が出るようにテーマ選定するといい。そのためには、採択までにある程度の見通しを描けていることが重要
◆お互いに同じ熱量で研究を進めること
共同研究だからこそ、同じテンションで進めるのがコツ。高専の先生方の熱い思いに応えようと工具製作に没頭したように、チームの熱意がモチベーションアップにつながった
◆月に1度の研究合宿で親密なコミュニケーションを図る
メールだけのやりとりだけでなく直接会って作業することが、研究開発をスムーズに

活用のためのアドバイス

技術部 若宮寛明さん
高額なダイヤモンドコーティングの工具をたくさん用意しなくてはならなかったので、サポインを利用しなければ実現しなかった開発だったと思います。また、これまでグループ会社3社の連携で行ってきた開発を、富山高専を交えて行うことで、多くの貴重な研究データが得られたことが良かったですね。採択されるには、ニーズと技術が合致していないといけません。時代の流れを読みながら、数年後の未来に必要とされるテーマを描いてみませんか。

紹介動画

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