中部地域で活躍中のスタートアップ企業の取組を掲載しています。
スタートアップ企業・スタートアップを目指す起業家への、
地域における支援や中部地域で起業する魅力についてご紹介します。
  株式会社 オプティマインド
ラストワンマイルの配送ルートを最適化し、物流に革命をもたらす

御社の事業概要を教えてください。

 配送ルートの最適化をブラウザで簡単に行えるクラウドサービス「Loogia(ルージア)」の提供販売、API連携によるルート最適化システム及び最先端のアルゴリズムの提供を行っています。
 具体的には、組合せ最適化や統計解析の技術を駆使し、「どの車両が、どの訪問先を、どの順に回ると良いかという配送ルートの最適化の領域を中心に各種事業を展開しています。

起業のきっかけを教えてください。

 名古屋大学にてアルゴリズムと組合せ最適化について研究する中で、素晴らしい学術であるにも関わらず、社会の中で有効に活用されていない現実にショックを受けました。学術的な理論と現実の間のギャップを解消し、社会課題の解決を図っていこうという使命感を持ったのがきっかけです。 目的を達成するには、自分で起業することが一番の近道と考え、2015年に会社を立ち上げました。

大企業との協業の取組状況を教えてください。

 現在、十数社の大企業と協業を進めています。日本郵便主催の「POST LOGITECH INNOVATION PROGRAM」での最優秀賞受賞、「EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2018 ジャパン」にて、東海・北陸地区の代表として選出されたことや、 CNBベンチャー大賞で名古屋商工会議所会頭賞を受賞するなど複数のイベントで賞をいただいたことを契機に、至る所でお声がけをいただいたり、イベントで知り合った方からの紹介などで協業の話をいただいたりすることが多くなりました。 協業においては決定権を持った経営者層と直接やりとりさせていただくことも多く、そういった場合はスピーディに話がまとまります。

中部地域の魅力は何ですか。

 地元である中部地域は暮らしやすいですし、応援してくれる暖かい人も多いです。また、安定した経営をする地域企業も多く、ものづくり産業が魅力的な地域です。名古屋大学発ベンチャーの称号をいただいたおかげで、地域の人にも認知されるようになりました。
 名古屋大学によるサポートを受け、名古屋駅前のJRゲートタワーのシェアオフィス「名古屋大学オープンイノベーション拠点」を利用していますが、この地域の支援機関や大学など多くの方に支えられたことで事業も軌道にのせることができ、伏見に自社オフィスを構える予定です。 (2019年10月7日に移転済)ここ名古屋から世界を目指していきたいと思います。
 ただ、東京に比べてスタートアップを目指す人や起業家がまだまだ少ないので、そういった人材の交流が中部で活発化するように、いずれは東京から人材やスタートアップを引っ張ってくるハブになりたいと思っています。

今後の取組について教えてください。

 東南アジアや東アジアなどの海外へ事業展開を行っていく予定です。また、海外のスタートアップ企業とアライアンスを組み、技術力を高め、国内外での更なる社会課題の解決を図っていきたいです。
 配送におけるコスト削減、ドライバーの人手不足解消にとどまらず、気象条件や駐車位置などの様々な条件に基づいた最適化を行い、交通事故の減少や環境への負荷低減も目指し、物流におけるラストワンマイルの下支えを持続的に行っていきたいと思っています。
取材日:2019年8月30日
企業名
株式会社オプティマインド(OPTIMIND Inc.)
法人番号
9200003003599
設立
2015年6月
所在地
〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄2丁目11−30セントラルビル9F
電話番号
052-211-8036
事業内容
ラストワンマイルのルート最適化AIを活用したサービス開発による産業の持続可能性の実現
代表者
代表取締役社長 松下 健
従業員数
19名(2019年9月末時点)
HP
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