PRODUCT逸品

石川樹脂工業株式会社(石川県加賀市)

monohito Plakira flowers:プラキラ フラワーズ(着せかえ花瓶)

商品の特徴

~もっと楽しく、気軽に。新感覚の花瓶で提供するのは、エシカルなお花との暮らし~

 飾るだけで家の中がパッと華やぎ、心まで明るくなれるお花。だけど、子どもに花瓶を割られちゃう不安があったり、お手入れが面倒だったりで、お花のある生活をあきらめている人も多いはず。
 ガラスのような透明度・光沢がありながらも、優れた耐久性・耐熱性がある新素材樹脂トライタンによる、同社のライフスタイルブランドPlakiraから新登場のPlakira flowersは、環境にも優しい、エシカルなお花との暮らしを提案します。

仕様・価格
[仕様]・しずく:高さ89.5mm×最大幅110mm、175 g
・つぼみ:高さ100.5mm×最大幅110mm、205 g
・くびれ:高さ127.5mm×最大幅120mm、215 g
[素材]トップ:飽和ポリエステル(トライタン)、ボトム:飽和ポリエステル(トライタン)+GF(ガラスファイバー)
[価格]単品:2,800円(税込)~、3個セット8,700円(税込)~
※2021年1月12日まで、クラウドファウンディング中(応援購入早割あり)
ホームページ
「Plakira」[プラキラ公式サイト]
Plakira flowers」[クラウドファンデングサイト]
PROFILE企業プロフィール

石川樹脂工業株式会社

企業名 石川樹脂工業株式会社
代表者 代表取締役会長 石川 章
所在地 石川県加賀市宇谷町タ1-8
設立年 1947年(昭和22年)
資本金 4,800万円
事業内容 樹脂製の食器雑貨、工業部品、仏具、その他OEM商品の企画・製造・販売
電話番号 0761-77-4556
ホームページ 石川樹脂工業株式会社
SNS Facebook[plakira]

Instagram[plakira_official]

石川樹脂工業株式会社(石川県加賀市) 

 1947年創業。山中温泉地域で生産されていた漆器の木地製造販売が原点。その後、樹脂製漆器生産で培った技術力を活かして、顧客からの要望に応えていき、食器や工業部品などにも進出。 現在、食器雑貨、インフラ・工業製品、仏具を3本柱に、樹脂メーカーとして金型製造から成型、塗装、印刷に至るまでの一貫生産体制を持つ。
 創業者の精神「誰もやらなかったことをやる」を受け継ぎ、好奇心旺盛な社風により、炭素繊維などの新素材や成型方法の研究開発にも取り組む。
 2017年から、“全く新しいプラスチックの価値”に挑戦すべく、自社ブランドPlakira:プラキラのリブランディングに動き出す。2020年2月には、樹脂とガラスを掛け合わせた新素材の食器の新ブランドARAS:エイラスも発表。  

INTERVIEW創り人にきいてみよう

創り人

TSUTOMU ISHIKAWA
専務取締役 石川 勤 さん

自社ブランドPlakiraは、どのように展開してきましたか?

 当社は漆器の木地製造販売が原点であり、その後、樹脂製品製造に転換し、仏具、食器、工業部品などを展開してきました。事業の3本柱のひとつである食器・雑貨部門ではBtoB取引が中心でしたが、2007年頃から自社ブランドに取り組み始め、Plakira:プラキラについては2011年頃から自社ブランド品に広く使用していました。
 私が2016年に入社したことがきっかけとなり、ガラスのような透明度・光沢がありながらも、優れた耐久性・耐熱性がある新素材樹脂トライタンの生み出す価値をきちんと伝えるために、地元石川県を拠点とするデザイナーユニットsecca inc:セッカさんと組んでリブランディングしました。

 Plakiraは、日常に馴染むカタチ、をコンセプトに、暮らしをもっと軽やかにするアイテムを展開するライフスタイルブランドとして展開しています。 機能性とデザイン性を両立させた「ゆらぎタンブラー」は、大手外食チェーンに採用され、またECサイトなどでのBtoC向けなどでも人気商品となり、累計30万個を販売しています。2018年からは海外販売にも取り組んでいます。

ゆらぎタンブラー。ゆらいだ飲み口が特徴。樹脂素材だからこその割れない安心感と、ガラスのような透明感、かわいらしいフォルム。

2020年11月に発表したPlakira Flowersは、どのように立ち上げたのですか? ~コロナ禍のアジャイルな取り組み、SNSとのつきあい方~

 Plakira Flowers:プラキラフラワーズは、コロナ禍の2020年4月になってから動き出したプロジェクトで、滞在時間の多くなったおうち時間に癒やしを求める新たな需要や、 かねてからSNS(主にInstagram:インスタグラム)などで集めたユーザーさんの声を、secca incさんなど社内外の開発メンバーで受けとめ、花瓶で花のある暮らしの提供を目指しました。SNSでアプローチしたコラボ先に商品設計から参画してもらい、半年あまりでクラウドファウンディングで発表しています。
 Plakira Flowersのコラボ先は、お花の定期便medelu:メデルですが、今回に限らず一緒にやってみたいと思えば、SNSのDM:ダイレクトメッセージなどで連携のアプローチをします。 人脈をたどることもありますが、最近ではSNSでのつながりから実業でもコラボに結びつき、価値に共感する仲間と事業を進めていくことできるようになってきたと感じています。


Instagram Plakira_officialのフォロワーは2.3万人(2020年12月現在)。

花瓶という商品よりも”花のとの暮らし”を発信されていますが、どにようなお考えからですか? ~コト売り、クラファン・ECサイトの使い分け~

 Plakira Flowersで提供したい価値は、”もっと楽しく、気軽な、お花との暮らし”です。花瓶を買いたい気持ちがあっても、お花を継続して手に入れる時間的な余裕がなくて購入を躊躇する、という声もありました。 当社が製造販売するのは花瓶ですが、モノだけを売るだけの時代ではなくなってきています。SNSを介したコラボがしやすい時代だからこそ、ユーザーのネックになっていることに目を向けて、商品を通じて提供する価値をユーザーにしっかり届けられるように、意識しています。
 現在クラウドファウンディング中ですが、クラファンは2020年2月に発表した食器の新ブランドARAS:エイラスの発表の場としても活用しました。 世の中に出回っていない新しいモノを探している人がよく見てくれているので、当社が発表する新しい価値が刺さるであろう、価値観やライフスタイルの方に知っていただく手段として手応えを感じています。
 販売チャンネルについても、ターゲットとそれぞれの製品が提供するストーリーや価値が伝わるように、自社サイト中心で販売するもの、ECサイトでも販売するもの、さらにはECサイト(Amazon、楽天、Yahooショッピングなど)でもそれぞれの顧客の特性を意識して使い分けています。


ARASは、こだわりのある人が普段使いできる、樹脂とガラスを掛け合わせた新素材による食器の新ブランド。

Plakira flowersの商品そのものの特徴は、どういった点ですか?

Plakiraシリーズの素材には、ガラスのような透明度・光沢がありながらも、優れた耐久性・耐熱性がある新素材樹脂トライタン(飽和ポリエステル)を使用しています。

Plakira flowersには次の特徴があります。
1) トップは一輪挿しからブーケ用の花瓶まで3種類の形で4色。ボトムは同じ形で4色。トップとボトムの取り外し・組み替えが可能なので、お花や気分に合わせて自分好みにコーディネートできます。
2) 非常に丈夫な素材なので、落としても割れる心配がありません。子さまやペットがいるご家庭でも気兼ねなく使用できます。
3) ボトムにお花をいける留め具がついているため、どんなお花も簡単にスタイリングできます。
4) トップとボトムを取り外して、中も簡単に洗えるので、花瓶のお手入れがとても簡単です。漂白剤も使用できる素材なので、バクテリア繁殖を防ぐための除菌も可能です。




2020年2月に、御社独自の環境問題に対する姿勢「サステナブル宣言」を表明したのはどういった経緯からですか?

 使い捨てプラスチックによる環境問題では、残念なことにプラスチック素材自体が悪者にされがちです。当社はまさにプラスチック製品メーカーであり、今までもLCA:ライフサイクルアセスメント(資源採取-原料生産-製品生産-流通・消費-廃棄・リサイクル)を考慮して事業を行ってきました。 しかし、当該環境問題やSDGsへの関心の高まりを受けて、改めて当社の考え方を整理して発信する必要があると感じました。 メーカーだからこそ実行できる、生産時の環境負荷の削減、長く使える圧倒的な耐久性の実現、廃棄時も100%再生、つまりプラスチックを使っても環境負荷が少ないサステナブルな製品を提供していることを整理して伝えることで、ユーザーさんに当社を信頼いただき、安心して当社の製品を使っていただきたいという思いです。
 ARAS:エイラスには、自信を持ってお届けできる耐久性の証として「生涯破損保証」を付け、割れ、欠けが万が一発生したら無償で交換します。
 素材・質感の良さと、永く使い続けたくなる機能美を兼ね揃えたPlakiraやARASを知っていただくことで、プラスチックへの人々の意識を変えるきっかけになればとも思っています。


多数の特許・実用新案、意匠、商標などの知的財産権を出願・登録していますが、方針などはありますか?

 創業者の精神「誰もやらなかったことをやる」を受け継ぎ、1970年代から漆器関連の特許・実用新案など出願・登録をしていたようです。
 実は今夏、当社が2008年に意匠権登録していたペーパーpotがイエナカ消費の影響か、再び売上を伸ばしたのですが、海外製造と思われる模倣品が多数ECサイト含め出回ったため、権利行使をしました。 主には、税関に輸入差止申立をして輸入を阻止しつつ、ECサイトに対し意匠権侵害の申告をすることで、約200もの模倣品を市場から排除することができました。意匠権を出願・登録していたことが今になって本当に役立ちました。
 今回のケースは一例ですが、知的財産の権利化は、当社の強みを外部の方に説明する際に伝わりやすいですし、取引先やユーザーさんから一定の信頼感を持っていただけるメリットもあります。 コスト(出願・登録料、弁理士費用)も考慮しながら、模倣品対策など権利行使の場面を想定しながら、権利化すべきものはするようにしています。


ペーパーPotは、ロールペーパーを部屋で使うためのホルダー。2008年度グッドデザイン賞も受賞している。

全社的な事業展開はどうお考えですか? ~アジャイル、変化への対応~

 計画よりも、アジャイルに、変化に対応できることが大切だと思っています。
近年特に先の読めない世の中になってきています。コロナ禍で皆さんも痛感していると思いますが、変化が早く、不確実性が高まっています。本質だとか、目指すところの構想は時間をかけてしっかり考えますが、事業計画を年単位で立てても、事業環境が急速に変わってマッチしなくなるのではないでしょうか。 自分自身、日々感じる変化に呼応して週単位くらいのペースで考えが変わっていっている、というのが実感です。
 コロナ禍では、当社の3本柱のひとつの食器雑貨部門において、外食産業向け(BtoB)が大きく減った代わりにPlakiraやARASなど新しい取り組み(BtoC)が売上に貢献しました。 でもBtoCは好不調の波が激しいですし、そもそも、Plakiraなどの自社ブランドをここまで育てるのにはBtoBとは異なる様々な苦労がありました。
 当社では、リーマンショックやコロナ禍などの景況の波に対して、食器雑貨部門以外に、仏具部門、インフラ・工業製品部門の3本柱の事業部門が存在することでバランスをとってきました。コロナ禍はしばらくしたら終息するかもしれませんが、不確実性の世の中は続くでしょう。 リスク分散に加え、変化に迅速に対応できる会社であり続けたいと思っています。

今後取り組もうと思っていることは何ですか? ~DX:デジタルトランスフォーメーション~

 DX:デジタルトランスフォーメーション、特に、AI活用とデジタル化です。変化に迅速に対応するために必要だからです。
 AIについては、既にビックデータ分析による広告の効率化で役に立っている実感があります。生産システムや売上などのマネジメントの最適化などにもAIを実装したいと考えています。
 製造部門では、食器雑貨部門を皮切りにロボットの導入を進めています。例えば、1ロボットに2~3工程を集約させ、隣のロボットとも連携させることにより6~7工程を無人で稼働させています。 外国人実習生の実習期間満了などのタイミングを意識して、人材が減るタイミングでロボットを導入して生産性を維持・向上するようにしています。投資効果が出やすい工程から順次導入していますが、数年と言わず効果が出ています。
 管理部門でも、コロナ禍が後押しになって社外でもオンラインが普及することで、商談のオンライン化、社内の意思疎通・意思決定など、デジタル化は効率化に繋がっています。
 変化に対応する自社の能力を高めるため、DXに取り組みます。


ロボットによる自動化。隣接するロボットが成形品を受け渡して、隣の成形機での次の工程へ。
                     
Copyright (C) ものづくりプロが創る逸品応援サイト All rights reserved.