PRODUCT逸品

有限会社カツミ製作所(愛知県小牧市)

BumPanel:バンパネル(山の立体パネル)BumPanel:バンパネル(山の立体パネル)

商品の特徴

プレス金型の開発・製造で培った技術と発想で生まれた、山の立体パネル

 BumPanelは、長年に培ってきた金型技術と、それを熟知する者の発想で、特殊な樹脂シートを成型した山の立体パネル。室内展示などを想定した従来の立体模型と異なり、22gと軽量で、折っても曲げても復元し、雨に濡れても問題なしの携帯性を備えています。
 山の地形を手軽に楽しみたい、山岳遭難者を減らしたいという思いがきっかけで誕生した画期的な商品で、登山だけでなく、防災、郷土学習、旅行などの様々な場面で、様々な使い方を提案しています。
仕様
サイズ:サイズ220mm×345mm
   (立体部分160mm×285mm)
 重量:22g
 素材:樹脂シート

※上記仕様「のぼやまシリーズ」以外にも様々な仕様の商品あり。オーダーメード可。
価格
3,500円~(税抜価格)
ホームページ
有限会社カツミ製作所
PROFILE企業プロフィール

有限会社カツミ製作所

企業名 有限会社カツミ製作所
代表者 代表取締役 加藤 武志
所在地 愛知県小牧市弥生町170番地
設立年 1966年(昭和41年)
資本金 300万円
事業内容 開発・試作事業、プレス金型事業、立体パネル事業
電話番号 0568-73-1550
ホームページ 有限会社カツミ製作所
特設サイトなど 山の立体パネル「BumPanel(バンパネル)」の紹介
[有限会社カツミ製作所サイト内]

有限会社カツミ製作所(愛知県小牧市)

 1966年の創業以来、自動車プレス金型を中心に国内外に高品質な金型を提供するとともに、顧客のプレス加工にかかる問題に、長年培ってきた塑性加工技術で、開発試作などの課題解決に取り組む。
 2016年の代表取締役就任以降は、事業環境の変化に対応するため「顧客の問題を解決するエンジニア集団」「モノづくりを楽しめるマニアック集団」を掲げ、日々あたらしいモノづくりにチャレンジしている。

INTERVIEW創り人にきいてみよう

今月の創り人

代表取締役

TAKESHI KATO加藤 武志 さん

新たな取り組みはどのように始めたのですか。

 プレス金型は、プレスメーカーから発注があっての仕事です。当社の場合はプレスメーカーの抱える課題に対する試作開発も行っているので、課題解決に貢献できる喜びはあるものの、金型技術でもっといろいろな課題を解決したい、世の中に貢献できることがあるのではないか、という思いがありました。また、一部で採算とは関係なく取引関係で価格が決まってしまう慣習もあり、課題解決を提案することで、自ら価格を決められる分野はないか、とも考えていました。
 一方、それまで1社からの受注を主にしていたのでリーマンショックでの仕事の激減も経験しました。2016年に代表取締役に就任したのを契機に、もがきながら新たな取り組みを始めました。

山頂にて

なぜ山の立体パネル「BumPanel」を商品化することになったのですか。

 私の趣味が登山などのアウトドアなのですが、等高線の表示されている山の地図が金型の図面に似ているな、と思ったのです。 家族などに地図で地形を説明するのが難しいのと同様に、金型製造においても若い技術者に平面図面から立体を理解させるのは難しく、当社ではCAEを取り入れて3D化することで、理解が容易になりました。 地図もパソコンで簡単に3Dにできる時代ですが、登山の時にパソコンを持ち出すのも面倒です。自社の金型技術で、携帯性のある立体パネルを作れば、山の地形をだれが見ても分かるようにできると思いました。
 調べてみると、平成28年の年間山岳遭難者は3,000人(うち300人が死亡)もいて、その40%が道に迷って遭難していると分かりました。登山初心者に対して山の立体パネルを提供できれば山の地形の理解に役立ち、遭難回避に少しでも役に立つのではないか、と思いました。

山頂にて

BamPanelには、どんな特徴があるのですか。

 特殊な樹脂シートを成型したパネルで、22gと軽量で、折っても曲げても復元し、雨に濡れても問題なしの携帯性を備えています。登山に持って行って、登る前にルートを確認したり、山頂で山の稜線と比べて遊んだり、下山してからもお酒のつまみに山を愛でたりすることができます。


開発で苦労されたことはどんなことでしょうか。

 主力ののぼやまシリーズでは、パネルの大きさは統一しているので、縮尺によりパネルとするエリアを調整できるのですが、どの範囲で作ると登山者に役立つか、喜ばれるか悩ましいです。金型を作るので、ある程度の数が売れないと採算が厳しいという側面もあります。 山岳ガイドさんや、登山雑誌の編集者等にも相談しながら検討しています。
 また、伸縮性のある樹脂シートに先に印刷してからプレスするのですが、臨場感のある立体にするために凹凸を大きくしようとすると、シートは伸びても一般的なインクでは割れてしまうという現象が起こりました。 伸縮性のある特殊インクと印刷機をみつけましたが高額だったので、補助制度なども調べて事業継承補助金を活用して導入しました。


ネットワークを活かして、様々な分野に展開していますね。

 特定の地域のオーダーメードも可能なので、公私のネットワークを通じていろいろな展開を図っています。日本有数の山を擁する長野県や山岳遭難山岳救助隊などの登山関係をはじめ、地元の小牧市などの行政や、熊野古道をはじめとする様々な地形と関係する地域資源のある観光協会、旅行会社など、様々な分野にアプローチしています。
 プロジェクションマッピングを取り入れていて、大学とも連携しています。光を通す樹脂シートの特性を活かし、裏側からプロジェクションマッピングすることにより、地形の情報や、起こりうる災害などを立体パネル上に映し出すことができます。名古屋大学減災館で展示されています。


販売についてはどうされていますか。

 ECサイトや登山関係の展示即売会で販売しています。バイヤーさんの目にとまって、百貨店の登山用品コーナーでの委託販売も実現しました。また、最近、商品名は表示されなかったものの登山関係のテレビ番組に露出したことで、ECサイトの売れ行きが良くなりました。
 しかし、展示即売会などを経験して、知名度がないとなかなか売れないと痛感しています。Bumpanelの良さは、手にとってもらってこそ分かるものなので、展示会や売り場でのアピールの仕方をもっと考えないといけないと思っているところです。 ご当地の真っ白な立体パネルに色付けができるワークショップをひらき、大人や子供が地形の特性を理解しながら触れてもらう機会を設けるなどの取り組みも始めました。


BumPanelの今後の展開はどう考えていますか。

 のぼやまシリーズについては、ひとつの型につき100枚以上販売したいと思っているので、まずは知名度を上げるとともに、登山者に役立ち、喜ばれるエリアを選定して種類を増やしていきたいと思っています。
 また、AR(拡張現実)技術を使って、アプリを介してBumPanelをみると、その場所の情報(山頂情報、リアルタイムの画像、歴史、天候等)が映し出されるような、リアルとバーチャルの組み合わせなど、BumPanelを使った楽しみを増やしたいとも考えています。

本業への影響はいかがですか。

 代表取締役に就任後、BumPanelへの取り組みだけでなく、「生産体制を改善し変わり続ける経営」「外部ネットワークと連携して共存する経営」「市場を注視し変化に対応できる経営」を掲げて、会社のあり方を変えてきました。BumPanelがメディアで取り上げられることで、従業員が変化を受入れる後押しになったり、モチベーションアップに繋がるなど、いい影響も感じています。
 本業の金型製造についても、他の金型メーカーと連携して、各社が強みを活かして共同受注する仕組みなど、新しいチャレンジを続けていきたいと思っています。

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