1. ホーム >
  2. サポイン技術を探す >
  3. 汎用多関節ロボットを用いたレーザ溶接による高精度、高品質かつ低コストなテーラードブランク製造装置の開発

プロジェクトの基本情報

印刷する

2018年8月20日更新

レーザーセンシング技術による溶接軌跡補正技術を開発し直線溶接時におけるロボットの軌跡精度0.05mm以内を達成。
レーザ溶接条件の最適化により、耐ギャップ裕度0.3mmへと拡大し、溶接速度も20%向上。

株式会社 小矢部精機

プロジェクト名 汎用多関節ロボットを用いたレーザ溶接による高精度、高品質かつ低コストなテーラードブランク製造装置の開発
対象となる川下分野 自動車
川下企業におけるニーズの対応 高機能化(精度・性能の向上など)
低コスト化(ランニングコスト低減、ロス削減、 省力化など)
短納期化(リードタイム、工程の短縮など)
上記ニーズに対する具体的な数値 直線溶接時におけるロボットの軌跡精度0.05mm以内を達成。
耐ギャップ裕度0.3mmに拡大。
事業実施年度 平成21年度
事業化状況 補完研究中(完成に向けて現在研究中)
対象としている素材 鉄が主であるが、その中でも、高張力鋼板や一般材料との溶接も可能

プロジェクトの詳細

プロジェクトに至った背景・経緯
自動車産業において、CO2削減や衝突安全性の向上のために、軽くて強い自動車のボディの開発が必用である。テーラードブランク材を車体に採用することにより、軽量化かつボディの高剛性化が可能となる。レーザを用いたテーラードブランクの溶接においては、高剛性、高精度のガントリー型専用機が用いられているが、自動車業界からは、高い寸法精度と低コストを兼ね備えた溶接加工装置を強く求められており、本研究では課題解決のためにファイバーレーザと産業用ロボットの一体化を図り、レーザ光学系の設計・開発及びレーザーセンシング技術による溶接軌跡補正技術を開発併用することにした。
研究開発のポイント
多関節ロボットを用いた加工機を開発するにあたり、大きな問題点の一つとしては、多関節ロボットの動作軌跡精度が悪い点が挙げられる。この問題点を解決するために、レーザーセンシング技術による溶接軌跡補正技術を開発し、多関節ロボットの動作軌跡精度を著しく向上させることが最重要課題である。
また、多関節ロボットの動作軌跡精度が悪くても溶接が可能となるように、レーザ光学系の実験・開発により、耐ギャップ裕度と溶接速度の向上が可能となる手法を確立することも重要課題である。

研究開発の具体的な成果
多関節ロボットを用いた加工機において、レーザーセンシング技術による溶接軌跡補正技術の開発により、従来の高剛性、高精度のガントリー型専用機に劣らない軌跡精度0.02mm(直線時)以内を達成した。また、レーザ光学系の実験・開発によるレーザビームプロファイルの最適化を図り、耐ギャップ裕度0.3mmに拡大、溶接速度をYAGレーザと比べて20%向上が可能となる手法を確立した。

利用イメージ、今後の活用が見込める分野・製品等
機械構造体の溶接にも十分適用可能な技術として、レーザーセンシング技術による溶接軌跡補正技術の開発が進んだことにより、TWB用の溶接に限らず、一般溶接においての適用も可能となる。また、高精度なアイ・トレーサーとしての活用も考えられる。
また、溶接条件最適化の技術により、TWB以外への溶接分野への展開が可能となる。

事業化への取り組み

事業化状況、規模 今回の技術を用いた製品出荷としては、既に一例あり、派生技術の転用により既存の製品の性能向上を図ることができ、既存製品の競争力UPによりテーラードブランク用レーザ溶接機のシェアUPに貢献している。国内シェアはトップである。海外においては大型パネルの溶接需要が多く、多関節ロボットにおける限定された動作範囲により適用が制限されている状況である。
事業化による効果 多関節ロボットを用いたレーザ溶接設備のため、低コスト化が可能であり、非直線溶接が可能な設備として、従来機と比較すると約20%の価格の低減が可能と思われる。また、多関節ロボットを採用しているため、オプションの追加なしに非直線溶接が可能となる。その他の特色としては溶接治具の配置に自由度が増し、少スペース化が可能である。
認知度はまだ低いが、製品化したことによる技術評価は高く、既存製品の受注に結びついている。
知財・広報活動 ・新聞関連:北日本新聞(2010年5月12日)技あり富山—新たな挑戦レーザ溶接
・雑誌関連:財団法人 富山県新世紀産業機構HP(2010年12月6日)「産学官が生む金の卵」ロボットに命を吹き込むものづくり
・特許庁発行(2011年12月)がんばろう日本!知的財産権活用企業事例集2011
また、昨年より、TECH BIZE 名古屋や国際ロボット展など積極的にコマーシャル展示を展開している。
今後の見通し レーザーセンシングメーカーと溶接軌跡補正技術及び検査技術に関する技術提携が成立したことにより、継続開発が行え、更なる多関節ロボットの動作軌跡精度向上が今後期待できる環境となった。また、最近、多関節ロボット自身の動作軌跡が著しく向上した製品が日本内外でも発売され、溶接軌跡補正技術と組み合わせることにより、絶対的な安定性も確保できるものと思われ、5年以内には多関節ロボットを用いたレーザ溶接機は市民権を得て加速度的に販売台数が増えるものと期待している。
当初の目標を踏まえた
上での達成度や
新たな課題
多関節ロボットを用いたレーザ溶接機の製品化を行うことができたので、技術的には第一段階をクリアしたと考えている。
第二段階としての多関節ロボットを用いた非直線溶接への挑戦については、レーザ発振器の調達の問題により、開発が停滞していたが、レーザ発振器の調達の目処も立ったので、他の開発案件との調整しながら、進めて行きたいと考えている。
川下産業からの引き合い状況
(件数等、内容)
多関節ロボットを用いたレーザ溶接機の案件としては、数件あるが、新規に設備を導入するかどうかは不透明である。一方、多関節ロボットを用いたレーザ切断設備に関しては、比較的多くの引き合いがあり、今回の開発ノウハウも適用でき、現状においては、溶接関連よりも受注の確率が高いと考えている。

研究開発の体制

事業管理機関 公益財団法人 富山県新世紀産業機構(TONIO)
法認定事業者 株式会社小矢部精機
研究実施機関 株式会社 小矢部精機、富山県工業技術センター
アドバイザー 住友商事 株式会社

PRコメント

弊社は、富山より自動車用プレス関連設備を全世界に向けて発信しています。
レーザ溶接を用いたテーラードブランク製造装置においては、国内トップシェアであり、身なりは小さくとも志は大きく、他社にはない特徴のあるオンリーワンの技術で『ものづくり』を行っています。
高速、高信頼、高寿命の設備づくりが信条であり、ユーザーニーズを設備に反映したワンオフ的製品開発を実践することにより、一人ひとりのお客様にご満足していただける製品を提供しています。
また、長年の経験と開発力により既存の型に収まらない常に進化した提案型の設備提供を行い、海外メーカーと競合しながら国際競争力のある製品開発をしております。

企業情報

社名 株式会社 小矢部精機
(法人番号:6230001009004)
所在地 〒932-0137 富山県小矢部市渋江2020
電話番号 0766-69-8131 (代表)
社員数 101名 (男性  89名、女性  12名)
資本金 4500万円
業種 その他の製造業
事業内容 一般産業機械設計製作
URL http://www.oyabe-seiki.co.jp/
保有する生産設備と
スペック
プラノミラ― 2台、横中繰り盤 5台、NC旋盤 3台、マシニングセンター 1台、ラック盤 1台、ターニング 2台、平面研磨機 1台、三次元測定器 1台、等
生産拠点エリア 国内 所在地:(本社)富山県小矢部市、(TTC 富山工場)富山県富山市
海外 所在地:(上海工場) 中国上海 
海外生産対応 可 対応可能エリア:基本的に外務省渡航情報危険度が発生されていない国全般
主要な取引先 本田技研工業 株式会社、日産自動車 株式会社、国内外自動車メーカー及び自動車部品製造関連会社、国内外大型プレスメーカー
本プロジェクトに
関する問い合わせ先
部署名
技術部 開発課

おすすめのページ

条件から探す

業種から探す

製造業

年度 ~ 年度
事業化状況から探す
ニーズから選ぶ
エリアから探す

サポイン技術登録数

204
(2017年01月17日現在)

サポイン技術を探す

  • サポイン技術検索
  • サポイン技術一覧
  • 現在研究実施中のサポイン事業一覧はこちら
  • アクセスランキング
  • マンガでわかるサポインマッチナビ中部(PDF)

    PDF形式:11.3MB

トップページへ

このページの先頭へ