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更新日:令和2年12月2日

眞和興業株式会社
眞和興業株式会社


眞野 祥典 代表取締役
改善に次ぐ改善、新型コロナウイルス感染症が懸念される中、創意工夫により奮闘するものづくり企業を取り上げます。
今回は、眞和興業株式会社の眞野祥典(まの よしのり)代表取締役にお話を伺いました。

プロフィール
・首都大学東京大学院システムデザイン研究科 博士前期課程 卒業
・株式会社豊田自動織機を経て眞和興業入社。
・32歳で専務取締役として、新工場(愛知県江南市)を設立。
・2019年より、眞和興業にて代表取締役着任。現在36歳。
・好きな言葉は「百万一心」。皆の想いを一つすれば大きな力になるが信念。自身の子供達の名付けにも一文字ずつ付けている。

企業経営・ものづくりにかける思い

地域の公園のシーソー

久屋大通パークの手すり
2019年の代表取締役就任にあたり、「原点回帰」「2030年に目指す姿」の2つに分けて方針を展開しました。
・社是:誠実・信用・節約
・方針:小ロット・短納期・一貫生産
・環境:SDGs(持続可能な開発目標)に沿った経営環境マネジメントへの移行
・多様化と健康:人種、性別、年齢に拘り過ぎない労働者の多様化を受け入れると共に、皆が健康で長期間働ける職場作りに向けて自身の子供や地域の子供達に胸を張れる事業をしたく、新工場(愛知県江南市)では、環境に配慮をした製法を導入しています。

眞和興業
私共が取り扱う「溶融亜鉛めっき」は、鉄の表面に亜鉛の層を生成させ、長期に渡り、水・錆び・塩などから鉄製品を守る技術です。子供達が遊ぶ遊具から高層ビル、電波塔、様々な場所の手すりや柵など、多くの社会インフラに携わっています。 そして、めっきだけでなく前(製缶・ショット等)後(穴さらえ・歪取り・組付け)を含めた一気通貫での対応が強みです。

コロナ状況下に感じたこと


溶融した亜鉛の槽に浸す工程
「溶融亜鉛めっき」は、建設、電力、交通など公共工事の仕事がメインとなるので、新型コロナウイルスの影響は避けられず、工事の減少により、売上は下がりました。 ただ、コロナは一過性の落ち込みに過ぎず、バブル崩壊、リーマンショック、震災のような大きな変化に耐えられる状況・組織を本当の意味で作れていたのかを過去から問われているように感じています。 私共が取り扱う「溶融亜鉛めっき」は、社会インフラに必要不可欠な工程ですが、亜鉛という金属を溶解し続けるには多くの燃料が必要で、使用する薬品や排水、大気を改善させる環境設備からは多くの産業廃棄物が生じます。 その環境基準も年々厳しくなるため、対応できなければ生き残れません。足下でコロナの問題はあっても、長期的には生産活動を通じて、環境に優しい企業として社会貢献をする、ここが会社の方針として、ぶれることはありません。

コロナ前から実践してきた社内の体制づくり

(1)「溶融亜鉛めっき」という業種において職種をデザイン
本来ならば、売上が下がって、ブレーキをかける企業が多いと思いますが、当社は10月と11月で、日本人4名とモンゴル人2名を合わせて、6名増やしました。 工業高校から採用したい、同業者から採用したい、こういった願いは人が多い時代であれば叶いますが、職場に合った人を探すのではなく、人にあった職種にデザインしていくことを意識しています。 「めっきって何?」というスタート地点の若い子達に向けて、「溶融亜鉛めっき」の魅力をどのように伝えるかが重要と考えています。


工場見学の様子
(2)年齢、性別、国籍に問われない多様性
工場の近隣住民との信頼構築のため、子供達や地域住民への工場見学の実施や、お祭り等のボランティア活動にも積極的に参加しており、こうした活動がきっかけになって、採用に至ったケースもあります。 私が眞和興業に入社して7年になりますが、入社以来、地元からの高校生(新卒)採用を開始し、結果、従業員の平均年齢は48⇒34歳と若返り、日本人の採用も増えています。 女性の幹部登用も進めており、日本人、外国人、男性・女性、ベテラン・若手の垣根を少しずつ低くして、やる気のある人が意見を言える環境づくりをしております。多様化を受け入れることで、組織としての幅が広がり、コロナのような大きな変化にも耐えうる強靭な組織(会社)になると考えています。

withコロナ 外国の方々の活躍


課長(ネパール)による操作
当社は従業員61名のうち、半数が外国の方です。ネパール、フィリピン、ブラジル、パキスタン、ベトナム、モンゴル、ガーナ、ウガンダ、ナイジェリアなど一国偏重にならないようにしながらも、安心して日本で生活できるよう各国から複数名ずつ来てもらっています。 そとから見ると、「外国人が多いのは、賃金が安いから?」と聞かれることがあります。例えば、日本人が海外勤務をする際にも、結婚や家族のことも考えて、一大決心をしているはずで、当然、当社で働く外国の方々も日本語を一所懸命に勉強して、覚悟を持って来日しています。 当社には優秀な人材が集まっていて、正社員で雇っている外国の方には現場で、課長や主任、班長などの役職者も多数在籍しています。 言葉の壁はありますが創意工夫で意思疎通を図り、彼らからの現場を良くするための発言は、会社にとって大きな財産であり、国籍や年齢に関係無くやる気のある方には会議等にも出席いただいています。 コロナが一段落し、5年、10年後を見据えると、当社のような会社のあり方は日本で当たり前になってくると思います。

withコロナ 技能実習生とのエピソード


朝礼の様子
2020年3月に、モンゴルから2名の技能実習生に来てもらう予定でしたが、コロナの影響により、延期となりました。その間も、2名は継続して日本語の勉強をしてくれていて、遠隔での面談も行っていました。 入国が遅れたことで問題もあって、平均月収が日本円で5万円程度のモンゴルでは、日本語講習を受け続けるにも親の収入では厳しくなってきたと相談を受けました。当社としてもコロナで仕事は減っているわけで、この技能実習生2名も受入前なので、断ることができる段階です。 しかし、既に会社として受入を決めたことなので、彼らはもう準社員であり、入国を待つ間、会社持ちで彼らの日本語講習費用を出しました。1人あたり月5000円ではありますが、モンゴルでは大きな負担であり、それだけの準備をして、日本の眞和興業に働きに来てくれるわけです。 無事にこの2名は、10月に入国することができ、現場で頑張ってくれています。決して、外国の方を安く使いたいのではなく、各国で頑張ってきた優秀な方を採用したいと思っています。

withコロナ 製造現場や私生活面での配慮

異国(日本)の地での生活に不安はあるはずで、特にコロナ状況下にあたっては、自国の家族のことが心配だと思います。ただ、コロナで帰国もできず、帰国しても日本に戻って来られるかわからないので、まずは日本に居た方が安全だと考えてくれています。 製造現場では全従業員のマスク着用を徹底していますが、もともとマスクに馴染みのない国もあり、最初は息苦しく、嫌がる方もいましたが、「仲間を守るために必要なこと」であると教えました。 日々の感染状況や大型連休の過ごし方など、日本語のニュースをすべて理解できるわけではないので、英語、モンゴル語、ベトナム語、ウルドゥー語など翻訳のペーパーを用意して、私生活面への情報も伝えています。

afterコロナ 眞和興業が目指す姿、SDGsは単なる綺麗事ではない


亜鉛カスの回収装置(自社開発)
人材の多様化を受け入れることは、国際的な共通目標であるSDGsの項目16、17に該当します。SDGsは人材だけでなく、会社の生産や原価改善にも大きな効果を発揮します。 環境面での対応として、二酸化炭素排出を削減するため、効率よく燃料を使用するように工夫すれば、燃料費のコストダウンになります。 また、これまでは亜鉛カス(産業廃棄物)を有償で引き渡していましたが、自社内で再利用できる仕組みを開発したことで、処理費が削減され、再生亜鉛めっきとして新たな需要も生み出しています。 これらはSDGsの項目12「つくる責任、つかう責任」にも関連します。突き詰めれば、従来から取り組んできた現場改善と同じですが、これをSDGsと関連づけて、わかりやすく示すことで、社員も納得して、取り組んでいます。 SDGsの実現は、社会貢献に加え、結果、コストの低減、収益を上げられる企業を作っていく事であり、自社のためでもあります。

眞和興業株式会社 20年度企業目標

コロナ禍での「ちょい企画」

(1)眞野社長発案 年末の社内表彰式
2019年から始めた企画ですが、日頃、従業員とは現場改善を話し合っているので、年の最後の日くらいは皆で褒め合って納めようと始めた企画です。なんでもありで、健康診断の結果が良かった賞、育児のために年休を取得したイクメンパパ賞など、昨年は従業員の半分が何かの賞を受賞しました。 コロナ状況下であっても、変わらず、今年も年末の褒め合いの場として、表彰式は企画したいと思っています。

(2)コロナ禍での家族や従業員との絆
コロナによって、不特定多数が集まることは避けなければならないので、休日は自宅でのBBQなど特定できる家族との時間を大事にしました。これだけ会社で環境経営に取り組んでいるので、個人宅はLCCM(ライフサイクル・カーボン・マイナス)住宅です。 特定できる人との時間は会社でも同じで、コロナで出張ができなくなった分、社内に従業員がそろう時間が増えました。毎週の定例会議では若手にも発言をしてもらい、若手でも、技能実習生でも、外国籍でも関係なく、意見を言いやすい空気が生まれていると思っています。 コロナで売上が下がるのは仕方がないですが、皆で会社のことを見つめ直すチャンスととらえています。

企業名
眞和興業株式会社
設立
1962年7月1日
所在地
[本社]愛知県江南市安良町池尻80番地
資本金
2,000万円
代表者
代表取締役 眞野 祥典
従業員数
61名
業種
溶融亜鉛めっき
HP
眞和興業 株式会社 ホームページ


このページに関するお問い合わせ先

中部経済産業局 産業部 製造産業課 
住所:〒460‐8510 愛知県名古屋市中区三の丸二丁目五番二号
電話番号:052‐951‐2724
FAX番号:052‐951‐0977
メールアドレス:chb-seizo@meti.go.jp

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