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更新日:令和3年7月27日

信栄ゴム工業 株式会社
信栄ゴム工業 株式会社


高橋 英夫 執行役
新型コロナウイルス感染症の影響が長引く中でも、創意工夫により奮闘中のものづくり企業を取り上げます。
今回は、信栄ゴム工業株式会社 高橋 英夫(たかはし ひでお)執行役にお話を伺いました。

プロフィール
・明治大学政治経済学部政治学科 卒業
・株式会社みずほ銀行勤務を経て、信栄ゴム工業入社。
・2020年より、執行役員就任。現在30歳。
・好きな言葉は「唯一生き残るのは、変化できる者」。

企業経営・ものづくりにかける思い
「豊かさをカタチに」を企業理念に、ものづくり企業だからこそ、リアルな「モノ」を通じて、世の中、お客様、従業員、関わる全ての人へ豊かさを提供することを追求しています。
「豊かさ」とは何か。それは身の回りの「課題」を解決した先にあるものだと考えています。なので、単なるものづくり企業ではなく、身の回りの「課題」を解決していく「課題解決型製造業」を目指しています。
前職では形のないものを扱っていました。一方で、お客さまの課題を解決し、豊かさを提供するという点で、金融も製造業も根底は同じです。扱うものは違うけれど、世の中が「豊か」になるように世の中の「課題」を解決するということが企業の使命だと考えています。

信栄ゴム工業
工業用ゴム製品の製造、特に自動車の防音・防振部品向けゴム製品、フロアマットなどを製造し、すべての国内大手自動車メーカーへの製品供給の実績があります。
ゴム製造工程における「練り」-「成形」-「検査」-「梱包」まで自社一貫体制を確立し、安定した品質のゴム製品の供給を70年以上続けています。

コロナ状況下の苦境

 売上の大部分を自動車向け部品が占めるため、新型コロナウイルスの影響は大きく、工場の稼働率も売上も大きく下がりました。従業員の雇用と資金繰りを最優先し、まずは守りを固めました。
 一方で、「変わらなければ」と強く感じるようになりました。コロナ禍以前より、外部環境は、自動車業界の大変革期や高齢化による人材難、低成長な日本経済など乗り越えなければいけない課題ばかりでした。それがコロナによって一気に表面化・加速化し、「変わらなければ生き残れない」時代が到来したと前向きに捉えています。
 これまで積み上げてきた自社の強み・できることを改めて見つめ直し、お客さまへ付加価値を提供していく存在であり続けることは喫緊の課題であり、コロナ前から構想していた新たなサービスの展開を模索し始めました。
 また、コロナ禍前より構想していた生産現場の改善活動を全社あげて取り組みはじめ、社内の士気向上、生産性の改善に繋げています。

with コロナ 全社での改善活動


改善活動でのグループワーク
 コロナ禍で仕事量が落ち着いている間に全社員との面談を行いました。面談で聞いた内容は、「自分の持ち場で改善したほうが良いと感じること」、「会社全体として改善したほうが良いと感じること」の2点です。こうした面談は初めてでしたが、全社員から100個以上の改善点が挙げられました。
 この面談を通じて、コロナ前から温めていた全社的な改善活動を行うことを決めました。まさに現場のことは現場の人が一番知っている ということを感じました。
 ボトムアップで生産性の向上と働きやすい環境づくりが進められるよう、中小企業基盤整備機構の制度を活用し、改善活動のスペシャリストに改善手法や具体的な改善策など5か月に亘ってグループワーク形式で指導頂き、社員の改善手法習得と改善マインドの醸成を行いました。その結果、生産性の向上と良い職場環境づくりができただけでなく、社内の雰囲気が明るくなりました。
 コロナ禍でなんとなく下向きになる状況だからこそ、当たり前のことを当たり前と思わず見直してこの活動に取り組むことで、困難な状況であっても前を向くキッカケになりました。
 この活動を一過性にしない為に、全社員が1ヵ月に1人1個改善策の立案・実践を行い、素晴らしい改善案を社内表彰することで、好循環に繋げています。改善に終わりはないので、この活動はずっと続けていきたいと考えています。

beyond コロナ 今後の戦略 ~製造業の課題に向き合う~

(1)社会課題の気づき
 コロナをきっかけに、委託先の海外工場の稼働停止や輸入が困難になるなど、海外生産に依存した既存のサプライチェーンの脆弱性が浮き彫りになったことで、自社の強みを活かしこの課題に対応することで新たなビジネス展開ができないか模索しました。それが量産終了金型オールインワンサービス「補給品BANK」です。
 もともと金融機関在職時から型取引の適正化の課題は、当時のお客様や関係者から様々な声を伺っており、ゴム製品製造業においても大きな課題となっています。特にものづくりが盛んな中部地域には中小メーカーが多く存在するため、量産後の金型を適切に管理し、それを使って新たな価値を提供していくことが、地域のサプライチェーン全体の競争力強化につながると考えます。
 一方で、量産後の金型の保管は完成品メーカーや大手部品サプライヤーにとって、調達業務の煩雑さやジャストインタイムの仕入れがしにくいといった課題があり、2次3次サプライヤーにとっても金型保管料の支払い要請の問題など、解決すべき課題は様々です。さらに、厳しい経営環境の中で中小サプライヤーが廃業を選ぶケースなど、安定的な部品調達のリスクを内包している状況にあります。 


補給品BANK サービスイメージ
(2)自社の強みを活かした新事業展開
 こうした中で、自社の強みはなんといっても、大型の1,000tクラスのプレスから小型の70tプレスまで様々な設備を保有すること、それに加えて15年以上の経験をもつゴム製品製造の全てを知り尽くした職人たちの存在により、「練り」-「成型」-「検査」-「梱包」まで自社内で一貫製造ができる点です。自社だからできる、短納期・少量生産・成形能力という強みを活かし、量産後の金型を完成品メーカー等からお預かりし、金型の保管・定期的なメンテナンスに併せて、補給品の提供という新たなサービス「補給品BANK」を開始し、現在大手部品メーカー等から多くのお問い合わせをいただいています。
 この新たな取り組みを促進し、中部地域で安定的なものづくりを継続していくには、完成品メーカーや大手部品サプライヤーの理解が欠かせません。今、ゴム製品のみならず、金属や樹脂といった様々な材料分野の方々、特に国内製造業の将来へ向けて新たな一歩を踏み出したい近隣の町工場と連携し、この新サービスを横展開していこうと、準備を進めているところで、サービス名は今後変わるかもしれません(笑)
 金型管理の適正化を促進するこのサービスを通じて、中部地域のものづくりの生産性向上、ひいては地域の皆様への「豊かさ」提供に尽力していきます。

《参考》
経済産業省では、金型等の型取引の適正化を進める観点から、2019年8月に「型取引の適正化推進協議会」を立ち上げ、業界ヒアリング等による実態把握と適正化に係る課題等に関する検討を行い、型取引の適正化に向けた基本的な考え及び基本原則を報告書に取り纏めています。 今後も、同協議会を運営して、産業界での型取引の適正化に向けた取組の実施・浸透状況を把握することとしており、ベストプラクティスの紹介、フォローアップ調査等を実施するなど、産業界と連携して、型取引の適正化が着実に実施されるよう取り組んでいきます。
※型取引の適正化推進協会報告書(2019年12月11日)[経済産業省ホームページ内]

コロナ禍での「ちょい企画」


高齢者向け見学会を開催
まだまだ働き盛りの高齢者を積極採用
 「生涯現役」と言われるように、現役を引退された60歳以上の方々の働く意欲はとても盛んです。コロナ禍で積極的に採用活動ができない中で、各務原市役所等の力をお借りして、感染症対策に万全を期した上で働きたい高齢者向けのミニ会社説明会や工場見学会を開催しました。その中で複数の高齢者の方を採用し、生産現場の改善活動や現場作業を行って頂いております。
 コロナ禍で世の中が大きく変化する中で、年齢や価値観に囚われないダイバーシティーな働き方が一層求められるようになってきています。弊社でもこうした取組を推進していきたいと考えております。



4代目ブログで日々思うことを発信
4代目ブログをはじめました
 弊社は1947年創業の70年以上の歴史を持つ会社です。私はその会社の4代目にあたります。コロナ禍で変化が求められていることは明白で、自分もこれまでやらなかったことをやる必要があると感じ、弊社HP内で「4代目ブログ」をはじました。前職のときに上司が毎朝必ず「今日のひとこと」として情報発信していらっしゃったのですが、続けることがすごいなぁと尊敬していました。
 弊社のことを知ってもらうだけではなく、自分の継続力を高める意味でも、毎日とはいかないですが、気になるトピックやゴムのことなどをブログとして発信しています。人気ブログにはなれないでしょうが、弊社のことや私のことを知ってもらうツールとして続けていきたいです。

企業名
信栄ゴム工業 株式会社
設立
1947年11月
所在地
[本社・本社工場] 岐阜県各務原市金属団地20番地
資本金
1,000万円
代表者
代表取締役 小栗 國男
従業員数
31名
業種
工業用ゴム製品製造業
HP
信栄ゴム工業 株式会社 ホームページ


このページに関するお問い合わせ先

中部経済産業局 産業部 製造産業課 
住所:〒460‐8510 愛知県名古屋市中区三の丸二丁目五番二号
電話番号:052‐951‐2724
FAX番号:052‐951‐0977
メールアドレス:chb-seizo@meti.go.jp

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