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サポイン好事例

任意切断面の寸法が安定な、
食品製造業界向け耐熱機能性ホースの精密一体成型技術の確立

株式会社トヨックス

工場の技術者必見の「耐熱」「耐圧」ホース技術

開発のきっかけはいつも「企業の困りごと」から

耐圧樹脂ホースと接続金具のパイオニアとして国内シェア70%超を誇るトヨックス。ホースドクターカーと呼ばれる営業車で工場のホース診断を行う独自のスタイルはもちろん、NASAでは宇宙飛行士の生命維持装置にも採用されるなど、技術力と信頼性の高さは折り紙付きだ。
「すべて現場の困りごとが開発の原点となっています」と話すのは、開発のリーダーである森岡政幸さん。「サポインのきっかけはある食品メーカー様からの声でした。 “食品の自動充てん装置の可動部で、ホースの破裂や漏れ、接合部での抜けが起きやすいため、そうならないホースが欲しい”との要望があったのです。これまでも、樹脂に糸を巻き付けて耐圧性能を向上させたり、2種類の樹脂線材を巻き付けるなど、折れにくくする技術で5層のホースを開発していましたが、それだけでは完全な問題解決には至っておらず、この声をきっかけにさらに精度を高めた新商品の開発に取り組むことにしたのです」。
連続ラインで5層ホースの一体成型を実現

トラブルを引き起こす原因は、製造の際に起こる押出機の吐出ムラなどによって、ホースの厚みにばらつきができるからだ。ほんの少しでも薄い箇所ができていると、そこに圧力がかかり、破裂などが起きてしまう。寸法変動が起きたときにすぐ修正できれば良いのだが、これまでは端面だけ測定していたため、見過ごされていた。
また、5層構造であるがゆえに、互いの素材同士が剥離しないよう接着強度を向上させることも課題に。分子同士をつなぎ合わせる化学変化(架橋)を効率的に起こさせるには、これまでの2分割工程では、強度を保証できないことがわかった。
そこで、工程を分割せず5層を一気に成形するためU字型の新しいラインを設置。そこではX線装置を導入し、作りながら測定する動的測定を行う。すべての切断面の寸法測定をしつつ、自動調整で高精度成形をするため、寸法精度や歩留まりなど品質・効率が大幅に向上した。
追加投資でスピード感ある事業化に成功

「追求していったら、とっくにサポインの予算はオーバー。それでも事業化にこだわり、同時に量産体制を整えたかったので、会社側からも多額の資金投入が必要となってしまいました」と申し訳なさそうに語る森岡さん。しかし、今や「トヨシリコーン」ホースシリーズは全売上の3~4%を占める成長株に。「大手メーカーで生産ラインが停止すれば1回につき数千万円のロスになります。災害があれば最も復旧が遅れてしまうのも配管なんです。だから我々は、丈夫かつ安全で、簡単に取り扱えるホースを届けなくちゃいけないという使命がある。これからも、工場に赴き、現場の声を聞きながら改良を続け、製造の現場を下支えしていきたいですね」。
原点は、川下から―。年間4万キロ、地球一周分も製造されるホースには、企業の困りごとから生まれた技術が詰まっていた。

事業化&マッチング成功のポイント

◆事業化を念頭に置かないと開発しても無駄になる
まず「需要ありき」。短い開発期間で成果を出すため、もともとある商材の性能を上げることにフォーカスした
◆意義のある開発だと社内からも理解を得られた
研究開発に必要な資金をオーバーしたが、次期主力商品であることやニーズがあったことを社内にアピールして予算を投下してもらった。社内の支援がなければ進められなかった
◆安心の理由を証明する有効なデータが得られた
研究機関により、裏付けのある詳細なデータが得られたことで、お客様に対して説明しやすくなった

活用のためのアドバイス

マーケティング部 部長 中西孝夫さん
工場を身体に例えると、血管みたいな役割をしているのがホース。身体を健全に動かすためには重要なのですが、意外とそれが知られていません。そんな中、サポインの研究開発は事業化への大きな足掛かりとなり、展示会では、約8割のお客様から「うちの工場を見てくれないか」というやりとりを頂くまでになりました。異業種との連携により得た知見は、さらなる繋がりを生んでいます。サポイン事業は、うまく活用すれば、様々な可能性を生んでくれるきっかけとなると思いますので、解決したいテーマがある企業様はぜひご検討なさってはどうでしょうか。

紹介動画

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