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プロジェクトの基本情報

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2018年8月20日更新

鉛フリー軸受銅合金の開発に成功!!

株式会社 明石合銅

プロジェクト名 環境対応型非鉄金属鋳造技術に関する研究開発
対象となる川下分野 環境、産業機械
川下企業におけるニーズの対応 高耐久性(耐熱性、耐食性、耐摩耗性の向上など)
環境配慮(不純物の除去や無害化、廃棄物削減、 CO2削減など)
上記ニーズに対する具体的な数値 従来材(10%鉛入り銅合金)の摩擦係数・・・0.06
開発材(鉛フリー銅合金)の摩擦係数・・・0.04
(低いほど良)
事業実施年度 平成18年度~平成20年度
事業化状況 実用化済み(完成はしているが販売実績はなし)
対象としている素材 鉄系材料に銅合金を複合化させたバイメタル素材

プロジェクトの詳細

プロジェクトに至った背景・経緯
近年RoHS指令やELV指令等の各種環境規制により、鉛・カドミウムなど特定有害物質の使用を禁止・減少させようとする環境保全の考え方が広がっている。現在、産業機械や建設機械の軸受材料として幅広く使用されている鉛入り青銅を鉛フリー化又は低鉛化することは長年の課題であり、各国において開発が進められているが、未だ鉛入り青銅と同等以上の特性を有する材料の開発は実現されていない。そこで本プロジェクトにおいて、完全鉛フリーあるいは4%以下の低鉛(RoHS指令では銅合金中の鉛は4%以下と規定)で、鉛入り青銅と同等以上の摩擦係数、耐焼付き性を有する材料の開発を進めてきた。これが実現した暁には、日本国内産業の環境改善に寄与するだけでなく、銅合金鋳造業社にとっては世界に輸出するチャンスが拡大するものと思われる。
研究開発のポイント
現在、工業的に最も多用されている鉛青銅CAC03(10%Pb)の環境配慮型代替材開発を目的に、青銅の共変態を利用して金属組織の形態的特徴(テクスチャ)を制御することで、耐焼付き性など摩擦摩耗特性を向上させる材料設計を考案した。すなわち従来の鉛入り青銅(Cu-Sn-Pb系)のPbの代わりにBi・Ni・Sを同時添加した開発材(Cu-Sn-Bi-Ni-S系)は、鋳造までα銅とδ銅がパーライト状に積層した安定した組織が得られ、非常に高い摩擦摩耗特性を有している。

研究開発の具体的な成果
鉛入り青銅と同等の機械的性質・摩擦摩耗特性を有する鉛フリー青銅の開発に成功し、「パーライトブロンズ」と命名し、日本国内において商標登録・特許を取得した。その金属組織は、従来の鉛入り青銅とは全く異なる形態を呈している。鉛入り青銅では、非常に柔らかい鉛が銅合金素地中に細かく分散することで耐焼付き性を高めていたが、パーライトブロンズでは、ナノサイズでの層状組織で耐焼付き性を高めている。現在、米国・中国・欧州など海外特許も出願中です。

利用イメージ、今後の活用が見込める分野・製品等
これまで鉛入り青銅が使用されている工作機械や産業機械、建設機械の摺動部材(軸受ブッシュ、ライナー)への適用が期待される。特に建設機械など屋外で使用される機械では、有害な鉛が潤滑油に溶け込み、油が漏れることで拡散される危険があるので、開発材に置き換えることで環境負荷を低減することが出来る。
また建設機械の油圧ポンプ・モータに使用されるシリンダブロックのライニング材としての開発材は適している。

事業化への取り組み

事業化状況、規模 開発した鉛フリー銅合金を鉄系材料に複合化させた油圧ポンプ用シリンダブロックを建設機械・油圧機器メーカ向けに試作品を販売した(国内4社、海外2社)。さらに現在欧米の大手油圧機器メーカから大口の引き合いを頂いており、試作品の提供に向けて準備を進めている。今後は客先での評価をフィードバックし、成分や熱処理方法の最終調整を実施し、量産化に向けた販売活動と開発の最終仕上げを実施中である。
事業化による効果 環境配慮型軸受銅合金は、環境規制の特に厳しい欧州での需要が見込まれる。これまでハードルの高かった欧州大手メーカも、非常に高い関心を示している。また、環境に配慮した企業活動に取り組んでいるという企業のイメージアップにもつながっていると推測している。今後、いろいろな種類の機械に使用される銅合金中の鉛の使用制限が強化される法規制があっても対応可能となり売上増も期待できる。
知財・広報活動 特許第4806823号「青銅合金及びその製造方法、青銅合金を用いた摺動部材」
(外特許出願中)
今後の見通し 今後も本開発材を複合化させた油圧ポンプ用シリンダブロックの引き合いが多数あるものと思われるので積極的にPRを続けていく。特に欧米企業への営業を強化すべく、2012年よりスイスとアメリカに営業マンを配置したので、さらなる引き合いを期待している。また、自動車分野では、ターボチャージャ部品に鉛入り青銅が使用されているので、この鉛フリー化にも寄与すべく取り組んで行く。
当初の目標を踏まえた
上での達成度や
新たな課題
当初の目的の90%は達成している。摺動試験レベルでは同等以上であっても、使用条件によっては油圧ポンプの実機テストでいくつかの課題も残っているので、最終微調整を実施中である。
川下産業からの引き合い状況
(件数等、内容)
上述の事業化状況に同じ

研究開発の体制

事業管理機関 社団法人日本非鉄金属鋳物協会
法認定事業者 株式会社 明石合銅
研究実施機関 株式会社 明石合銅
株式会社 カイバラ
中越合金鋳工 株式会社
株式会社 戸畑製作所
株式会社 マツバヤシ
株式会社 リコーキハラ
石川県工業試験場
アドバイザー 関西大学
石川県工業試験場

PRコメント

弊社では、昭和50年代から加速した油圧ポンプの高速・高圧化に対応するべく、鉄系材料に銅合金を接合させたバイメタルタイプのシリンダブロックの製造技術をいち早く開発しました。鉄に銅合金を接合させる技術と同時に高速・高圧下での摺動においても、相手材を傷つけず、且つ優れた耐焼付き性・耐摩耗性を有する特殊鉛入り青銅LBA1を開発し、油圧ポンプの高機能化に寄与してきました。
 近年の鉛の人体や環境に与える悪影響を考慮し、2006年から関西大学・石川県工業試験場・複数の銅合金鋳物メーカと共同開発体制を構築し、4年間の開発期間を経て、2010年にLBA1と同等の機械的性質、摺動特性を有する、鉛フリー青銅“パーライトブロンズ”の開発に成功しました。

近年の鉛の人体や環境に与える悪影響を考慮し、2006年から関西大学・石川県工業試験場・複数の銅合金鋳物メーカと共同開発体制を構築し、4年間の開発期間を経て、2010年にLBA1と同等の機械的性質、摺動特性を有する、鉛フリー青銅“パーライトブロンズ”の開発に成功しました。

事業の参考となるサイト

研究開発成果等報告書: http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/portal/seika/2006/18-31-10-4.pdf
マッチング好事例: https://youtu.be/Q-fcsTWZsoo
ホームページ: http://www.akashigo.com

企業情報

社名 株式会社 明石合銅
(法人番号:5220001008932)
所在地 〒924-0011 石川県白山市横江町1484
電話番号 076-276-5533
社員数 220名 (男性  205名、女性  15名)
資本金 6,000万円
業種 非鉄金属製造業
事業内容 銅合金砂型鋳物製品およびバイメタル製品の製造・販売
URL http://www.akashigo.com
保有する生産設備と
スペック
全自動砂型造型ライン×1ライン、バイメタル溶着ライン×2ライン、機械加工設備 150台
生産拠点エリア 国内 所在地:石川県白山市
海外生産対応 不可
主要な取引先 株式会社 小松製作所、三相電機 株式会社、Danfoss Gmbh
本プロジェクトに
関する問い合わせ先
部署名
技術開発課

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