![]() |
|||
|
|
|
|
|
|
|
|||
|
|
「産業観光推進への取り組み」 <経済産業広報中部版「平成17年新春号」への寄稿記事>(H17.1.7) |
|
|
|
|
|
最近、新たな観光の形態として「産業観光」が注目を集めています。 |
| 平成15年1月、小泉総理は施政方針演説で、日本を訪れる外国人旅行者を2010年に倍増(1,000万人)させることを目標として掲げました。同年7月、観光立国実現への課題と戦略が「観光立国行動計画」としてまとめられ、その中で「産業観光(産業に関する施設や技術等の資源を用い、地域内外の人々の交流を図る観光)の振興とそれを活用した地域活性化の検討」が示されました。 また、新産業創造戦略(H16年5月、経済産業省)においても、「産業文化財や生産活動そのものを地域の魅力と捉える集客交流については、産業観光としても極めて大きな可能性を有するうえ、アジア圏を中心に海外ビジネスからの関心も非常に高い。」ことから、「産業を素材とする集客交流サービスを促進する。」としています。 |
|
|
さて、中部地域は、古くから「ものづくり」が盛んな地域です。自動車、航空宇宙、工作機械、繊維機械、陶磁器、織物などの生産品目の全国シェアが高く、世界的なリーディング企業も多く集まっています。特に、名古屋市を中心とした広域圏は、(1)明治以降の産業発展の歴史、(2)最先端のものづくり現場、(3)伝統的な産業といった多種多様な産業資源が存在しているエリアです。また、これらの資源が、ヘリテージ(産業遺産)のみではなく、企業博物館・資料館、公設の博物館、公開している工場・工房など、現在稼働中のものづくり現場と密接に繋がって集積していることは、他の地域にない特徴です。
産業観光を推進することにより、集客による経済効果のみならず、ものづくり産業をはじめとした産業の活性化、新たなビジネスの創出、ものづくり人材の育成が可能となると考えています。即ち、本物の持つ魅力、品質の作り込みの様子や技術力などの現場の魅力の発信による付加価値の創造、様々な交流を通じた新製品の開発や販路拡大といった産業振興の側面が期待できます。さらには、来訪者、特に若年層に産業現場を体感させ、強烈なインパクトを与えることによって、ものづくりが国づくり・地域づくりの基軸であるという意識を醸成していくことも産業観光推進の大きな意義であり、これは、次世代の産業人材の育成にも資するものと考えています。
|
|
| こうした中部地域の「産業観光」の集積と特徴を活かし、中部地域の発展に繋げていくためには、当地域にある産業観光資源の魅力を様々な機会を捉えて情報発信し、少しでも多くの方々に来訪いただき、交流していくことが肝要です。当地域では、本年2月17日の中部国際空港の開港、3月25日の愛・地球博開幕と相まって、内外から大勢の方々が来訪いただけるものと予想されています。修学旅行・社会見学といった若年層、視察・研修・調査を目的とした内外からのビジネス層、産業技術・伝統産業等に興味を持つ中高年層など幅広い層が、当地域を訪れます。こうした方々に、当地域がものづくりの中枢圏域であることを伝え、次のビジネスを考えるときに「中部地域」を意識していただくこと、愛・地球博閉会後においても繰り返し当地域を訪れていただくことを目指していきたいと考えています。 | |
|
|
中部経済産業局では、これまでにも産業観光の推進に向け、いくつかの取組みを行ってきました。 |
「産業技術ネットワークミュージアム」は、明治以降における技術革新を中心に、産業技術の発展過程で展開された創意工夫等を体系的に整理、ストーリー化したコンテンツです。インターネット上でこのコンテンツをご覧になった方が興味のある企業博物館や工場等を見学(産業観光)するという、中部地域全体がテーマ性のある産業技術博物館のように機能することを目指しているものです。また、中部経済産業局のホームページ内に「中部の産業観光」ページを設け、当局における産業観光関連の取組みを中心に、当地域の各公的主体による取組みを紹介しています。このほか、陶磁器産業に関連する産業観光施設を見学する産業観光モニターツアーの企画、開催などを行いました。現在は、中部運輸局と共同で国土施策創発調査「東海観光交流圏形成推進モデル調査」を進めています。中部経済産業局は「情報発信強化方策の検討」を担務し、愛知県、岐阜県、三重県を対象に、産業観光をモデルケースとして、(1)対象地域内に存在する産業観光関連施設・資源の発掘及び把握を行うとともに、特徴的な取組事例、連携事例を整理する。(2)産業観光関連施設・資源を内外にアピールする際に効果的な手法について検討を行う。(3)その成果を踏まえ、多言語によるホームページ、パンフレットを企画、作成し、利用者の意見を収集、評価することとしています また、17年度新政策「サービス産業創出支援事業」の中では、集客交流に関するサービス産業についても、地域や事業者のネットワークにおける先導的な取組みを支援し、新たな「オンリーワン」のビジネスモデルの確立を促進していくこととなっています。(1)事業戦略の策定等の基本調査、(2)コーディネータ機能の強化、データベースの構築・活用など、初期段階でのリスクを委託事業で肩代わりしようとするものであり、当局としても、中部地域における民主導の産業観光推進の取組みを積極的に支援していく所存です。 |
|
|
(本原稿は、経済省広報中部版「平成17年新春号」に寄稿したものです。) |
|
|
|
|
|