PRODUCT逸品

鈴木工業株式会社(岐阜県中津川市)

鉄の華WARM TECH ice cream SPOON(スプーン)

商品の特徴

さっと差し込み、すっと溶ける 魔法のようなアイスクリームスプーン

航空宇宙機器にも使用されている炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の中で、熱伝導率が高く、強度と軽さを併せ持つ素材を使っています。手のぬくもりを素早くスプーンに伝えることで、カチカチに冷えたアイスクリームにも「すっ」と入ります。 名刺入れのようなおしゃれなステンレス製の専用ケースに入れて持ち運び、新幹線での移動中など、スーツのポケットやバックからさっと取り出し、アイスクリームを食べる特別感が楽しめます。
サイズ
21.5m110m2mm
重量
6g
材料
CFRP(炭素繊維強化プラスチック)
価格
単品5,000円(税抜)、ケース付き1万円(税抜)※参考価格
PROFILE企業プロフィール

岐阜県中津川市駒場

企業名 鈴木工業株式会社
代表者 代表取締役 鈴木正樹
所在地 岐阜県中津川市駒場1153
創業 1938年
資本金 7,500万円
事業内容 機械金属製品製造他
電話番号 0573-65-4141
ホームページ http://suzuki-kogyo.com/

自社に企画力・提案力・営業力を蓄積することを重視し、外部人材には頼らず、新事業展開を推進

リーマンショック時の混乱や、取引先の海外進出による国内空洞化を経験し、下請として海外企業とコスト競争をするよりも、まだ余力があるうちに新しいことに挑戦をしたいという社長の決断で、5年前に社員から3名を選び企画開発室を立ち上げる。 「まずは外にでて知識を吸収し、失敗してもいいから自分達でやってみて欲しい」という社長の指示により、企画開発室のメンバーが、各地のセミナーや研究会等に積極的に参加。知識を蓄えるとともに人脈を広げ、新事業への可能性を模索。その課程で、新商品開発を進めるとともに、 新たに素材を選ばずに加工ができるウォータージェット切断加工機を購入し、加工技術を磨きながらAS9100航空、宇宙及び防衛分野品質マネジメント規格の認証も取得し、事業の多角化に取り組む。

なお、自社ブランド商品の開発においては、外部人材に頼ることなく、商品の開発・デザインから展示会での装飾まで、全て企画開発室で行っている。

工場の様子
工場の様子
工場の様子
工場の様子
INTERVIEW創り人にきいてみよう

今月の創り人

企画開発室

MASAHIKO TAGA多賀 雅彦さん
YOSHIHITO HARA 原 嘉仁さん

なぜアイスクリームスプーンを創ろうと思ったのですか?

きっかけは自分自身がアイスクリーム好きだったということ。新幹線で購入するアイスクリームがカチカチに冷えていて、時間をおかないと食べられず、すぐに「すっ」と入るスプーンがあったらいいなと思い、手の熱を素早く伝えることできるスプーンをひらめきました。 素材はまずは金属や樹脂を考えていましたが、より熱伝導率が高い素材を探していた時に、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に出会いました。木目のような模様が昔ながらの木のスプーンのイメージとも合致しました。 また、CFRPは難削材に指定され加工が難しいのですが、それも自社のウォータージェット切断加工機で対応できました。

開発にあたり大変な苦労もあったのでは?

30種類以上の試作品を作りました。スプーンの形状一つとっても、口当たりや舌触りなどアイスクリームを美味しく食べることを追求しました。 またパッケージデザインについても、企画開発室のメンバーは製造現場にいた男性社員ばかりなのですが、まず私(多賀リーダー)が案を作り、それを社長を交えた企画開発室のメンバーで何度も議論を重ね、考えていきました。

社長からは「まずは自分達の力でやりきる」という指示があったようですが、プレッシャーは感じませんでしたか?

プレッシャーはありました。ただ、社長からは、何でもやっていいと言われていて、ウォータージェット切断加工機で切れるものがあるなら切ってみようと試行錯誤を重ねました。又、最初の1年は、様々なセミナー、研究会、工場見学へ参加し、多くの展示会も見に行きました。 そんな中で、通常の下請けとしての取引では、とても知り合えないような人との出会いもあり、新しい分野の仕事に繋がりました。

食品も手掛けていますね。

社長が、自社の農園で栽培しているいちごを1年通して楽しむ事と、規格外品のいちごをどうしようと思案していたところ、ご家族から「果物を乾燥できる機械が1万円くらいであるから、乾燥させてみたら」という提案があったようです。

実際にいちごを乾燥させてみると、社内の評判もよく、早速業務用の乾燥機を2台購入し、本格的に進めました。今では4台あります。 できあがった商品は「Megreen Premium Dry Strawberry(メグリーン プレミアム ドライ ストロベリー)」と名付けました。自社の農園でとれた完熟のいちごを、何も添加物を加えずに、96時間かけてそのまま乾燥させています。 乾燥させることでイチゴ本来の香り・甘みが残り、栄養成分も凝縮されます。

メグリーンプレミアムドライストロベリー
メグリーンプレミアムドライストロベリー

広報はどうされましたか

まずは展示会に出ていきました。展示会でマスコミに注目してもらったことが大きかったと思います。また、これも人に恵まれたのですが、商品を評価してくれるコーディネーターの方がいて、マスコミへの人脈があり、TV等で取り上げてもらう機会がありました。

また、展示会では、乾燥イチゴを食べたネット販売を手掛ける大手企業の方から高い評価をいただき、値段の設定の方法など様々なアドバイスをいただきました。

今後の展開は?

ウォームテックスプーンの素材であるCFRPは、本来なら航空機や人工衛星、ロケットなどに使われている素材です。 それが、熱伝導率だけを考えたときにスプーンという食器に繋がりました。Aの分野の常識は、Bの分野の常識ではない。つまり、ある分野でこれが常識だと思われていることが、実は別の見方をすると違った活用の可能性があるということがよくわかったので、今後も様々な分野への展開を模索していきたいと考えています。

INTERVIEWボスにきいてみよう

企画開発室立ち上げのきっかけは?

20年前まではどこにでもある町工場でした。恵まれていたのは、既存事業の基盤があり、新しい行動がとれる環境にあったこと。 そこで、「航空機への参入」、「新しい素材への挑戦」、「金型分野の常識を覆すような新しいプロジェクトの創造」を目指し、新事業展開の可能性を探るために、5年前に企画開発室を立ち上げました。

企画開発室のメンバーには「まずは自分達の力でやりきる」と伝えたようですね。

新事業の展開にあたって、ネックとなるのはやはり人材です。自分達で力をつけて、自分達だけで歩けるようにしていきたいという思いがありました。 また、いくら実力や知識があっても、人との繋がり、ものとの繋がり、すべてにタイミングがあり、如何に適切なタイミングを掴んでいけるのか重要だと考えました。机で構えていても適切なタイミングは掴めない。 自分達が積極的に外にでていくことが必要だと考え、企画開発室のメンバーにはどんどん外に出てもらいました。

今後について

下請としての仕事だけでは、自分達が作っている部品が、どこにどのように使われているかもわかりません。 10年前から、イチゴの栽培・販売など農業に関連した仕事を手がけ、お客様と直接やりとりをするようになって、ものづくりのパーツも、お客様の声を聞き、よりいいものを提案していくという観点が必要だと気づきました。

お客様の立場にたって、お客様の役に立つ製品が提供できるようなものづくりを常に意識し、またものづくりを通じて地域に貢献したいと考えています。

Copyright (C) ものづくりプロが創る逸品応援サイト All rights reserved.