PRODUCT逸品

株式会社豊栄工業(愛知県新城市)

iiwan (幼児用食器)「iiwan (幼児用食器)」

商品の特徴

子供が人生ではじめて使う食器は安全性とデザインにこだわりました

素材はとうもろこしのデンプンに含まれる乳酸を原料とした「ポリ乳酸」を使っています。「ポリ乳酸」は子供の体に無害であり、有害物質が出ることもなく地球に還るため、環境にも優しい素材です。大切な「食」によって、カラダと心を育んでいって欲しいという想いを込めて創りました。
サイズ
おちゃわん :縦12m 横15cm
       高さ5.2cm 容量300ml
ミルクカップ:縦8.7cm 横15cm
       高さ7.1cm 容量280ml
小皿    :縦13.5cm 横17cm
       高さ3.5cm
スプーン  :長さ12cm
フォーク  :長さ12cm
ランチ皿  :縦21.5cm 横25cm
       高さ3cm
PROFILE企業プロフィール

株式会社豊栄工業

企業名 株式会社豊栄工業
代表者 代表取締役社長 美和敬二
所在地 愛知県新城市川田字新間平1-369
創業 1973年(昭和48年)
資本金 1,892万円
事業内容 金型設計製作、精密部品加工、医療機器製造他
電話番号 0536-22-0696
ホームページ http://www.hoic.co.jp/

環境問題や食への関心の高まりといった市場のニーズを先取りした商品を開発。自社ブランド商品で培ったお客様への気遣いを、既存の事業分野にも活かし、製品だけでなく、その後のサービスも含めて提供することを考えたものづくりを実践しています。

40年以上、金属加工のよろず屋的な存在として、多種多様な製品の試作や金型製作等に携わる。多角的な経営を進める中で、自社商品の製造・販売を開始。外部有職者の協力も得て、新分野への展開を積極的に図っている。
自社ブランド商品である「iiwan」は、植物由来プラスチックの一種である「ポリ乳酸」を素材として使用。「ポリ乳酸」は、これまで射出成形が困難で普及していなかったが、成形のノウハウを持つ技術士事務所と連携し、「ポリ乳酸」を成形する機械と金型技術を開発。この成果により、中小企業としては異例の第7回ものづくり大賞内閣総理大臣賞を受賞。 

成形画像
工場の様子
ホテル展示会ブース展示
展示会
INTERVIEW創り人にきいてみよう

今月の創り人

常務取締役

TAKAHIRO MIWA美和 敬弘さん

iiwanブランドマネージャー

KEIICHI MIWA美和 敬一さん

「iiwan」開発のきっかけは?

新たな事業を考える中で、これから世界的にも重要視されていく「食」と「環境」は取り組んでも間違いはないという思いがありました。そんな時に、小松道男氏(小松技術士事務所)の講演を聞く機会があり、「ポリ乳酸」と出会いました。 植物由来生分解性プラスチック「ポリ乳酸」は、石油由来のプラスチックに比べ環境負荷が低いものの、射出成形が困難で普及していませんでした。ただ、誰もやっていないことだからこそ、やってみようと思い、成形のノウハウを持つ小松氏の指導のもと、試行錯誤を重ねました。 結果、ポリ乳酸製品を耐熱化、軽量化、薄肉化する多様な射出成形技術群の開発に成功。耐熱性容器及び薄肉成形カップの量産化を実現したことが、「iiwan」の開発につながりました。

なぜ幼児用食器だったのでしょうか?

「ポリ乳酸」の活用として、はじめは産業用途を目指していましたが、すぐに実現できる時世でないことに気づき、素材の良さを活かした商品作りについて考え、当時は我が家にも小さな子供がいたことから、幼児のための食器を創りたいと思いました。

ただ、100円均一の外国製のものや人気キャラクターのデザインのものなど廉価な食器が売れており、当社の商品は価格面では太刀打ちできません。 そこで、安心な素材で安全な形状といった「安心・安全」というコンセプトで、更には環境にも優しいという付加価値を後付けするかたちで売り出しました。

iiwan親子
iiwan親子

営業活動はどのように行いましたか?

消費者向けの販売ノウハウは一切持っていませんでした。そのため、食への意識の高い女性をターゲットに、自然食品を扱っているカフェや、ヨガ教室、質の高い品添えのセレクトショップ等を自分達で調べ、飛び込みで営業をしました。 また、地域の子供向けのイベント等にも積極的に参加。こうした地道な活動が功を奏し、徐々に雑誌に取り上げられる機会も増えました。現在では、コンセプトに共感してくれた全国50店舗以上のセレクトショップや百貨店などで商品を置いてもらっています。

今後の展開はどうお考えですか?

赤ちゃんの人生最初の体験をより良いものとしたいという想いから、「iiwan」ブランドのバリエーションをもっと増やしたいと考えています。2月に発売した新商品の「iiwanファーストスプーン」(フィーディングスプーン)は、目の肥えた層への市場調査や消費者の声を開発に反映させ、厚み・形状等工夫を重ねるとともに、デザイナーに依頼してデザイン性、機能性にとことんこだわりました。

現在は、医療・福祉関連で協業する寝具メーカーと共同で、赤ちゃん向けのお布団(マットレス)を開発中です。

将来的には、アジアが最も大きな市場であるため、中国、香港、台湾などへの進出を模索しています。また、欧州では海洋汚染対策として、プラスチック製品のリサイクル化や、マイクロプラスチックの使用制限の動きもあり、環境特性に優れた製品の市場拡大は十分に期待できると思っています。

ファーストスプーン
ファーストスプーン

知財の活用について

「ポリ乳酸」の射出成形加工技術は、小松技術士事務所が保有する基本特許を基に、両者間で共同研究を通じて蓄積してきました。現在は、日米欧等で31件の特許権を取得しています。知財の出願および維持を小松技術士事務所、金型および生産を含む事業化を豊栄工業が担うという役割分担を明確にした取り組みで、双方の強みを活かした事業モデルを構築して参りました。

INTERVIEWボスにきいてみよう

なぜ、自社ブランド商品に取り組むことになったのでしょう?

創業時から愛知県の地場産業への比重が高まるなか、リーマンショック時には相当な影響を受けることとなりました。そのため、経営の中枢となる事業は、リスクの分散化が必須であることを認識し、社内のみならず外部の有職者とともに、新分野への展開を図ってきました。また新しい技術に積極的に取り組んできたことが、自社ブランド商品の開発へとつながりました。

本業への波及効果はありましたか?

従来は加工屋として企業目線で物事を捉えていましたが、自社ブランド商品の開発を通じてお客様の声に直接触れることで、お客様に喜んでもらえるようなきめ細やかな気遣いや、その後のサービスも含めて提供するという考え方を学びました。既存のBtoB向けの取引においても、取引先の仕様に沿った適切な製品を納入するのは当然ですが、取引先で実際に使われる中で、取引先が求める価値をきっちりと発現できるのかを常に意識するようになりました。

今後の展開については、どのようにお考えですか?

IoTなどの情報技術を活用し、お客様との双方向で、製品(サービス)の使用価値向上を図るための取り組みを継続し、『モノづくりサービス業』への転換を計っていきたいと考えています。

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