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中部発きらり企業紹介 Vol.109

更新日:平成29年8月3日

地元の米の消費拡大のために開発した米粉製品を、海外へ羽ばたくJAPANブランドへ

有限会社 レイク・ルイーズ
岐阜県海津市  
  • 米粉食品の製造
  • 乾燥野菜・果物の製造
  • 米の生産
  • 製粉
  • カフェレストラン
スター★ちゅぼっと君
 今回は、有限会社レイク・ルイーズの堀田茂樹(ほったしげき)代表取締役にお話を伺いました。 地元米の消費拡大を目的に米粉パンを作ったことから、米の加工技術(アルファ化等)、粉末化技術、乾燥技術を確立し、米粉製品だけでなく、 乾燥野菜など様々な加工食品を製造販売しています。日本のラーメンブームにある海外では、独特のコシをもつ米の麺「べーめん」が人気。 世界遺産の白川郷で自ら作る「白川米」は、世界的に有名な白川郷のブランドを掲げ、海外での更なる販路拡大を目指しています。
カフェレストラン経営から米粉製品メーカーへ
堀田 茂樹 代表取締役社長の写真
堀田 茂樹 代表取締役
(岐阜県大野郡白川村の自社水田の前で)
 「レイク・ルイーズ」という社名の由来は、私がカナダが好きだったからです(レイク・ルイーズはカナダにある湖)。 当社はもともと飲食業で、カナディアンハウスの造りのカフェレストラン「レイク・ルイーズ」からスタートしました。私はパティシエで、店でパンや焼き菓子を作っていました。
 平成16年に、店のある海津市南濃町の町役場の方から、“南濃町の道の駅を作るから、目玉となる商品が欲しい。 世間では米粉パンが流行りだしているが、作れないか”と相談があり、引き受けたことから当社の米粉事業が始まりました。
レストラン「レイク・ルイーズ」
現在も海津市南濃町で経営しているレストラン
「レイク・ルイーズ」。
特徴的なカナディアンハウスの造りが目を引く。
 当時から目的として掲げていたのは、“地元の米の消費拡大”です。 農家と契約し、岐阜県産米の代表品種「ハツシモ米」の一部を、米粉作りのために提供してもらいました。 消費拡大の目標は、水田7ヘクタール分、重量にして年間約25トンでした。 単純計算で月に2トン以上を消費する計算です。道の駅での米粉パンの売り上げは好調で、一日に600個ほど売れていましたが、それでもひと月に使う米は300キロにも満たない状況でした。 そこでもっと主食に代わるものをと作ってみたのが米の麺「べーめん」です。
米の麺「べーめん」
米の麺「べーめん」
 デンプンやグルテン等のつなぎを使わない、100%米粉の麺を作るのは当初は非常に困難でしたが、炊いた米を乾燥して粉末にする際の条件を色々試して、うまくつなげられる粒度を見つけることができました。 ただ、どうしてそうなるのか根拠が分からなかったので、岐阜大学と共同研究し、結果、アルファ化(デンプンの糊化)の技術を確立することができたのです。 岐阜大学は、自分達は解析しただけで、開発したのはレイク・ルイーズだからと、成果は私たちに渡してくださいました。商品名を「べーめん」と商標登録するとともに、製法も特許取得しました。
 当社が飲食業から本格的な米粉事業にシフトしたのはそこからです。当時、どんなカフェがオープンしても流行る時代で、競合する店が増え、飲食業の大変さが骨身にこたえていました。 誰が店をやっても機械屋さんからコーヒーマシンを買ってきてボタン押せばコーヒーが作れる、パン屋さんからパンを買ってきて出せば、すぐにモーニングのセットが作れるのです。 それでは面白くないという葛藤があったところに米粉と出会えたのです。“原料を持ったメーカーになりたい、地元には米がいくらでもあるし、これから伸ばせるはず”と確信しました。
粉砕ユニット
乾燥炉
農水省の6次産業化の支援策を活用し、加工装置を整備した。
粉砕ユニットは、共同開発した機械メーカーから他にも展開したいと要望があり、販売されることになった。
         
米粉用の米栽培への追い風に乗り、米作りへも参入
 国の減反政策で、米から他の農作物への転作等が奨励されている中で、小麦で作っていたものの代わりに使われる米は、「新規需要米」として転作のカウントをするという法律ができました。 米粉用の米もその対象となり、農家には補助金が入り、米粉用の米作りはたちまち広まりました。ただ、それで農家が価格決定をリードすると、メーカーとしてはその影響を顕著に受けます。 そこで自社で米作りもすることにしました。使う分だけ作り、足りない分は契約農家から買っています。 現在、当社の水田は12ヘクタール分=60トンくらいの規模で、契約農家からは24ヘクタール分、120トンを仕入れています。
 主食用米ではないので「ハツシモ」や「コシヒカリ」のような特Aランクの米は必要ありません。 それよりも単価を下げるため、低コスト栽培で、なるべく農薬を減らし、少しくらい草が生えていてもよくて、その分人件費を減らし、一反あたりに採れる量を増やすように栽培しています。 この米を岐阜県の農業技術センターと一緒に3年間かけ栽培実証試験をしており、今年が最終年度です。 加工特性などを検証し、結果が良ければ岐阜県に品種登録し、名前も付ける予定です。
         
1次+2次+3次=6次産業化へ。様々なビジネスの広がりが総合的な会社の成長に
 小麦アレルギーのためにグルテンフリー食品が流行していたことから、「べーめん」は当初、アレルギーのお子さんを持つお母様を対象に、アレルギー専門食のウェブサイト等で販売していました。 ただ、アレルギーの無い方からは、“米で作ったからどうなの?”という声もありました。確かに、アレルギーの方向けというコンセプトでは限界があります。 多くの人に“美味しいから”と選んでもらえるよう、風味や食感を改善していきました。今では“レイク・ルイーズの麺はコシがあるね”と言われるようになり、受け入れられたと実感しています。
 様々な展示会に出展して気が付いたのは、ターゲットは来場者ではなく、出展者の農家だということでした。 皆、米が売れなくて困っているので、自分達の米を商品化して欲しいと、当社のブースに営業をかけにくるのです。そこでOEMも始めました。
 米や野菜の粉末は、パン屋やケーキ屋に原料としても卸しています。
 1次産業(米の生産農家)、2次産業(米粉などの粉末を作る製造業)、3次産業(麺やパンを売る小売業)全てを手掛けることになりました。 色々なことに関連づけてビジネスが広がっていったのが、トータル的に会社の成長になりました。お陰様で有名スーパーにて全店舗展開など、大量受注も頂くようになりました。 今は人海戦術でなんとか乗り切っていますが、この状況が継続するなら設備投資もしたいと思っています。
         
農商工連携は、同じ目標を持って
 平成23年度に、ハツシモ米を使った「米粉カステラ」等の製造販売事業で、農商工連携事業の認定を受けました。 農林漁業者として株式会社ファームズに米を作ってもらい、中小企業者として当社が製品化するという連携でした。
 農商工連携は、“最終的には中小企業者の儲けだけ”という批判的な見方もされますが、しっかりと協力体制を築けばwin-winの関係になれます。 例えば当社は、展示会出展するときは農林漁業者にも一緒に来てもらうという条件を契約の中に設けました。 農林漁業者は、自分の作ったものが最終的にどのような形で消費者に届くのかが見えますし、流通のしくみも見えます。 それまでの農協経由の流通では無く、自分達の商売の流通です。すると自分で売値を計算できるようになります。 そうするうちに、お互いが同じ目標を持って協力することができました。認定期間が終われば、連携して得られた知見から、それぞれに新たな自分たちの商売を広げています。
         
世界遺産 白川郷お膝元への進出
 平成25年に、岐阜県大野郡白川村の廃校となった小学校を買い取って、工場を整備しました。
 当時白川村は企業誘致を始められていて、“白川村は、ビニールハウスは雪で潰れてしまうため、農産物はほぼ作れない。 夏の間に作れる米でなんとかしたいから助けてほしい”と相談を受けました。 私は海外に進出したかったので、世界で通用するブランドが欲しかったところで、世界遺産でも知られるその知名度はとても魅力的でした。 また、世界遺産としては、「白川郷・五箇山の合拳造り集落」で登録されていて、岐阜県(白川郷)と富山県(五箇山)にまたがっています。 当社は富山県のお客様が多く、ロケーションとして拡販できるチャンスが広がります。私の求めていた要素全てが揃っていました。
 平成27年度には、白川郷の米を使った「ライスミルク」が地域産業資源活用事業計画に認定されました。 米麹からつくる「ライスミルク」は、同じ原料から出来る甘酒としても好評を頂いていて、これまでの“グルテンフリー”や“アレルギー対策”に加えて、新しいコンセプトで打ち出せないか、模索しています。
白川村の廃校となった小学校を工場に
         
積極的な海外販路の開拓 海外のマーケットで通用するブランドへ

台湾最大級の国際総合食品見本市
「FOOD TAIPEI」。
日本貿易振興機構(JETRO)が設ける
ジャパンパビリオンにて出展。
 海外展開のきっかけは、岐阜県がタイのセントラルグループ(百貨店などを展開する財閥)と交流しており、岐阜の商品をPRする商談会に呼んでいただいたのが最初です。 いまではタイ、シンガポール、ベトナム、香港など、アジアを中心に数カ国に展開しており、商談会にも積極的に参加しています。
 海外での主力商品は米粉のラーメンです。海外では、「日本のラーメン」はひとつのジャンルとしてとても人気です。 しかもグルテンフリーに関しては日本よりも進んでおり、テニスのジョコビッチ選手がグルテンフリーを紹介する本を出したり、展示会でグルテンフリーのコーナーがあるほど、注目されています。
 ベトナムが本場のフォー(米の麺)とは競合していません。当社の麺はコシがあるため全く別物です。ただ、アジアではこのコシが嫌われ、固いと言われることもあります。 箸で切れるほどくたくたに湯がかれることもあります。また、現地の人に調理されると、現地の香辛料などを加えられ「日本の醤油ラーメン」ではなくなってしまうこともあります。 日本の風味、当社の製品の良さを打ち出していくのが課題です。
 つい先日、平成29年度JAPANブランド育成支援事業に採択されました。 岐阜県食品ブランド「G・F・T(ギフト。Gifu Food Technologyの略)」の海外販路開拓プロジェクトがスタートします。 海外のマーケットで通用するブランド力を確立していきたいです。
         
会社概要
Company Profile
堀田 茂樹 社長写真
堀田 茂樹 社長
有限会社 レイク・ルイーズ
法人番号
5200002014782
〒503-0412 岐阜県海津市南濃町奥条292番地9
事業内容
米粉製品の製造・販売・製粉
乾燥野菜・果物の製造・製粉
2005年(平成17年)
代表
代表取締役 堀田 茂樹
資本
300万円
従業
16名
有限会社レイク・ルイーズ 商品紹介ページ外部リンク
TE
0584-55-0229
FA
0584-55-0229
(平成29年6月時点)

このページに関するお問い合わせ先

中部経済産業局 総務企画部 情報公開・広報室
住所:〒460‐8510 愛知県名古屋市中区三の丸二丁目五番二号
電話番号:052-951-0535
FAX番号:052-951-0557

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