PRODUCT逸品

株式会社エムエス製作所(愛知県清須市)

MUQU:ムク(削り出しアイアンヘッド)MUQU:ムク(削り出しアイアンヘッド)

商品の特徴

金型技術と匠の技能の共創によるアイアンヘッド

自動車部品の金型製造で培った技術により、鋼材から一品一品、精密に削り出して仕上げます。さらに、メッキ処理、鏡面磨き、シボ加工といった様々なフィールドの匠の技能を結集し、洗練された美しい、世界に一つだけのオートクチュールアイアンをご提供します。
価格
6本セット 216万円(税抜き) 
特設サイト
http://www.muqugolf.jp 
PROFILE企業プロフィール

株式会社エムエス製作所

企業名 株式会社エムエス製作所
代表者 代表取締役社長 迫田 幸博
所在地 愛知県清須市春日立作54番地2
創業年 1971年(昭和46年)
資本金 3,811万円
事業内容 ゴム成形金型、ウェザーストリップ成形金型設計製作
電話番号 052-409-5333
ホームページ http://www.msgroup.co.jp

自動車部品で培った金型技術で、ゴルフクラブの市場へ。中部地域のものづくりの素晴らしさを伝えていきたいという思いで、開発に取り組む。

1971年の創業から40年超、金型の設計・製造を行い、特に自動車のドア周りなどに無くてはならないウェザーストリップの成形金型では高い評価を得る。ウェザーストリップは、押し出しした部品を金型にセットして生産するため、構成要素が複雑で特殊な金型のひとつ。 技術的にも難易度の高いウェザーストリップの金型において、業界トップクラスの技術力を誇る。 しかしながら、特殊な金型に特化しているが故に生産に波があることから、年間を通し生産を平準化するために、既存の事業に軸足を置きつつも自社ブランド商品の開発に取り組む。 アイアンヘッドの製造にあたっては、中部地域のものづくりの素晴らしさを伝えていきたいという思いから、メッキ加工、鏡面加工、シボ加工といった様々なフィールドの匠の技能を結集。さらには、東海地域において伝統工芸に携わる事業者を含む10社とのコラボレーションを実現。

工場の様子
工場の様子
ウェザーストリップ
ウェザーストリップ
MUQU:ムク
MUQU:ムク
記者発表の様子
記者発表の様子
INTERVIEW創り人にきいてみよう

今月の創り人

取締役副社長

KUNIHIRO SAKODA迫田 邦裕さん

自社商品の開発に取り組んだきっかけは。

一般の方々にとって金型の認知度は低く、自社の技術を紹介しようにも手にとってもらう機会が殆どありませんでした。このため、自社の技術で誰にでもわかる商品が欲しいと考えました。

また、金型業界は、海外との競争にさらされて、かなり厳しい状況にあります。 そんな中で、新しい発想により、競争力を高めていく必要があると思っていました。特に我が社の仕事は、特殊な金型に特化しているがゆえに生産に波があります。 年間を通し生産を平準化し、倒れない会社を作っていくために、生産の谷を補完する事業として、自社商品の開発に取り組みました。

なぜアイアンヘッドを作ろうと思ったのでしょうか。

きっかけは、ゴルフクラブの設計をしている方と出会ったことです。話をする中で、自社も所有している最先端の工作機械(5軸加工機)でパターを削り出している会社があり、高価格にも関わらず人気がある。 しかしアイアンは、その難易度から削りだしのものが殆どないと聞きました。

市場に多くでているアイアンは、1本あたり数千円から1万円の商品で、量産型で作ったものです。 そういった商品には、価格面では勝てないため、高価ではあるが1年待ってでも欲しくなるような、個人の要望にオーダーメイドに答えられる商品を作ることにしました。 金型の生産が谷の時は、アイアンを削る。そうすることで、年間を通した生産平準化を狙っています。

貴社の技術的な強みがどう製品に活かされたのでしょう。

当社のアイアンヘッドは、高い精密加工技術で鋼材から削り出して仕上げます。機能面では人間工学に基づく3次元設計から番手による高さや左右のブレを抑え、スイングによる誤差を極力少なくすることで理想の球筋へ導きます。 また、鉄を無垢から精密に削り出すことで正確無比かつ鉄本来の素材を活かした純粋無垢な打感を実現しました。また、鉄の硬さを自在に調整できるため、顧客の好みの硬さにすることができます。 様々なデータ分析を最大限活用することが主流となっている現在のゴルフ業界において、使う道具についても、使い手のオーダーに対し、設計どおり寸分の狂いもないものを提供できるということは、これから求められる要素だと考えています。

6本セット216万円以上とかなり高額ですね。

我々の商品は、オーダーメイドで、約1億円近い工作機械が約一日がかりで、ひとつひとつ削り出して作ります。また、装飾加工は熟練した職人が全て手作業で行うため、伝統工芸品のような加工となっています。 これまでにない工法で高付加価値のものを妥協せずに創り、ものづくり技術の最高峰を結集させた商品として世に送り出すことで、ものづくりの価値を次の世代を伝えていきたいという思いがあります。プリウスなどが発売されたときに「高い車だ」と言われました。 世の中になかったものを生むにはコストがかかりますが、技術が浸透すれば必ず沢山の方が手に取りやすい価格に落ち着くことができるだろうということも知っていただければと思っています。

開発にあたっては、様々な業種の企業との連携を進めておられますね。

自動車産業が変革期の今、中小企業が1社だけで生き残っていくのは厳しいと思っています。なるべく自社をオープンにし、他の企業と積極的に連携して、様々なことに挑戦していく必要があると考えています。 今回は10社とのコラボレーションが実現し、自動車産業からはメッキ加工、鏡面加工、シボ加工、さらには異業種の伝統工芸とそれぞれのフィールドにおける一流の技術を結集しました。各社、中部地域のものづくりの価値を世界にぶつけていきたいという私の思いに共感し、協力してくれました。 近い将来、TOKYO 2020のゴルフ競技で中部地方のものづくりの技術を世界中の方々にアピールできたらと思っています。


様々な業種の企業とのコラボレーション

営業活動についてはどうされていますか。

顧客は国内外の富裕層、本物志向の方々を想定しており、全ての工程において一流の技術を提供した「All Made In Japan」の製品であることをアピールしています。 購買対象の海外富裕層には「日本製品の安心・高品質=高価格」であることは認識されているため、本物を提供することで、高い価格設定にも納得してもらえるのではないかと考えています。 国内では、百貨店や、東京の高級住宅街に近いゴルフ練習所などにおいてもらう交渉を進めています。

今後について。

今回のMUQUでコラボレーションした企業とどんどん融和し、第2段、第3段と世間のイメージを変えるような新しい商品作っていきたいと考えています。ものづくり技術の最高峰を結集させた商品を通じて、中部地域のものづくりの素晴らしさを伝えていきたいと思っています。

INTERVIEWボスにきいてみよう
(迫田様に副社長の立場からお答えいただきました。)

本業への影響はありましたか。

昨年の展示会で初めてゴルフクラブを試作し、披露しました。展示会では、金型屋が金型を展示するだけではなかなか注目してもらえません。それが、アイアン1本を展示することで、マスコミにも注目をいただきました。更に、ブースを訪れたお客様に「すごい」と言っていただいたことが、従業員のやる気につながりました。

自社商品をきっかけに、我が社に興味を持ってもらえる機会も増えたと思います。しかしなんと言っても、自社の技術を顧客に手に取ってもらえることが嬉しいです。これは自社だけでなく、表に出ない様々な技術を持っている企業が共通して感じることだと思います。

今後について。

自身は、医師との兼業という全く違った感覚で製造業を見られることが、自分の強みだと思っています。その上で残念だと強く感じることは、この地域の企業は、素晴らしい技術やノウハウをもっているにも関わらず、自社を外に向けて発信することに消極的だということです。

自社を知ってもらうことは、新たな事業展開にも、採用にも、良い面があると思います。例えば、東京の墨田区では、一般の人が地域の工場を巡り、職人と話しながら技術に触れ、現場を肌で感じることのできるイベントを地域ぐるみで行っています。一般の方のニーズを聞き、商品開発に発展することもあるようです。この地域には、エンドユーザーまで届くようなイベントも少なく、少し閉鎖的な印象があります。会社を地域に開放することができれば、就活生へも仕事のイメージをしっかりと伝えられると思います。

当社のHPでは、技術の紹介だけを並べるのではなく、どういう従業員がいるのか、会社の雰囲気はどうなのかなどを発信するようにしています。現状に甘んじて、何も動かないのではなく、新事業への挑戦や自社の開放等を通じ、自分たちの魅力を発信できるような会社にしたいと思っています。


株式会社エムエス製作所
迫田社長を中心に
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