1. ホーム >
  2. サポインについて >
  3. サポイン好事例 >
  4. 鋳鉄製プレス金型の鋳造歪抑制による加工代低減の技術開発

サポイン好事例

鋳鉄製プレス金型の鋳造歪抑制による加工代低減の技術開発

光洋鋳造株式会社

どん底から這い上がるため研究に力を入れる

100年に1度と言われた大不況・リーマンショックの波を受け、当時行っていた風力発電用ギヤケースの生産は突然途絶えた。「仕事がなく、何をしてもうまくいかない。何とか新しい切り口が見つからないかと研究開発に力を入れました」と専務取締役 白江肇英さん。若き専務が先導役となり、工場長・課長・若手社員の4名で開発チームを立ち上げた。着目したのは、同社が得意としていた「フルモールド鋳造」である。
自社のリスクより顧客の利益を優先

フルモールド法は発砲スチロールで模型を作り、砂に埋めて直接注湯して鋳物をつくる工法。模型の変形による補正を考慮して10㎜程度の加工代を付けるのが一般的だ。それを金型メーカーが切削加工するのだが、10㎜削るのに2時間という作業工程や工具のコストは、納入先にとって常に悩みの種でもあった。一方で加工代を減らすことは、自社にとってリスク。しかし、「こんな時代だからこそ、徹底してお客様に喜んでもらえる技術開発をしなくてはと」加工代を5㎜にする研究を始めた。
プロセスを一から見直して加工代の半減に成功
歪みは、どこでどのように起きるのか。まずは、模型の焼き付き防止のために水溶性の黒鉛系塗型(離型剤)を塗布・乾燥させる工程に目を付けた。平面は早く乾くが、くぼみや溝は時間がかかる。発泡スチロールに塗布する塗型は乾燥すると縮む性質があるため、乾燥時間の違いが歪みを生んでしまうのだ。そこで場所によって塗布・乾燥する時間を変えた。さらに専用の乾燥室を作り、温度や湿度・送風の管理を行い、ほぼ均一に乾かすことに成功。また、砂の枠をすぐに外すと急冷して歪んでしまうため、1日空けて抜いたり、砂の配合も変更したりとありとあらゆるアイデアを試し、5㎜という目標に達成することができた。進化に進化を重ね、今では、2㎜まで迫ってきているというから驚きだ。

提案型営業に力を入れ徐々に信頼を獲得

特筆すべきは、その販売力だ。「中小企業は、よい技術を開発しても、アピール力や販売力が一番の課題だと思います。私たちの場合は、公益財団法人三重県産業支援センターが全面的にバックアップしてくれたことに尽きます。事前に、各企業への技術紹介をして頂いたため、商談へスムーズに進むことができました。その縁で7社の新規開拓が実現しました」。勢いに乗って提案型営業を続けたところ、その年は新規開拓が21社に増え、サポイン事業のものだけでも、自動車関連の売上が2~3倍に伸びた。今期は売上が8億となり、順調に舵を切っているのがわかる。
愛される鋳造会社へ一歩前進

「ハートのこもった鋳物づくり」を理念に掲げ、常に新しい技術開発に取り組む同社。全員参加の品質向上として、期間を決めて毎月2回ミーティングを行っているという「美鋳肌プロジェクト」は、今年でパート3となった。そこにあるのは、鋳物を愛する気持ちと顧客に喜んでもらいたいという熱い想いだ。
「日本一愛される鋳造会社へ!」・・・過去の苦境を現在の糧とし、未来へ走り続ける同社に今後も目が離せない。
事業化&マッチング成功のポイント
●7割ほど完成していた中でのサポイン事業スタート
2か月という短期間でのサポインだったが、開発自体は進めていたため、最後のひと押しとして利用できた
●徹底した既存プロセスの見直し
歪みの原因を探るため、常識となっていた工程をひとつひとつ検証し、すべてを現場で調整した
●サポインの開発内容をPRし、紹介によって新規開拓を増やした
公益財団法人三重県産業支援センターがアポイントを取り、企業とマッチングしてくれた
活用のためのアドバイス

専務取締役 白江肇英さん
事業化には、営業方法も重要になります。私たちの場合、はじめは、協力団体からの紹介やお付き合いのある顧客から実績を積み上げ、その実績をもとに新規開拓へというように段階を踏んで、徐々に販路を広げていきました。提案して持っていくと踏みこんで相談を受けることも多々あり、やはりお客様に求められていたんだと感じました。サポインがひとつの看板となって、これをもとにPRできたこと、また顧客の方から「サポインやってみたいんだけど」と相談を受けたりしたことなど、大変良い効果をもたらしました。サポイン事業で行う研究開発というのは、世に必要とされている重要なニーズです。ぜひ信念を持って挑戦してみてください。
紹介動画

トップページへ

このページの先頭へ