ガス事業制度改革に係るガス事業法施行規則改正等の概要について
平成19年2月
経済産業省
資源エネルギー庁
1.改正の経緯等
平成15年2月に取り纏められた総合資源エネルギー調査会都市熱エネルギー部会報告書『今後の望ましいガス事業制度の骨格について』において、「平成19年を目途に年間契約ガス使用量が10万㎥以上の需要家まで自由化範囲を拡大することが適当であり、自由化範囲の拡大に伴い、対象需要家が少量・多数化し、加えて供給導管が低圧管である需要家の比率が著しく増大することから、供給者選択の仕組みが実効的に機能する制度上の検討及び整備が必要である」と示唆されました。
このため、平成17年10月より総合資源エネルギー調査会都市熱エネルギー部会ガス政策小委員会において、19年4月に実施予定の年間契約ガス使用量10万㎥以上の需要家までの自由化範囲の拡大の着実かつ円滑な実施を図るべく、その実施方法等について審議を行い、その実施にあたっての取り組むべき事項を示し、18年4月7日〜同5月8日までのパブリックコメントを経て、5月22日に総合資源エネルギー調査会都市熱エネルギー部会において「年間契約ガス使用量10万㎥以上の需要家までの自由化範囲拡大等について」報告書が取り纏められました。
これにより、平成19年4月に年間契約ガス使用量10万㎥以上の需要家までの自由化範囲の拡大を行うにあたり、その実施に係る関係省令等の整備を図るため、ガス事業法施行規則等について、所要の改正を行い、18年12月28日に公布を行ったところであり、19年4月1日に施行となっています。
2.施行規則等の改正の概要
(1) 「ガス事業法施行規則」の一部を改正する省令の概要
<自由化範囲を年間契約ガス使用量10万㎥以上の需要家まで拡大>
§
大口供給の要件の一つである年間契約ガス使用量を「50万㎥以上」から「10万㎥以上」に改正。
<託送供給における簡易な同時同量の導入>
§
年間契約ガス使用量が50万㎥未満の需要家への託送供給は、同時同量を満たすための通信費用等のコストが相対的に大きくなる。このため、実際の受入量と払出量で行う際の計算方法の明確化を図るとともに、実際の払出量に代えて計画払出量で行うことを可能とする場合の規定を追加。
<自由化範囲拡大に伴う経過措置>
§
平成19年4月1日からの自由化範囲拡大に伴い、この省令の施行前においても、託送供給約款の届出等を行うことができる規定等、所要の経過措置を整備。
(ア)平成19年4月1日から実施される託送供給約款については平成19年2月22日までに届出
(イ)大口供給届出、託送供給条件等については平成19年4月1日前であっても届出が可能
(2) 「一般ガス事業供給約款料金算定規則」の一部を改正する省令の概要
<低圧導管までを対象とした供給約款の整備>
§
供給導管が低圧管である需要家の比率が著しく増大することから、託送供給部門原価に「低圧導管原価」を追加。
(3) 「ガス事業託送供給約款料金算定規則」の一部を改正する省令の概要
<低圧導管までを対象とした託送供給約款の整備>
§
託送供給部門原価に「低圧導管原価」が追加されることにより、中圧導管まで利用する者に対する託送供給約款料金と低圧導管まで利用する者に対する託送供給約款料金を区分した料金を設定することを追加。
§
選択的託送供給約款料金の算定方法として原単位からの算定方法の他、新たな算定方法を追加。
§
ガス導管事業者に限り、新規導管の敷設を妨げないよう、新たに敷設される導管の託送供給約款料金の設定における減価償却費の算定方法として、耐用年数を30年又は生産高比例法の考え方を追加。
(4) 「ガス事業託送収支計算規則」の一部を改正する省令の概要
§
改正ガス事業託送供給約款料金算定規則により、新たな減価償却費の算定方法を採用するガス導管事業者においては、託送収支計算書にその旨を記載させることを追加。