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中部発きらり企業紹介 Vol.37

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株式会社半谷製作所
中京地区品質No.1の部品メーカ ーを目指した人財育成
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  今回は、経済産業省が平成17年度から展開している「産学連携製造中核人材育成事業」の一つとしてカリキュラム開発された「工場長養成塾」に、平成18、19年度と受講生を送り出して人材育成にも大変熱心に取り組んでおられる難成型品のハイテン材加工を行う株式会社半谷製作所(愛知県大府市)の半谷眞宏社長及び半谷眞一郎専務に愛知県半田市にある衣浦工場でお話を伺いました。
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御社は昭和11年に創業されたとお聞きしておりますが、創業された経緯、これまでの沿革について最初にご紹介いただけますか。
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中部発きらり企業紹介画像
株式会社半谷製作所衣浦工場
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半谷社長:
  当社は、私の父(半谷佐一)が名古屋市昭和区で自転車部品の製造販売会社を昭和11年に設立したのが始まりです。設立当時は、作れば
 
SP 作るほど売れ順風満帆でした。しかし、昭和20年代後半になると、時代の変化とともに自転車部品の需要は少なくなり、大量生産によるコスト競争力がないと利益に繋がらない状況が生じ、代
 
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わって自動車関連が注目を浴びるようになりました。そんな折、三菱重工業さんでも、購買方針として積極的に自転車関連部品の製造工場を開拓しようとする動きがありました。父は、“二兎を追うもの一兎も得ず”、“お客様に好かれて仕事をしなければ”と、昭和35年に三菱重工業さんの協力会社として自動車関連分野に進むことを決心し、大きく事業及び業態(機械加工中心から板金加工中心へ)転換を図りました。
  その後、昭和42年には愛知県大府市北崎町に大府工場を建設し、翌年には現在の「株式会社半谷製作所」と商号変更し、昭和58年には、ここ半田市州の崎町に衣浦工場を建設いたしました。
 
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厚板やハイテン材を加工するための
800tプレスロボットライン


中部発きらり企業紹介画像
安定した品質を提供するための
自動溶接ロボットライン

中部発きらり企業紹介画像
ハイテン材のCAE解析
 

御社では、現在、自動車及び冷熱部品の製造を行ない、とりわけ難成型品といわれるハイテン材(高張力鋼板)の加工に取り組まれて高い評価を得ていらっしゃいますが、ハイテン材の加工の取り組みについてお話しいただけないでしょうか。  
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半谷専務:   当社では、現在、9対1の割合で自動車とエアコン関連部品を製造しています。自動車部品では、フレームや足回りなどの重要部品を主に
手掛けているわけですが、他社よりもいち早く金属プレス加工分野では難成型品といわれるハイテン材(高張力鋼板)加工に取り組みました。自動車業界では、CO削減による環境配慮や燃費効率改善による省エネなどが以前から重要視されております。部品メーカーとしては剛性力があり軽量化できるハイテン材の加工が技術力を示す一つの基準でした。お客様も当然、ハイテン材に取り組む企業に期待をかけます。しかし、ハイテン材はプレスした後のもどりがあるため、このもどりを見込んで金型をつくることや固くて加工しにくく割れやすい面もあるため、金型の形状を変えたり、工法を考える必要があります。また、溶接等での歪みが生じ、歪みがでないような溶接の管理など様々な課題があり、高い技術力が要求されるため迷いましたが、“お客様から期待されれば、いただいた仕事を精一杯こなすだけ”と、これまで当社を支えてくれた社員の力を信じ、これらの課題に対応した金型を作製し、トライアンドエラーを何度も繰り返しながら開発してきました。このようにして得た開発ノウハウの蓄積や顧客の要求スペックを満たすためのモデル(3D)作成から解析を行い、製品不具合を予め抽出する解析システム「CAE解析」を通じて部品の解析を行い、金型を作り上げてきました。 三菱自動車さんのパジェロを例に挙げると、納品する大小約140の部品の全てを1個1個繰り返し検査や解析を行い、約1年半かかりました。私は、当時入社1、2年目で毎日毎日失敗と挑戦の連続だったことを記憶しています。しかし、この解析と努力の積み重ねにより、モノ作り屋としてこういう素材であれば作りやすいなど材料メーカーに対して管理の仕方等をはじめ、設計段階での提案もできるようになりました。また、独自の解析技術の開発や強度試験、溶接試験などの開発・試験体制の構築により、「プレス〜溶接〜塗装〜組み立て」まで
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一貫した受注・生産活動を行うことが可能になり、お客様にはこれまで以上に「品質保証」と「コスト削減」を提供できるようになりました。
 
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御社では、製造業としてお客様に高い品質と技術力を提供することはもとより、それに欠かせない製造現場での人材育成にも力をいれていると
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製造現場での問題に自ら気づき、考え行動できる工場長の育成をめざした「工場長養成塾」

工場長養成塾での
実践
SP お聞きしております。平成18年度、19年度には、当省が展開している「産学連携製造中核人材育成事業」の一つ「工場長養成塾」に受講生を送り出しているそうですね。
 
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半谷専務:
  当社のようなモノ作り企業の強みである製造現場の技術は、これまで現場教育においてベテランから若者に継承されてきましたが、リストラや
 
SP 2007年問題に代表される団塊の世代の大量退職により、ベテランの技術やノウハウが伝承されないという問題が起きました。特に私が危惧したのは、OJTで継承できる固有技術ではなく、管理技術を有する人(工場を管理する人材)が不足していることでした。参加した「工場長養成塾」は、製造現場での問題に自ら気づき、考え行動できる工場長を目指した講座で、大学での「ゼミ」や企業の模擬ラインを活用した「演習」のほかに、受講生の製造現場を教室とする「実践」などで構成されています。受講生に気づきの機会を与える仕組みがとても良く、人格形成にも良い影響を与えると思いました。平成18年度には、現在の衣浦工場長が参加し、平成19年度には私も参加しました。私は経営者として自ら参加して理解しなければいけないと思い参加したのですが、参加し た他の企業の受講生からの意見は、身内ではなく、同じ悩みを持つ仲間という感覚からスーッと受け入れることができ、当社を見直す良い機会にもなったと思います。今後は、毎年一人ずつ受講生を送り出して、工場長養成塾卒業生が中心となりモノ作りを考えていきたいと思います。
   また一方で、「工場長養成塾」の卒業生によるOB会などが一層充実し、次の展開に繋げられるような取り組みやネットワークを構築することができれば、益々この事業も良くなっていくのではないかと期待しています。
 
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中部発きらり企業紹介画像「見える化」により各部属の改善点が
一目瞭然

中部発きらり企業紹介画像
治工具の管理・調整は
高品質を維持するために重要
 

ご紹介いただいて「工場長養成塾」への参加以外にも、御社では、中期経営計画等のビジョンに「人財育成施策」を盛り込んで、社員に対して働く意味づけや動機付けをされていると聞きましたが・・・・。  
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半谷専務:   当社が人財育成を重視しているのは、“会社は人で回っている”と強く思うからです。仕事が大きく減少して厳しい時に新たな分野に挑戦し
て乗り切ることができたのも人がいたからであり、社員一人一人の重要性を痛感しました。従って、当社では「社員(人)」を財産と捉え、「人材」を「人財」と表記しています。また、モノ作り企業として大切なのは、管理技術と社員の全員参加だと思います。会社の魅力を明確にして働きがいを持ってもらい、そして会社が何をするのかというビジョンをしっかり示して、会社と社員の目的を一緒にしなければなりません。ですから、管理技術を育成する工場長養成塾以外にも社員全員に対して人財育成を用意しています。ご紹介しますと、明るい職場づくりを目指した「SQ活動」、設備に強い人財作りを目指した「TPM」、リーダーなどの優れた者を育成するために工場長が指名して行う「半谷道場」、改善手法を習得してもらうための「改善プロジェクト」、それぞれの立場で管理技術力を育成するための「階層別教育」、知識や固有技術を伝承するための「社内有資格者制度」などが揚げられます。
  管理技術と固有技術の両輪がしっかり回ることにより、高い品質と生産性が確保されると考えております。
  例えば、生産現場では各ショップごとに品質と生産性の目標
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与え、日々の実績や現場の問題点と改善(内容)が見える管理板を置しています。また安定した生産を確保するために、写真や説明を記入したメンテナンスカードにより誰でも分かる仕組みにし予防保全に努めています。このように改善を社員全員が一丸となって取り組むようにしております。
 
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最後になりますが、今後の方針についてお聞かせいただけないでしょうか。
 
半谷専務
  まずは、お客様にいただいている仕事をしっかり行い、更なる高品質のモノを提供するため
集合写真
【株式会社半谷製作所従業員のみなさん】

 
に人財育成に力を入れます。また、当社の強みとなるハイテン材の加工技術をさらに極めます。その上で、収益力を向上させるため固有技術によってできることを見直していき、前工程への展開や外板部品の拡充も視野に入れたいと考えています。
 当社はモノ作りを「HPS(HANYA Production System)」半谷生産方式と呼び、HPSを中核に「ものつくり」のできる「ひとつくり(人財育成)」と「工場つくり(ショールーム工場)」をして「標準化」「改善」を繰り返し、「全員参画の風土つくり」を進め、お客様に半谷ブランドを提供し、信頼と技術を買っていただくことを当社の使命と考えています。
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本日はお忙しいところ色々とお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。
御社の今後益々の御発展と皆様の御活躍をお祈り申し上げます。
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《《《 会 社 概 要 》》》
  会 社 名 株式会社半谷製作所
  本   社 愛知県大府市北崎町大島13-3
  創   業 :  昭和11年3月
  設   立 昭和24年12月
  代 表 者 代表取締役社長 半谷眞宏
  事業内容

自動車・冷熱の部品製造

  資 本 金 4500万円
  従 業 員 274名
  U R L http://www.hanya-net.co.jp/
  T E L 0562-46-5121
  F A X 0562-48-3827
  中部発きらり企業紹介社長
半谷眞宏 社長

専務
半谷眞一郎 専務


取材:平成 20年4月14日 総務課 情報公開・広報室


 中部経済産業局 総務課 情報公開・広報室

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