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プロジェクトの基本情報

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2018年8月20日更新

難溶接材ベローズの製造不良率をほぼゼロとするレーザ溶接新技術を開発!

株式会社 ベローズ久世

プロジェクト名 ファイバ集積型レーザによる難溶接材ベローズの開発
対象となる川下分野 産業機械
川下企業におけるニーズの対応 高耐久性(耐熱性、耐食性、耐摩耗性の向上など)
低コスト化(ランニングコスト低減、ロス削減、 省力化など)
短納期化(リードタイム、工程の短縮など)
上記ニーズに対する具体的な数値 新たなレーザ溶接技術により難溶接材ベローズの伸縮疲労回数を100万回以上に改善。
製造不良率がほぼゼロとなったことにより難溶接材ベローズ製品の短納期化と低価格化(従来比50%以下)を実現
事業実施年度 平成22年度~平成24年度
事業化状況 補完研究中(完成に向けて現在研究中)
対象としている素材 難溶接材ベローズ素材
・各種耐熱性・耐腐食性合金
・チタンおよびチタン合金

プロジェクトの詳細

プロジェクトに至った背景・経緯
 自在に伸縮可能な溶接ベローズは配管継手部品として発電・化学プラントや半導体製造装置などに多用されている。近年、発電効率向上に必要な高温高圧蒸気や、半導体製品の生産性や品質向上に必要な塩素系ガスに使用可能な溶接ベローズが求められている。それには、インコネルなど耐熱合金をベローズ素材に使用する必要があるが、YAGレーザ溶接など従来の技術では溶接中に微細な割れを生じやすいため、製品化されていない。
 本プロジェクトでは、インコネルなど難溶接材ベローズの製造不良を防止するための新規レーザ装置とこれを用いた溶接技術の開発に取り組んだ。
研究開発のポイント
 YAGレーザ溶接に代表される従来の技術では、溶接後の冷却が急峻なため、難溶接材では微細な割れが生じやすい。その結果、ベローズ製造時に漏れが多発し、製造不良率が高く、コスト高と製品の信頼性の低さの要因となっている。これを解決するには、溶接時の冷却を適度に緩やかにし、割れを防止することが重要である。
 本プロジェクトでは、集光形状可変を特徴とするファイバ集積型半導体レーザ装置を試作し、集光形状を最適化したレーザ溶接技術を開発することによって溶接中の急冷を防ぎ、不良率をゼロとする難溶接材ベローズの製造技術の確立を目指した。

研究開発の具体的な成果
 難溶接材ベローズ用に、集光形状を自由に設定できるファイバ集積型半導体レーザを開発した。空冷式で最大出力300Wのレーザ光を安定して照射可能である。YAGレーザに比べて製造コストは半分以下でありながら同等の性能を有している。
 このレーザ装置を用いてレーザ光の集光形状を最適化し、難溶接材ベローズを溶接した結果、溶接中の割れを防ぐことができ、製造コスト低減に寄与する製造不良率をほぼゼロとした。また、試作した溶接ベローズの伸縮疲労回数は100万回以上であり、信頼性の高い難溶接材ベローズを提供可能とした。

利用イメージ、今後の活用が見込める分野・製品等
①難溶接材ベローズ製品の製造販売:
<株式会社 ベローズ久世>
 各種プラント、安全バルブや半導体製造装置向けに耐熱・耐腐食性溶接ベローズとして製品化。その他、船舶や医療機器等業界への拡販も期待。

②ファイバ集積型半導体レーザの製造販売:
<株式会社 村谷機械製作所>
 精密溶接のみならず、ろう付けやハンダ付け、表面熱処理や肉盛溶接などへの適用が可能であり、各種レーザ加工機として製品化。

事業化への取り組み

事業化状況、規模 ファイバ集積型半導体レーザ装置の製造販売について、医療機器メーカに精密レーザ溶接機として試験的に販売。
事業化による効果 従来のレーザ溶接機では不可能であった金属製細径ワイヤおよび金属製チューブの溶接が可能となり、客先での新製品開発に寄与。
知財・広報活動 ①特許出願:1件(レーザ光の集光形状可変手法について特許出願)
②学会発表:2件(レーザー学会,溶接学会)
③展示会出展:4件(2012国際ウェルディングショー,平成24年度中部ものづくり基盤技術展,フォトニクス2013(第13回光・レーザー加工技術展),第25,26回石川県中小企業技術交流展)
④セミナー開催:5件(レーザプラットフォーム協議会主催セミナー,ISICO主催次世代産業技術セミナー)
⑤情報誌等への寄稿:1件(ISICO情報誌)
今後の見通し ①難溶接材ベローズ製品の製造販売:<株式会社 ベローズ久世>
発電・化学プラントや半導体製造装置業界では、高強度で耐熱性・耐腐食性に優れる難溶接材ベローズの需要が高まっている。同ベローズを製品化することは強力な技術PRとなり、溶接ベローズ市場の10%獲得と1億円/年の売り上げが期待できる。
②ファイバ集積型半導体レーザ装置の製造販売:<株式会社 村谷機械製作所>
レーザ加工の生産性と品質の両立には集光形状の最適化が重要であり、それにはファイバ集積型半導体レーザが有用である。高性能化や製造コスト削減のための改良や用途開発を継続しながら従来装置との差別化を図り、4.5億円/年の売り上げを目指す。

研究開発の体制

事業管理機関 財団法人 石川県産業創出支援機構
法認定事業者 株式会社 ベローズ久世
株式会社 村谷機械製作所
研究実施機関 財団法人 石川県産業創出支援機構
株式会社 ベローズ久世
株式会社 村谷機械製作所
大阪大学
石川県工業試験場

PRコメント

溶接不良率が高いことが原因でこれまで製品化が難しかったニッケル基耐熱合金などを素材とする難溶接材ベローズについて、伸縮疲労回数が100万回以上と実用上十分な耐久性を有するベローズをほぼゼロの不良率で製造する技術を確立できた。現在、現状の半分以下の価格で難溶接材ベローズ製品を提供できるよう生産体制の構築を進めており、各種プラントや装置の高性能化や製造コスト削減への寄与を期待している。
 また、溶接ベローズ製造用に開発したファイバ集積型半導体レーザ装置は、集光形状を自由に設定でき、レーザ加工の生産性向上と品質向上に効果的である。また、従来のレーザ装置に比べて製造コストが安いのも特徴である。精密溶接のみならず、ろう付けやはんだ付け、樹脂溶着、熱処理など様々な熱加工に利用でき、ものづくり技術の高度化に十分貢献可能な装置である。

企業情報

社名 株式会社 ベローズ久世
(法人番号:7220001017683)
所在地 〒929-0343 石川県河北郡津幡町南中条リ74‐1
電話番号 076-289-2131
社員数 224名 (男性  134名、女性  90名)
資本金 1,000万円
業種 金属製品製造業
事業内容 各種金属ベローズ、金属ダイアフラム、深絞品の製造
URL http://www.kuze.com/
生産拠点エリア 国内 所在地:石川県河北郡津幡町
海外生産対応 不可
主要な取引先 重電機器メーカー、半導体メーカー
本プロジェクトに
関する問い合わせ先
部署名
設計開発職

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