平成28年度 企業紹介

高岡銅器の鋳造(ちゅうぞう)で培った技術力を生かし、
						  音響クラフト製品の開発に挑む

高岡銅器の鋳造(ちゅうぞう)で培った技術力を生かし、音響クラフト製品の開発に挑む

1889年、銅器鋳造作業所として創業。「小泉屋」と称する。太平洋戦争が激化し、戦時統制が強化される中、軍需工場に指定され「小泉鉄工所」に改名する。戦後は、銅器、仏具をはじめ、輸出用のキャンドルやシャンデリアなど装飾品や美術工芸品を主力製造品目とする。1963年には、高岡市美幸町に新工場を建設し、「小泉製作所」と改称。1988年。高岡銅器団地内の現在地に移転する。2012年には、はオリジナルブランド「小泉屋-KOIZUMIYA-」を立ち上げ、「快音」をテーマとした音響クラフト製品の開発に力を入れ、デザインと音のコラボレーションを目指すアイテムの製造販売を展開する。

 【平成29年3月掲載】

女性活躍☆実行宣言!
代表取締役 小泉俊博氏
代表取締役
小泉俊博氏
女性が活躍できる企業であるために、働きやすい環境整備を進行中
自分を大切にして働くことができる企業を目指します
社員の半数近くが女性です。採用に当たっては、「男性だから」「女性だから」という見方はしていません。製造現場はどうしても、暑さや寒さなど環境面の厳しさがあるのはやむを得ないのですが、社員の要望を受けて、トイレや更衣室、作業服などを使いやすいように改善してきました。最近では社員の提案で情報共有を図るために朝礼をスタートさせるなど、社員の声を生かすようにしています。女性が活躍できる企業であるために、働きやすい環境整備をさらに進めることが課題だと考えます。身を粉にして企業に尽くすという働き方ではなく、社員が自分のことを大切にして働くことができる企業を目指します。
事業内容
仏具、音響クラフト、精密バルブ、機械部品等の銅合金鋳造と加工を行う。3Dプリンターやモデリングマシン、レーザーマーキングなどの最新技術を導入し、400年以上続く高岡銅器の伝統を基軸としながら革新的な製品づくりを目指している。近年は、音響クラフト製品の開発に重点を置き、金属の持つ魅力的な音色を最大限に引き出す試みを行っている。2005年には「おりん、専用りん棒」、2010年には卓上ベル「pear」がグッドデザイン賞を受賞している。2016年、観光客を対象に、伝統産業である「高岡銅器」に親しんでもらおうと、鋳物づくり体験ができる工房を開設した。
  • 工場外観
    創業は明治22年。高岡銅器の伝統技術を仏具や音響クラフトなど様々な製品に生かしている
  • 業務
    「おりん」などの仏具を中心に、精密バルブ、機械部品等の銅合金鋳造と加工を幅広く行う
  • 作業風景
    「今までにないものを作りたい」「未来に名前が残る仕事をしたい」との思いをモチベーションに、世界に求められる企業を目指す
活躍中の先輩インタビュー
求人が出ていなくても、電話で交渉、夢を実現!
前田紗希さん
前田紗希さん
2015年4月入社
商品開発室 配属
  • 新卒
主な経歴
大学では芸術学部に在籍。金属工芸を専攻していたことから、金属工芸のメーカーに的を絞って就職活動を展開。卒業後、新規採用で株式会社小泉製作所に入社。商品開発室勤務。5か月にわたる製造現場での研修を経て、商品デザイン業務に就く。
1日のスケジュール
  • 6:30
    起床
  • 7:35
    自宅を出発
  • 7:50
    出社
    ☆交代で掃除をします
  • 8:00
    朝礼
    ☆連絡事項を確認
  • 12:00
    昼食
    ☆母親の手作り弁当。毎日、卵焼きが入っています
  • 17:00
    退社
    ☆たまに買い物に出掛けることも
  • 18:00
    帰宅
    ☆夕食準備の手伝いも
  • 19:00
    夕食
  • 20:00
    自由時間
    ☆飼い猫と遊ぶのが楽しみ
  • 24:00
    就寝
大学で学んだ金属工芸の知識を生かしたい 音楽好きの自分にピッタリの会社を見つけ、就職の思いを募らせる
大学で学んだ金属工芸の知識や技術を生かしたいと思い、金属工芸メーカーへの就職を希望していました。高岡銅器は伝統産業として根付いているので、高岡市内の企業の求人情報をインターネットで探したり、高岡市デザイン・工芸センターに足を運んで、企業の情報を集めるといった就職活動をしていました。ある日、小泉製作所の企業情報を見ると、「音のなる金属工芸品」を作っていることに驚きました。音と金属工芸。子どもの頃から、ピアノを習い、中学校ではブラスバンド部に所属するほど音楽が好きでしたので、これはもう何としても入社したい!と思いが募りました。
お仕事
交渉の結果、念願叶って採用に。商品開発を担当
求人は出ていなかったのですが、小泉製作所へ電話をして「会社を見学させてほしい」と頼み込みました。電話口に出た社長のお母様は「突然言われてもねぇ。新卒の採用はしていないし」と困った様子でしたが、後で社長から電話をいただき「履歴書を持ってきなさい」と伝えられました。面接の結果、念願叶って採用となり、製造現場で鋳物の工程を学んだ後、製品の開発を担当することになりました。新製品の開発は、コンセプトを作り、デザインを起こして3Dデータを作成し、試作を繰り返すといった業務の積み重ねです。展示会に出展した際には、説明員として参加し、お客様に製品の説明をするといった経験も積ませていただきました。
社員一同
新しい製品の開発を任せられ、試作を繰り返して完成
2年目を迎えて、新しい音響クラフト製品の開発を任せられました。卓上に置いて使う「スタンド型風鈴」の開発が始まりました。窓に吊り下げなくても、風を受けてゆらゆら揺れて涼しい音がなる仕組みで、そもそも前例のない製品です。どうすれば、風を受けて音が鳴るのか、涼やかな余韻が残るにはどんな大きさや形にすればよいのか、風を受ける部分の大きさや素材は・・・・・・。実験を繰り返しながら、重すぎると倒れるし、軽すぎると鳴らなかったり。ようやく完成して発表にこぎ着けた時は本当にうれしかったです。
先輩にココが聞きたい!
  • 仕事をするうえで大変なところを教えてください
    最初にデザインを担当した製品は、試作まで進んだのですが、販売直前に中止になりました。3、4か月かけて、お香立てを開発したのですが、社長から「デザインに納得がいかない」と伝えられ、お蔵入りとなってしまいました。試作したものが必ずしも商品になる訳ではないということに、かなりがっかりして、ショックを受けました。もっとデザインの勉強をしないといけないな、と感じさせられた経験でした。
  • うちの会社はここがいい!というPRポイントを一言
    今、自分が担当している「金属の持つ音色の魅力を最大限に引き出す音響クラフト製品」というのはとにかくニッチな分野です。それだけに前例もなく、苦労しますが、よそにはないものづくりに挑戦できるのが、小泉製作所ならではの仕事だと思っています。デザインや構造を考えるために悩みますが、先輩からも適切なアドバイスをいただき、毎日勉強しながら、たくさんの人の暮らしに役立つ製品を生み出していけるのが、この会社の魅力です。
  • これからものづくり企業で働きたいと考えている人に対するアドバイスを
    ものづくりが好きな人は、仕事を通して、自分が持っているアイデアや技術を形にできることが、楽しみなんだと思います。小さな企業では、一人ひとりの意見を取り入れてもらいやすいという面があるのでは。製造とか営業とかにとらわれず、進路を決めればよいのではないでしょうか。私もそうだったように、規模の小さな企業は求人が出ていなくても、人が足りていないケースがあると思うので、積極的にチャレンジしてみましょう。
動画
商品開発は1人でできるものではなく、綿密に打合せを重ねて、一つずつ課題を解決していきます。製作期間は半年近くかかることも
活動
展示会では開発に携わった商品の魅力を、自らお客様にお伝えしています!
リラックス

どんなに疲れて帰宅しても、愛猫の「福」と遊ぶことで癒されます(笑)

代表からのメッセージ
代表取締役 小泉俊博氏
代表取締役
小泉俊博氏
座右の銘
「艱難(かんなん)汝を玉にす」
伝統産業の技術を生かしたものづくりに、女性の感性を採り入れたい
高岡は加賀藩二代藩主・前田利長によって開かれた街です。この時に鋳物師が招かれて、藩の保護の下、鋳物産業が盛んになりました。当社では、鋳造の技術を生かしたものづくりを進める中、製品を通じて生活に彩りや癒やしを提供したいとの思いから、卓上ベルやドアベルなど音響クラフト製品の開発に取り組んでいます。消費者が商品を購買する際は、女性の意見が大きく反映されると考えており、女性の視点で受け入れてもらいやすい商品づくりを進めることが大切です。そのためには、女性社員の感性を生かせる環境の整備を進めていきたいと思っています。
働くために生まれてきたのではない。自分の技術や教養を高めてほしい
ものづくりが好きで、ほかにないものを作ってみようというのが当社のポリシー。「小泉製作所が作った製品だ」と名前が刻まれるものを生み出していきたいと考えています。文化遺産の修復も手掛けており、2007年には「アントニオ・ガウディの作品群」として世界文化遺産に登録されるスペイン・バルセロナの「グエル邸別邸 正門 龍の門」の鐘の修復に携わりました。技術を生かし、文化的な取り組みにも挑戦を続けていきます。人間は働くために生まれてきたわけではありません。自分の技術や教養を高めるため、仕事に向かい合ってほしいと望んでいます。
会社名 株式会社小泉製作所 法人ナンバー 3230001009989
社員数 社員数13名/うち女性6名 企業HP https://www.super.co.jp/
資本金 1,000万円 設立 昭和63年(1988年)
所在地 〒939-1118
富山県高岡市戸出栄町57-5
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