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更新日:令和3年11月9日

側島製罐 株式会社
側島製罐 株式会社

改善に次ぐ改善、新型コロナウイルス感染症が懸念される中、創意工夫により奮闘するものづくり企業を取り上げます。
今回は、側島製罐株式会社の石川 貴也(いしかわ たかや)氏にお話を伺いました。


プロフィール
・慶応義塾大学経済学部卒
・大学卒業後に日本政策金融公庫へ入庫、その間、中央官庁の内閣官房にも出向。
・趣味 海外旅行(世界約70か国+南極踏破)、NBA観戦、漫画、ゲーム、アニメ。
・2020年4月より、側島製罐株式会社に入社。現在35歳。

企業経営・ものづくりにかける思い
経営者の大事な仕事の一つが、そこで働く人たちの幸福を最大化することだと考えています。「自分たちの存在意義は何か?」ということを日々問いかけ、どんなときも仕事の意義や価値を自問自答するところから始めることを心掛けています。 最近はMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を社員半数でプロジェクトを組成して作り上げ、全員が同じ方向を向いて社会に価値を提供することに喜びを感じられるような、そんな組織づくりを目指して日々奮闘しています。

側島製罐について
創業115年の製缶メーカ。一般缶と呼ばれる種類の缶の製造・販売を行っています。缶には飲料缶や塗料缶、ドラム缶などいろいろな缶がありますが、当社で製造しているのは汎用性が高くて何でも入れられる缶で、お菓子や海苔、お薬やカーワックス、蚊取り線香などを入れる缶を作っています。明治39年創業ですが、創業以来事業転換はしておらず、ずっと缶を作ってきました。


石川 貴也 氏(6代目予定)

天職と思えた仕事を辞め、家業へ戻る決意を固める

 入社前の日本政策金融公庫では、金融を通じて、中小企業やその向こうにいる家族、地域社会を支援できることに心の底からやりがいを感じていました。 公庫から中央省庁の内閣官房に出向し、そこでは地方創生の部署で社会の発展のための旗振り役として働く喜びを感じ、本格的に実家には帰らない選択を考え始めていました。そういったなか、父親が体調を崩したことで、はじめて現実に向き合うことになりました。
 前職では金融、政策的な立場から中小企業を支援してきましたが、自分をこれまで育ててくれた側島製罐には何もお返しができていない、それでいいのか、自分が継がなかったら、従業員はどうなるのか、そう思ったとき、僕は退職届を書きました。
       

2020年4月 コロナ渦中のUターン入社

 製缶業は、昔ほど活況な業界ではありません。当社の製品は、海苔、煎餅などの乾物を保管する用の缶がメインでしたが、お中元・お歳暮文化が薄れていったことで、数十年かけて徐々に取引先からの仕事量も逓減していきました。 今はテーマパークのお土産で使用される缶、百貨店のデパ地下などで販売される菓子類の缶が主力になっています。 入社直後の状況でいうと、新型コロナウイルスの影響まっただ中で、テーマパークや百貨店の時短営業、そもそも来場客の減少から、当社への菓子類の缶の発注も減っていました。
    

直面した課題と従業員への思い


企業理念策定会議の様子
 創業115年、製缶一筋の会社ですが、固定の取引先から仕事をもらうことを待つ状態が続いており、現状維持・前例踏襲の企業活動に改革が必要と感じました。 昭和の時代であれば、もらった仕事をこなしていけば儲かって給料があがる時代でしたが、今の時代はただ漫然と受け身で製造しているだけでは不十分で、自らが社会に対してどんな価値を提供できるのかを追求し、それを実現して存在価値を証明していかなければ利益も出ず、当然給料はあがりません。 従業員にも家族がいて、生活があり、人生を側島製罐に預けてくれているわけなので、彼らが幸せに楽しく働ける職場にしたいと思っています。入社直後、コロナの影響が幸いした面もあり、仕事上の外出が減ったことで、その分、従業員との面談、社内の組織改革に時間を割くことができました。外から戻ってきた僕をあたたかく迎えてくれて、一緒に奮闘してくれる従業員のみんなには心から感謝していますし、彼らがこれから同じ方向を目指して更に上のレベルを目指し続けてくれれば、間違いなく弊社は唯一無二の存在になれると信じています。
       

社員とともに企業理念(ミッション・ビジョン・バリュー)を策定


 当社は、下請けでやってきたこともあり昔から企業理念がありませんでした。「こういったミッション・ビジョンがあるから、それに沿った取組をみんなでしましょう」、「バリューがあるから、それに沿う行動をしている従業員を評価しましょう」という軸がなければどんな取組もその場しのぎのパッチワークになってしまうなと。 それで企業理念(ミッション・ビジョン・バリュー)を考える社内会議を行いました。従業員が集まって、会議をすること自体、あまりない会社だったため、戸惑いながらも議論をしましたが、最終的には全幹部を含む社員の約半数が参加し、全員が腹落ちしている素晴らしいものができたと思っています。
ミッションは、文字通り「缶」と「できる」の意味の「can」を掛けていて、「いろんな世界(=領域)に可能性を広げて、笑顔や感動をつくっていきたい」という想いからです。昔から、缶には思い出のものを入れると思います。それに、お菓子用の缶も「このお菓子を食べて、喜んでもらいたい」という作り手の思いを預かっている。思いを預かる役割が缶にはあるし、誰かの思いや宝物を託される存在になることが理想です。 そして、ミッションやビジョン実現のために僕らがどんな価値観でやっていくかという姿勢を、バリューに込めました。

“缶”は大事な宝物、思い出をしまうもの


Candy缶
(1) 在庫処理のはずが、TwitterでバズったCandy缶
 倉庫整理にあたり、10年前に社内企画で作り、売れ残っていたカラフルなCandy缶を、Twitterでぼやいたところ、たくさんの方に注目いただきました。SNSで写真映えする商品ですし、最近は「推し活」という好きなアニメキャラやアイドルのグッズをそろえる中で、そのイメージカラーに合う当社のCandy缶が売れることもありました。そういった時代の新しい需要にも合いました。


コラボ企画の商品
(2) 展示会出展、BtoC挑戦から得た“缶”の可能性
 2021年10月、東京ビッグサイトで開催された第92回東京インターナショナル・ギフトショーにも参加しました。これまでお付き合いのない方々からたくさんのお声かけをいただきました。 ギフトショーでは、テープカッターを手がける株式会社栗原精機様とのコラボ企画で、専用の缶を作りました。まさに企業理念のVisionで掲げる「宝物を託される人になろう」が実現したと自負しています。
 BtoCをはじめたことで従業員も最初は半信半疑でしたが、自社の製品を直接消費者に届けられるようになり、お客様の声が届くことが多くなるにしたがって、とても喜んでいる様子でした。

全従業員が楽しく働くこと


製造現場の5S
 僕が意識していたのは「みんなが幸せに働ける環境を作ること」なのですが、もう少しかみ砕いて言うと「日々の仕事に新しい発見や喜びがある環境」と思っています。毎日みんなで一生懸命働いてできた製品が、今、誰に対してどんな価値を提供しているのか、より良い社会を作るためにはどうしたらいいか、そんなことを従業員のみんなと一緒に考え、今日も小さな企業で大きな挑戦を続けていきたいと思います。

側島製罐株式会社 公式HP・公式アカウント

側島製罐株式会社 公式ホームページ
リニューアル検討中 ドローンでの工場撮影など乞うご期待!

Twitter
側島製罐株式会社 公式アカウント
石川貴也氏アカウント

インスタグラム
側島製罐株式会社 公式アカウント

企業名
側島製罐 株式会社
設立
明治39年4月
所在地
[本社・本社工場] 愛知県海部郡大治町西条字附田89
資本金
4900万円
代表者
代表取締役 石川 浩章
従業員数
33名
業種
ブリキ缶・スチール缶の製造・販売 各種プレス加工 その他容器の販売
HP
側島製罐株式会社 ホームページ


このページに関するお問い合わせ先

中部経済産業局 産業部 製造産業課 
住所:〒460‐8510 愛知県名古屋市中区三の丸二丁目五番二号
電話番号:052‐951‐2724
FAX番号:052‐951‐0977
メールアドレス:chb-seizo@meti.go.jp

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