トップページ  > 施策のご案内 > 地域人材 > ものづくり中小企業 魅力大盛りサイト > 株式会社 フジタ

ものづくり中小企業 魅力大盛りサイト

最終更新日:平成31年1月30日

「型にはまらない」から仕事は面白い!モノづくり×Museumで型破りに生きる!
株式会社 フジタ 【富山県高岡市】
  • 金属加工会社がアート作品!?日本中が町工場に注目する理由とは?
  • アイディアと実行力で会社を引っ張る女性社長。今までにないことで一番を目指す
  • 見た目は町工場、中身は最先端のITシステムを導入!知って驚く業務効率化された工場
  • 伝統工芸と金属の融合。オリジナル商品開発に挑戦中!
アルミの加工会社が技術の老舗が日本中から熱視線を集める。
みなさんアルミニウムって知っていますよね?
アルミニウムは飲み物を入れるアルミ缶だったり、料理に使われるアルミホイルだったり身近なところで使われているのはご存知ですよね。その他にも、飛行機のボディや自動車のエンジン部分の材料として使われていたり、食べ物や医薬品の包装なんかにもアルミは使われています。
これはアルミニウムが持つ、軽くて強く、人体に無害という特徴があるから。アルミニウムという金属は工業的に見ると加工がしやすいので、エンドミルなどの工具を使って簡単に穴を開けることもできます。
コンピューターを使って完璧に制御されたエンドミルを使えば、アルミニウムの塊からどんな複雑な形でも削り出すことができます。
もはやアルミニウムは私たちの生活を支える金属として無くてはならない金属と言えるのです 。

このアルミニウムを使って金型などの金属製品を作っているのが株式会社フジタです。

フジタがあるのは富山県高岡市の西に位置する福岡町。
高岡市は豊かな水と電力を背景に昔からアルミニウム加工が盛んな地域です。

市内の主要道路から横道に入ると、ガッチャンガッチャンと重機が金属を運び出す大きな音が聞こえてきます。田んぼと緑豊かな山で囲まれた自然豊かな地元の金属加工会社が集まる「福岡金属工業団地」の中に株式会社フジタがありました。1975年に設立し、40年以上の歴史がある老舗の会社です。

ここまで読むと株式会社フジタってごくごく普通の金属加工の会社と思ってはいないでしょうか?
これから金属加工会社の紹介が始まるのね。と思ってはいませんか?
そう思ったあなたは、この記事を読むとその考えが甘かったことに気がつくはず。
実は今、社員数が13名にも満たないこの会社が日本中から注目を集めているのです!

一体なぜ?

結論を先に言えば、人と人をつなげることにフォーカスして地域の交流の場をつくりだしているからなんです!
金属加工会社でありながら、クラウドファンディングを使ったアートミュージアムの設立。伝統産業と金属の融合でオリジナル製品の開発。アート作家とワークショップ。などなどこれまでありそうでなかった方法とアイディアで人の交流の場を作ることに成功しました。

株式会社 フジタ イメージ写真
この取り組みが少しずつ実を結び始め、金属加工業界以外の新しい人的ネットワークがフジタを中心に広がり始めています。

なぜフジタは人のつながりを大切に考えて、このような取り組みを行っているのでしょうか?
なぜフジタという会社がその役割をすることができたのか?
今回はこの会社にスポットを当てて会社の取り組み、会社ではたらく人をご紹介します。

これからは人のつながりが大切。斬新な取り組みで交流の場所を作る。

「今までどおりのことをやり続けるのってあんまり好きじゃないんですよね。新しいことにどんどん挑戦していきたいと思っています。」
このように語るのは株式会社フジタの社長の梶川貴子さん。男性が多く働く金属加工業界では激レアの女性社長。
「この業界で、私以外の女性経営者はみたことないですね。」社長自身もこのように話してくれました。実はこの梶川社長のアイディアと行動力でフジタは日本中からの注目を集め始めているのです。

「金属加工業界のこれからってますます価格競争になっていきます。1,000円で加工していた部品を800円で受注するような感じ。これだと仕事が忙しくなるだけで、会社としてはジリ貧になってしまいます。そんなのは嫌なんですよ。」
確かに現在多くの日本中の金属加工会社は苦戦しています。
仕事をたくさん受注するために企業間で価格競争が進み、利益度外視の受注を行っています。受注単価が下がってしまって仕事をしても利益が出ない薄利の状態が続いています。
利益を少しでも多く出すために人件費を抑えた結果、従業員が辞めたり、新しい人が採用ができなかったりと負のスパイラルに陥っている会社もあります。
梶川社長もそんな業界に長く身をおいているので、この業界の状況には十分把握しています。
そこで、このままではいけないと思って頭を捻りアイディアを考え始め、新しい取り組みをはじめました。
株式会社 フジタ イメージ写真
その取り組みの一つが金属製品を展示したアートミュージアムの設立です。
本社から歩いて1分のところに「ファクトリー アート ミュージアム トヤマ」というミュージアムがあります。このミュージアムはインターネットで資金を集めるクラウドファンディングによって立ち上げの資金の一部を募って設立されました。この施設は金属加工会社がひしめき合う福岡金属工業団地の中にあるので、その存在感は異質です。ミュージアム目的のお客さんも「本当にこんなところにあるのか?」と不安になるようです。

正直言って、金属加工とアートミュージアムって全く関係がないと感じました。どうして、金属加工会社がミュージアムを設立したのか?その理由を社長に聞いてみると面白い回答が返ってきました。

「今までの仕事上のつながりだけでなく、その他の領域にターゲットの枠を広げていきたいと思っています。風船がゆっくり膨らむように、私たちが関わる領域を大きくしたいと思っています。ミュージアムを作ったのもそれが理由です。
ミュージアムを作ることで、作品を出展する人とそれを見に来てくれる人が繋がりますよね。それがきっかけで交流が生まれ、続けていくうちに面白いアイディアや取り組みが生まれるかもしれないと思っています。最近では、ニューヨーク在住の人から連絡があったんですよ!面白いと思いませんか?
採算?それは二の次。ピンときたコトを優先しています。」

この話を聞いて度肝を抜かれました。
自社ミュージアムを聞くと、自社製品や技術紹介、会社の歴史などを展示している場合が多いと思いますが、そういったものとは一線を画していました。
新しい出会いが生まれるような空間を提供することが目的で、会社はそのお手伝いとして裏方に徹しています。利益を追求するのではなくやりたいからやっている!この考えが原動力。
私自身こんな発想をもとにミュージアムを運営している会社は他に見たことがありません。さらに梶川社長は続けて語ってくれました。

「ミュージアムの1階は作品展示をしていますが、二階ではワークショップやセミナー会場として開放しています。セミナーの内容は何でもいいんです(笑)最近ではお鮨の握り方のセミナーや尺八を使った呼吸を感じるマインドセミナーを開催しました。本職の人が講師をしてくれてかなり盛り上がりましたよ。これからもいろんなイベントを実施するつもりです。こうやって色んな人の交流の場所になるのがオモシロイと思っています。」

言われてみると美術館って一度だけしか行かないですよね。同じ美術館に何度も足をそんなに多くないはず。それに、工芸品に興味のある人だけしか来てくれないので、来場者に偏りも出てしまいます。
お寿司の握り方や尺八の吹き方であれば、美術品に興味のない人も気軽に参加してくれます。幅広い世代から少しでも多くの参加者が増えるように、ジャンルを問わずワークショプやセミナーを開催している工夫は面白い取り組みです。
「私たちの会社は下請けという立場でお客様から受注を頂いて仕事をしています。お客さんの要望を答えることが仕事なので自由度も限られてしまいます。そこで、いまは自社のオリジナル製品を作りたいと思っているんですよ。
ネットの時代だから作る商品はインスタ映えする商品がいいですね。自社製品が完成したら、Youtubeで宣伝するというのも面白いかもしれませんね。」
下請けという立場ではお客さんあっての仕事です。お客さんのさじ加減次第では売上に大きく影響します。製品の差別化が難しい金属加工の分野で価格競争に巻き込まれないためには、オリジナル製品は必要不可欠。オリジナル商品にこだわるのも納得です。
現在進行形で、梶川社長を中心に多くの人がつながり始めています。人がつながることでアイディアが次々と生まれます。ミュージアムをきっかけに繋がった人たちから面白い商品が生まれることを期待しています。町工場からインスタ映え商品が生まれることを楽しみにしましょう。

当たり前を疑う!見渡すとムダだらけの職場を根本から見直す 。
ミュージアムやワークショップは会社の新しい取り組みとして次々にチャレンジしています。
もちろん本業である金属加工の仕事も一切疎かにしていません。
しっかりとした本業があるからこそ新しい挑戦ができます。
ということで、事務所の横に直結しているフジタの工場を見学させて頂きました。

カンカンキンキンと独特のアルミの高い金属音が天井の高い工場内に溢れています。
白線テープで区切られた通路にそって金属を加工する大型の機械が置かれていて、その脇には設計書や加工された部品が並べてあります。機械の前には作業着に身を包んだ社員たちが熱心に製品を加工しています。
出荷のためにシャッターを開けるときに、不意に気持ちのいい風が工場内に入ってきたことが印象的でした。

「実は数年前まで朝礼がなかったんです。出欠確認もせずに、社員が自分の仕事だけをして帰っていくような環境でした。そんなやり方でも仕事が回っていたので、特に誰も気にすることはなかったんです。社員同士で仕事を共有することもないので、仕事の負荷も人によってバラバラ。定時で帰る人はずっと定時帰宅だし、残業が多い人はずっと残業まみれ。今考えるとおかしいですよね(笑)。」

工場を案内してくれながら梶川社長は数年前の会社の状況を説明してくれました。朝礼はもはや日本中の会社で必ずと言っていいほど行われていると思いますが、その朝礼がなかったなんて驚きました。
仕事が順調に行われているから朝礼を行わないことを誰も気にすることがないというものわかりますが、仕事に忙殺されて残業が多かった社員にとっては大変な思いをされたことでしょう。

「仕事のやり方を変えたのは、リーマンショックの影響で受注が落ち込んだときです。仕事が減ってしまってこのままではダメだと思って業務を一から見直しました。実は私たちの会社って昔ながらの町工場のように見えますが、社内サーバーがあったり、会社全体の無線LAN環境を整えたり、クラウドソフトを使って社員のスケジュール管理の管理をしたりITシステムにはかなり投資しています。そのおかげで業務も軽くなったし、仕事をみんなで把握できるようになりました。」

不思議に思うかもしれませんが、町工場ではITシステムの導入がされていないところもまだまだ残っています。たとえば自社を紹介するウェブサイトがなかったり、社内でデータの共有するシステムがなかったりなど。新しいものを積極的に取り入れていく梶川社長ならではの取り組みが工場内でも発揮されていました。
数年前のフジタがそうであるように、仕事が回っていれば新しいものを取り入れる必要がないですよね。リーマンショックという会社にとって不利な状況が起きて初めて気がつくこともあります。そのタイミングで業務を見直したことが今につながっているようです。
もちろん最新式のITシステムの導入だけが業務改善ではありません。みんなの見えるところにスローガンを書いた横断幕を広げていたり、数人のメンバーで仕事を進める班制度をつくったりアナログな取り組みも行っていました。
こういった一つ一つの小さな改善が、社員の仕事のしやすさにつながり会社の原動力になっていることを感じました。

夢はオリジナル製品作り。伝統産業とコラボした社員の挑戦。
面白い取り組みを続けている株式会社フジタですが、そこで働く社員はどのような想いで働いているのでしょうか?

今回は入社7年目の松井慎乃介さんにインタビューしました。
松井さんの仕事はマシニングセンタと呼ばれる金属を自動で加工する機械に加工するためのデータを作ること。松井さんが作ったデータを元に機械が自動的に動き目的の形状の部品を作り出す事ができます。製品を作るためのドリルの動かし方を決めるという極めて重要な仕事を行っています。

まずは松井さんに入社のきっかけややりがいを聞いてみました。
「学校でインテリアや家具の設計を勉強していました。車が好きなので金属加工会社には興味がありました。この会社は車のアルミホイールを作っている会社ということで興味を持って入社しました。
うちの会社で加工する部品は少量多品種なので、部品が変わるたびに新しいデータを作る必要があります。頻繁に新しい部品を作るので、仕事は流れ作業ではなく、常に発想力が求められます。新しい部品を作るためには経験とカンが大切。社内にはパソコンを使って加工用のデータを作れる人って僕以外に数人しかいません。そのため、かなりの部品を作ってきたので技術はかなり身についたと思います。」

自分の好きなことをきっかけに入社した松井さんは、多くの部品を作る中で技術的な引き出しを自分の中にストックでき、社内の要となっているようです。
松井さんにとっては、新しいことを行うことが自分の成長のきっかけになっているようでした。

次々に新しいことを展開しているフジタですが、それについてはどのように考えているのでしょうか?
「会社でミュージアムを作ると聞いたときはビックリしましたが、今では面白いことだったと思っています。実は僕が作った作品も展示されているんです。井波彫刻のらんまを金属で作ってみました。作品を作るのに1年位かかりましたね。まだ売れていませんが・・・(笑)。会社ではやる気次第でチャレンジできる仕組みがあるので、らんまを作ったのもその一環です。ものを作っている側の人間としてオリジナルの製品には憧れます。」
株式会社 フジタ イメージ写真
会社の取り組みには社員も驚いているようです。その取り組みがいい意味で社員に刺激を与えて好循環が生まれています。
松井さんは持ち前の加工技術を活かして、伝統工芸をモチーフにした商品作りに挑戦していました。本社のある高岡市の隣の南砺市には伝統産業の井波彫刻が有名です。そこに元々あった木製のらんまを特殊な機械で形をスキャンして、それを加工データにしたという今まで誰もやらなかったオリジナルの挑戦。
金属製のらんまは誰が買うねん!なんてツッコミもありますが、こういった挑戦が成功の第一歩。売れる売れないに関係なく、松井さんが手がけたアルミ製のらんまは今大きな注目を集めていることは紛れもない事実といえます。

「日本中から注目されていることは知っています。テレビで会社が特集されていた番組も見たことがありますし。工場を撮影するテレビ局とかもたまに来るのでマスコミの取材には慣れていますよ。
注目が集まっている会社で働いているのはやっぱり嬉しい。もっと会社が有名になって大きくなってくれるといいですね。」
社員にとって会社の知名度が上がることは嬉しいに決まっています。自分の仕事の成果以外にも、働くモチベーションにもなっているようでした。

交流の輪を広げることは次のチャレンジへの起爆剤。ナンバーワンを目指し挑戦は続く。
アートミュージアムの設立。
ワークショップの場所の提供。
伝統産業との金属加工の融合。

今まで交流がなかった業界から人が集まって交流が生まれることで、次の新しいチャレンジの種になります。頭では分かっていても、行動できる人はほとんどいないはずですが、それを次から次に実行する梶川社長。
「誰もやっていなかったことに挑戦して一番になりたいんです。内容は何でもいい。そのためにもまずは人が大切です。」

インタビューを終えてもこの言葉が頭から離れません。金属加工という明確な武器を背景に、オリジナル製品が生まれることも時間の問題でしょう。
価格競争のど真ん中の金属加工業界ですが、人と人とをつなげるというテーマで次々にチャレンジを行う会社が富山県高岡市の工業団地にありました。

 

会社概要
会社名:
株式会社 フジタ
法人番号:
8230001011288
代表者:
代表取締役 梶川 貴子
住所:
本社工場 〒939-0131富山県高岡市福岡町荒屋敷522
URL:
https://www.fujita-k.co.jp/別ウインドウ

このページに関するお問い合わせ先

中部経済産業局 地域経済部 地域経済課 地域人材政策室 
住所:〒460‐8510 愛知県名古屋市中区三の丸二丁目五番二号
電話番号:052‐951‐2731
FAX番号:052‐950‐1764
メールアドレス:chubu-jinzai@meti.go.jp

ページ上部へ戻る

Adobe Reader バナーPDFファイルをご覧いただくためにはAdobe Readerが必要です。外部リンク