1. ホーム
  2. 施策のご案内
  3. 伝統的工芸品産業
  4. 【開催概要】「職手継祭2025 in 東京 ~会いに行こう、中部に継がれたホンモノの手仕事-ワザ-~」を開催しました

【開催概要】「職手継祭2025 in 東京 ~会いに行こう、中部に継がれたホンモノの手仕事-ワザ-~」を開催しました

職手継祭2025では、地域の歴史・文化を背景に卓越した技術を継承・発展させてきた伝統工芸の活性化に向け、産地に足を運んでもらい、体感してもらうことで、そのホンモノの魅力を伝えることをテーマに開催しました。工芸事業者等を対象としたセミナーや観光関連事業者向けのブースツアーの実施により事業者間の学びと出会いの場を創出するとともに、一般向けの展示やトークセッションにより広く伝統工芸の魅力を発信しました。当日は1,000人を超える方に来場いただき、域外への情報発信や出展者との交流も図られ、活気あふれる一日となりました。

日時 2025年12月2日(火曜日)
事業者向け/10時00分から11時30分、一般向け/11時30分から19時00分
会場 KITTE地下1階 東京シティアイ パフォーマンスゾーン

1. 事業者向けセミナー

今回出展をいただいた中部地域の伝統工芸事業者及び伝統工芸に興味を持ち参加をいただいた旅行関連事業者を対象に、観光と文化資源としての伝統工芸の関係について考えるセミナーを開催しました。

(1)観光・文化資源としての伝統工芸の可能性

講師:株式会社JTBグローバルアシスタンス ラグジュアリーマーケット推進ディレクター 大倉 恭子 氏
【講演概要】
現代の旅行者には、クラシックラグジュアリーが持つ「タイムレスな価値」を求める層と、文化理解・没入・精神性を重視するモダンラグジュアリー層が併存しており、近年ではその両者を組み合わせた“ハイブリッド型”も広がっている。こうした多様な価値観と照らし合わせると、伝統工芸はどの層とも親和性が高く、特定の層を一義的にターゲットとするのではなく、ストーリー・哲学・交流・五感設計など「7つの基準」をどう組み合わせ、どのように伝え・見せ・体験を通じて理解してもらうかが鍵となる。国内外の事例を踏まえると、この“伝え方・見せ方・体験と交流の設計”こそが、クラシックの価値(歴史・格式・技・美)とモダンの価値(没入・本物性・精神性)を自然に融合させ、訪問者に深い理解と共感を生む基盤となる。産業を残し、繋いでいくためには、譲ってはいけない伝統について凜とした軸を持ちつつ、時代の変化に対応して、少しずつ変える勇気と覚悟を持つことが必要である。
株式会社JTBグローバルアシスタンス ラグジュアリーマーケット推進ディレクター 大倉 恭子 氏

(2)リジェネラティブ(再生)ツーリズム~観光で地域の文化資源を未来へつなげるか?

講師:有限会社エピファニーワークス 代表取締役/一般社団法人富山県西部観光社 水と匠 プロデューサー 林口 砂里 氏
【講演概要】
地域の自然や精神風土、伝統文化やお祭り、ものづくり、郷土料理などを、観光を通じて紹介することで、富山の「土徳」を伝えることをミッションに活動。観光を手段として、モダンラグジュアリー層をターゲットに新しい価値観を提供することで対価を得て、それを地域資源の保全と再生へ還元することを目指す。このために、伝統のものづくり、食、自然、精神風土、民藝など富山県ならではの観光資源を体験できるオリジナルコンテンツの開発、空き家を再生した宿の運営、地域資源を使った商品開発なども手がける。本業とのバランス、歴史・背景・想いの伝達、価値に共感するファンの獲得、販売環境の整備、真の付加価値(唯一無二の体験)の提供が、伝統産業・工芸の未来に資する産業観光のポイント。このことが、収益の確保や長期的な応援につながる。
有限会社エピファニーワークス 代表取締役/一般社団法人富山県西部観光社 水と匠 プロデューサー 林口 砂里 氏

2. ブースツアー

旅行関連事業者等を対象に、13の出展ブースを巡るブースツアーを実施しました。各ブースでは、事業者がそれぞれの伝統工芸品の歴史的背景や工芸品の特徴、事業者の取組等を説明し、参加者の皆様は熱心に聞き入っていました。ツアー後は個別にブースを回り交流を深めました。

  • 13の出展ブースを巡るブースツアー様子(1)
  • 13の出展ブースを巡るブースツアー様子(2)

3. 一般展示・実演・体験

中部地域の12の伝統工芸事業者が、職人たちの技術が詰まった逸品を展示し、来訪者と対話をしながら、その魅力を発信しました。一部事業者の実演・体験も行われました。また、共催者である石川県による能登復興応援ブースでは、復興に向けた歩みを紹介しました。

  • 会場の様子
    会場の様子
  • 大型スクリーンでの能登の復興の歩み動画の上映
    大型スクリーンでの能登の復興の歩み動画の上映
  • 尾張七宝製作体験
    尾張七宝製作体験
  • 日本刺繍実演
    日本刺繍実演

4. トークセッション

伝統工芸の魅力を伝え、伝統工芸の産地、そして担い手への関心を高めてもらうため、一般向けのトークセッションを行いました。聴講者からは、非常に共感を持って聴いていただき、自らも産地を訪れたい、魅力を届けたいという声や、伝統工芸が持続・発展していくことへの期待も寄せられました。

(1)momijiと拓く伝統工芸の未来

登壇者:俳優/momijiクリエイティブディレクター 松山 ケンイチ 氏
地元青森での伝統工芸との出会いから、「momiji」での様々な伝統工芸とのコラボレーションの取組紹介、その過程で実際に現地を訪れ職人たちと交流を深めたからこそ感じられた情熱や魅力を熱く語っていただきました。また、研ぎ澄まされた職人の技に対する適正な対価についても言及され、伝統工芸の未来への課題提起もいただきました。

(2)成長産業としての伝統工芸

登壇者:株式会社t.c.k.w代表取締役/伝統技術ディレクター 立川 裕大 氏
日本の伝統産業の多様性と技術力の高さに魅せられ、デザインの世界から、職人文化の継承と発展に尽くす道へと踏み入れたことや、職人たちとの協業により伝統技術を最先端のインテリアに昇華させてきた自身の取組等を紹介いただくとともに、伝統工芸もアップデートしていかないと滅びるという危機感、職人の労働生産性の低さなどの問題提起もいただきました。そうした中でも伝統工芸は成長産業になり得るとして、労働生産性の高い製品開発、職人でもデザイナーでもないプロデュースを担うカルチャープレナーの育成、つくり手目線だけでなく使い手目線でその世界観を伝え直すこと、これにより日本独自のラグジュアリーブランドを官民一体で構築していくことの必要性を説かれました。
株式会社t.c.k.w代表取締役/伝統技術ディレクター 立川 裕大 氏

本ページに関するお問合せ先

中部経済産業局 産業部 流通・サービス産業課
〒460-8510
愛知県名古屋市中区三の丸二丁目五番二号
電話番号:052-951-0597
FAX番号:052-961-9885
メール:bzl-chb-seikatsu■meti.go.jp
※スパムメール対策のため、@を■に変えてあります。メールを送信するときは、■を@に戻してから送信してください。

最終更新日:2026年1月28日