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プロジェクトの基本情報

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2018年8月20日更新

・カーボンナノフィラー強化プラスチックにより、自動車等の軽量化が可能に!
・カーボンナノフィラーの表面修飾、液添コンパウンド技術・装置の開発により、熱可塑性樹脂へのナノコンポジットを達成!
・機械的強度・耐熱性等に優れた成形用カーボンナノフィラーナノコンポジットポリアミド樹脂を提供!

東洋樹脂 株式会社

プロジェクト名 カーボンナノフィラーナノコンポジットによる軽量・高強度複合成形材料量産化技術・装置の開発
対象となる川下分野 自動車、航空機
川下企業におけるニーズの対応 高機能化(精度・性能の向上など)
高耐久性(耐熱性、耐食性、耐摩耗性の向上など)
質量低減(小型化、軽量化など)
上記ニーズに対する具体的な数値 1wt%のカーボンナノフィラー添加により、ポリアミド樹脂の引張り強度が13%、曲げ強度が10%、曲げ弾性率が14%、衝撃強さが13%向上、耐熱性の指標となる荷重たわみ温度(荷重0.45MPa)が44℃向上した。
事業実施年度 平成22年度~平成24年度
事業化状況 補完研究中(完成に向けて現在研究中)
対象としている素材 熱可塑性樹脂

プロジェクトの詳細

プロジェクトに至った背景・経緯
自動車産業を中心に、燃費の改善を目的とした車両構成部材の軽量化競争が加速しており、中でも、金属部材の代替として樹脂材料が注目を集めている。こうした状況を背景に、自動車・家電製品等の構成部材を薄肉化・軽量化するため、機械的強度に優れた新規樹脂材料の開発を始めた。カーボンナノフィラーを添加剤として、微量の添加で樹脂の諸物性を改善することを目的に、ナノコンポジット技術の開発を進めたが、従来の加工技術では、カーボンナノフィラーの「塊」をほぐし、樹脂に均一に分散させることは困難であった。
研究開発のポイント
ナノフィラーが持つ強固な凝集体を解きほぐすため、名古屋大学により開発されたソリューションプラズマ照射処理(SP処理)を応用し、カーボンナノフィラーの表面に水和性の活性基を修飾することで水溶化させる技術と、水に溶解することで分散したカーボンナノフィラーを、水溶液のままで二軸押出機に投入して樹脂に混練する、液添コンパウンド技術及び装置を開発した。引き続き、カーボンナノフィラーのナノコンポジットにより、機械的物性値・耐熱性などの物性に優れた軽量化樹脂材料の量産化技術を確立するため、研究を継続中である。

研究開発の具体的な成果
多段循環型連続SP処理装置と、水溶化したカーボンナノフィラーを液添することでナノコンポジットする、液添二軸押出機が完成した。液添コンパウンド試験では、マトリックス樹脂に対して50wt%までの水溶液を液添することに成功し、活性基修飾カーボンナノフィラー水溶液はフィラー濃度20wt%まで流動性に優れた性状であることが確認できた。この結果、20wt%濃度のカーボンナノフィラー水溶液をマトリックス樹脂に50wt%液添することで、10wt%のカーボンナノフィラーを含有するマスターバッチの作製が可能であることが実証できた。

利用イメージ、今後の活用が見込める分野・製品等
当面は3wt%濃度のカーボンナノフィラーを含有した、ポリアミド樹脂マスターバッチの製品化を目指す。自動車産業などの川下企業では、このマスターバッチを1wt%以下に薄めて製品を成形していただく。1wt%のカーボンナノフィラーを含有した成形製品は、機械的強度が10~20%向上し、強度が向上した分、薄肉化、軽量化が可能になる。また、弾性率、耐熱性などの物性も向上することから、応用製品の更なる拡大も期待できる。ポリアミド系成形材料の約50%が自動車関連用途に消費されており、当製品が果たす役割は極めて大きい。

事業化への取り組み

知財・広報活動 関連特許の出願状況
(1)出願日 平成22年7月9日 特開2012-17443
 発明の名称:「ポリアミドナノコンポジット」
 名古屋大学との共同出願
(2)出願日 平成24年1月17日 特開2013-147367
 発明の名称:「修飾カーボンナノフィラーの製造方法」
 名古屋大学、名古屋市工業研究所との共同出願
公報活動
 展示会へのサンプル出展及びプレゼンの実施
今後の見通し ・SP処理-液添コンパウンド連続処理を実現するため、多段循環型連続SP処理装置の最大能力での処理技術を確立する。
・高効率・高濃度SP処理技術を確立し、当面の製品目標である3wt%濃度のマスターバッチを作製する。
・カーボンナノフィラー表面修飾処理技術の最適化によって、機械的強度の更なる向上を目指す。
・川下企業と協力し、マスターバッチサンプルを用いた試作成形製品の評価試験を進める。
以上の開発課題を達成した後、H27年度には量産化のための設備投資を実施し、事業化を実現したい。
当初の目標を踏まえた
上での達成度や
新たな課題
ε-アミノカプロン酸水溶液を用いたSP処理に成功するなど、SP処理基礎技術の開発は、ほぼ当初の目標を達成したものの、高効率化、高濃度化技術の開発が遅れ、製品試作用の3wt%濃度マスターバッチを用いた実用化製品試作には至っていない。
多段循環型連続SP処理装置の5対のリアクターを、全て最適な状態で稼動させることが課題である。
液添二軸押出機を用いた液添コンパウンドは、マトリックス樹脂に対して50wt%の水溶液を液添することに成功し、理論上は10wt%濃度のカーボンナノフィラーを含有する、マスターバッチ作製が可能であることが確認できた。
川下産業からの引き合い状況
(件数等、内容)
計6社から、高機能部品の開発アイテムとして、技術情報の収集を目的としたコンタクトがあった。内、半数の企業からサンプル提供の依頼を受けている。

研究開発の体制

事業管理機関 公益財団法人 科学技術交流財団
法認定事業者 東洋樹脂 株式会社
研究実施機関 国立大学法人 名古屋大学
名古屋市工業研究所
アドバイザー トヨタ自動車 株式会社
豊田合成 株式会社
太陽化学 株式会社
日邦産業 株式会社

PRコメント

弊社は、ポリアミド樹脂を中心としたエンジニアリングプラスチックに、強化材、改質剤、充填剤などをコンパウンドするメーカーです。
本開発事業では、カーボンナノフィラーに樹脂との親和性に優れた水和性の活性基を修飾することで、分散性と樹脂への結合性に優れたナノコンポジットを実現しています。
当面は、ポリアミド樹脂をマトリックスとして、活性基修飾カーボンナノフィラーを高濃度に含有したマスターバッチの製品化を目指して開発を進めていますが、このマスターバッチを1wt%以下に薄めて製品を成形していただくことで、例えば1wt%のカーボンナノフィラーを含有した成形製品は、機械的強度が10~20%向上し、強度が向上した分、薄肉化、軽量化が可能になります。
また、弾性率、耐熱性などの物性も向上することから、応用製品の更なる拡大も期待できるものと思われます。

企業情報

社名 東洋樹脂 株式会社
(法人番号:1180001076236)
所在地 〒485-0805 愛知県小牧市林字野原450
電話番号 0568-79-6123
社員数 34名 (男性  32名、女性  2名)
資本金 1億9千6百万円
業種 プラスチック製品製造業(別掲を除く)
事業内容 樹脂コンパウンド事業、樹脂リサイクル事業、樹脂冷凍粉砕事業
URL http://www.toy-jc.co.jp/
保有する生産設備と
スペック
二軸押出機:4台(コンパウンド能力:550t/月)
単軸押出機:3台(コンパウンド能力:150t/月)
ブレンド装置(タンブラー):3台
除湿乾燥機:8台
ペレット色差選別記:1台
ペレット金属探知機:1台
熱風乾燥機:3台
粗粉砕機:1台、ほか
生産拠点エリア 国内 所在地:愛知県小牧市林字野原450  
海外生産対応 不可
主要な取引先 東レ 株式会社、豊通ケミプラス 株式会社、大日精化工業 株式会社、DIC 株式会社、三菱レイヨン 株式会社、山城繊維工業 株式会社
本プロジェクトに
関する問い合わせ先
部署名
製造部技術開発課
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