レーザ加工機の更新による省エネルギー事業

西陵株式会社

平成29年度 エネルギー使用合理化等事業者支援事業

金属加工業

★レーザ加工機を最新鋭の高効率なものに更新!
★省エネ補助金の活用 ⇒ 補助率は1/3
★省エネ・生産性向上に大きく貢献

ファイバーレーザ加工機
ファイバーレーザ加工機
  • 炭酸ガスレーザ方式から最新のファイバーレーザ方式へ
  • 生産性向上を見込み2台を1台に集約空冷式のため補機も簡略化
  • 受変電設備の容量超過リスクも排除
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事業の概要

 レーザ加工機による切断加工とベンダーによる形鋼・パイプの曲げ加工にて金属製品を製造・供給している会社である。
 主力であるレーザ加工の業界では、近年、炭酸ガスレーザ方式から効率の優れたファイバーレーザ加工機への移行が始まっており、数年前から設備の導入を考えていたが、まずは1台を導入することにした。
 このときは平成26年度補正予算による「地域向上・中小企業等の省エネルギー設備導入補助金」の募集があり、これをタイミング良く活用することができた。
 ファイバーレーザ加工機導入後、その省エネルギー性や生産性の良さを実感できたので、主力の他2機を1台に集約する形の更新を目指し、平成29年度省エネ補助金を活用する省エネ事業を立案・申請して採択を受けたものである。

導入設備の概要

○レーザ加工機
炭酸ガスレーザ加工機(水冷式)2台(レーザ照射時定格電力*66kW)を、ファイバーレーザ加工機(空冷式)1台(レーザ照射時定格電力*34.5kW)に集約・更新
*レーザ照射時定格電力はメーカー実測値
更新するファイバーレーザ加工機の高速加工性により、既存の2台分の生産量を1台で賄うことができる機種を選定

○周辺設備
炭酸ガスレーザ加工機(水冷式)を2台から1台に集約したことにより、集塵機・タワー制御盤・光路パージ用ガス分配設備などの補機を一式撤去し、新制御盤に集約。
また、ファイバーレーザ加工機は空冷式のためクーリングタワー・循環水ポンプ・凍結防止用ヒータも不要となり撤去。

更新されたレーザ加工機
更新されたレーザ加工機
更新されたレーザ加工機
運転操作盤
運転操作盤

省エネ効果

○省エネ設備導入部分のエネルギー削減量
  レーザ加工機の高効率化
  事業開始前(平成28年度)  291.4kL/年(原油換算値)
  事業開始後(平成30年度)  187.1kL/年 
  削減エネルギー量 104.3kL/年(35.8%削減)
  当初計画値81.7kL/年に対し128%の超過達成
  ※事業開始前後ともに年度は4月~3月のデータ

 ○事業所全体の省エネ効果
   事業開始前(平成28年度)298.2kL/年 ⇒ 事業開始後(平成30年度)193.8kL/年、削減率35.0%
   生産量を分母としたエネルギー消費原単位評価でも削減率36.5%  
    デマンド削減効果  平成28年度340kW  ⇒平成30年度202kW

事業者・事業名等

事業者名

西陵株式会社

事業所名

本社

所在地

富山県砺波市東中328番地

業種

金属製品製造業

補助金事業名

西陵株式会社省エネルギー事業

総事業費

99.4百万円

補助金額

30.7百万円

施設外観
施設外観

中村管理部長様・廣岡生産部長様へのインタビュー

中村昭子様廣岡勝二様
左;管理部長 中村昭子様
右;生産部長 廣岡勝二様

今回の取り組みのきっかけは何だったのでしょうか?

中村 レーザ加工の業界では、炭酸ガスレーザ加工機に代わって高速加工ができ生産性に優れかつ電力消費の少ないファイバーレーザ加工機に移行しつつあり、そろそろ我が社も新しい加工機にしなければと考えているところでした。
そこで、まず1台をファイバーレーザ加工機にして、どんな良さがあるのか確認してみようということでメーカーさんに見積りを依頼したら、折り良く補助金が活用できるとの話につながり、タイミング良く採択されて導入に至りました。
これは平成26年度補正予算で募集があった「地域工場・中小企業等の省エネルギー設備導入補助金」というもので、たまたまその募集時期と合ったものですから、平成27年の春に申請して交付を受けることができました。

その補助金の募集はタイムリーだったのですね?

中村 ええ、そのような情報はそれまで全く知りませんでしたが、手続きもさほど難しくなく上手くいきました。
今回の省エネ設備投資は、2回目というか、1台目でファイバーレーザ加工機の省エネ性能や使い勝手の良さを実感でき、普及が加速してきたので、思い切って今度は主力の2台も補助金を活用して更新しようという決断をしました。

廣岡 もう一つファイバーレーザ加工機への更新投資を決めた背景として、受電設備の容量(400kVA)が一杯で変圧器の増設を考えなければならない状況にもあったことです。当時は6台の炭酸ガスレーザ加工機でフルパワーで稼動すると受電オーバーを避けるための警報設置で稼動制限をするようなこともあり、加工機を省エネ型にしないと将来持たないとの危惧もありました。

なるほど、ファイバーレーザ加工機の導入による省エネ効果が工場の稼動制約を回避することにつながった訳ですか。

廣岡 そのとおりで、消費電力はおよそ2/3になりましたので、受電設備に手を加える必要がなくなりました。

補助金の申請や採択後の工事はスムーズにいきましたか?

中村 加工機メーカーからコンサル会社を紹介していただき、そこに申請手続きをお願いしました。我々単独では無理だったかもしれないですね。
工事は年末年始の稼動休止期間を利用するなどして無事完了できました。

単純な設備単体の高効率化ということなので、いわゆるエネマネ事業者の活用は考えなかったということですね?

中村 そうです。期間も短かったですし、それでも1/3補助なのでいただけるのはありがたいことです。

加工機が2台から1台に集約となっていますが?

廣岡 炭酸ガスレーザからファイバーレーザに変わると加工機の生産性が上がるため生産能力的には旧2台を1台に集約でき、しかも水冷設備など周辺の補機が不要となったため、レイアウトも含めてすっきり配置できました。

省エネ成果は期待通りですか?

廣岡 1台目でその良さを実感していたこともあり、まさに期待通りです。
電力デマンド値も削減できていますし、生産性もメンテナンス性も向上して います。

今後の取り組みについてお聞かせください。

中村 現状では加工面の品質(面粗度)が炭酸ガスレーザ機には及ばないところもあるので、ファイバーレーザ加工の品質が更に向上し、これが業界標準になる時期になれば残りの炭酸ガスレーザ加工機を更新することを考えたいです。
LED化や工場屋根の二重断熱化などコスト削減につながる省エネ活動はやってき ていますので、今後も意識を高めて継続していくつもりです。

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