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ものづくり中小企業 魅力大盛りサイト 

最終更新日:平成30年2月8日

世界の“プラスチック”のイメージを、変えていく。
石川樹脂工業 株式会社 【石川県加賀市】

  •  新素材「トライタン」の消費量日本一。素材で世界を変える“好奇心集団”。
  • 企業や大学からのピンポイント指名多数。恒常的に素材の最新技術開発と製品企画を行う。
  • 経営者のアツさと柔軟性が魅力。“やってみよう”をモットーに、若手でも兼業や昇進が多い。
  • “Made in Japan”より“Desighed by Ishikawa“。石川発の新たなブランディングで世界を狙う。

“よく見る”ものから、“見たことない”まで。至るところに、プラスチックの影あり。
石川樹脂工業株式会社 イメージ写真
みなさんは、“プラスチック”と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか? 軽い?割れにくい?それとも、安い?あるいは、使い捨て?
きっとその一つひとつを辿っていけば、どれもが私たちの生活を思い描くことで、 その延長線上から自然と湧き出てくるイメージではないでしょうか?
それほどまでに“プラスチック”は、今や私たちの生活に密着した存在といっても過言ではありません。

しかし、金属や木材、ガラスといった天然素材のように、一目でその素材がわかってしまう特性に対し、プラスチックは、種類や色味・形状によって全く違った表情を見せてくれる、いわば素材業界の“カメレオン”のようなポジション。だからこそ、その素材と成形の魅力をとことん追求し、「プラスチックにはまだまだ秘められた可能性が詰まっている!」として “誰もみたことがない全く新しいプラスチックの価値” をつくろうとしているのが、石川県加賀市にある「石川樹脂工業 株式会社」です。

とはいえ、新しいプラスチックの価値といっても、樹脂メーカーというからには、
「よくあるプラスチック製の生活用品を多く手掛けているんでしょ」って、思ったそこのあなた。これを書いている私も、初めはそんな想いを抱いていました。しかし、百聞は一見に如かず。
「実際どんなものをつくっているんですか?」そして、「それがどんな新しい価値と結びつくんですか?」という謎を紐解くため、まずはお話を伺う前に、工場の中から見せていただくことにしました。

まず案内されたのは、 第一工場から。イメージしていたより大きな建物内では、これまた想像していたよりも大きな機械が、いくつも稼働中。そこに現れた工場長の甚田さんが、「これが、うちでつくっているサンプルです」と一言。ふとその先に視線を向ければ、大小様々な形状で、かつグレーやオレンジ、黒など色とりどりの“パーツらしきもの”たちがずらりと並んでいます。
あの・・・、これ一体なんなんでしょう?

「実は、新幹線やトンネルに使用される送電設備部品やコイル部品、高速道路の地下を通る光ケーブルの継手、あとは自治体向けの水道用蓋もありますし、これは道路脇にあるカーブミラーなんですよ」と、甚田工場長。
石川樹脂工業株式会社 イメージ写真
 
なるほど・・・、てっきり小さな生活用品の割合が大きいとばかり思っていた私にとって、日本のインフラを支えているアイテムたちの登場は、恥ずかしながら “想定外”でした。

しかしプラスチックは、その性質上、原料を加熱・加圧することで硬化する「熱硬化性樹脂(プラスチック)」と、原料を溶解し冷却することで固まる「可塑性樹脂(プラスチック)」の 2 種類に分けることができるということ。そのため、ポリエステルやガラスなどの他素材に、増粘剤や塗料を組み合わせることで、あらゆる産業分野での多彩な製品に活用できるのが、プラスチックの“変化自在たる所以”です。

その証拠に、石川樹脂工業の第二工場でつくられているのは、お椀や箸、給食用のトレー、そして仏具用品まで(!)、
普段わたしたちが生活の中で使用する製品もしっかり手掛けられていました。

石川樹脂工業株式会社 イメージ写真

しかしよく考えてみれば、食器雑貨から仏具、それにインフラ・工業部品、それに加えて新規事業と、4 つの部門を展開するだけでなく、金型製造から成型、塗装、印刷に至るまでの一貫生産体制を持つ同社。加えて、製品企画や設計提案・開発ができ、技術的な特許までも持ち合わせているのが、石川樹脂工業株式会社の強みです。大企業ならいざ知れず、これほどまでに手広く、しかも確実に、樹脂メーカーとして成長を遂げてきたその秘密は、一体どこにあるんでしょう。
ここからは、石川樹脂工業の 3 代目を継ぐ石川勉さんに聞いてみることにしました。

好奇心があれば、大丈夫。社員みんなでサポートする、石川樹脂工業の人づくり。


石川樹脂工業株式会社 イメージ写真
「当社は元々、山中温泉地域で生産されていた漆器の木地を販売する商売から始まったんですね。そこから時代の流れを経て、樹脂製漆器生産で培った技術力を活かし、インフラ向けの工業部品なども手掛けるようになっていったんです。でも何よりうちの会社のベースにあるのは、“好奇心旺盛”ということかな(笑)。それで、メーカーやクライアントの期待に応えるうちに、いろんなことをやるようになって、今に至るという感じでしょうか」

そうやってあっけらかんと語る石川さん。しかし、好奇心を持って周りの期待に応えていくことで、次なるポジションに辿り着くという会社の変遷は、まさに彼自身の人生にも通じるところがあるように感じます。なぜなら石川さん、実は前職では外資系企業のマーケティングやファイナンシャル部門でバリバリ働き、国内外を飛び回るエリートサラリーマンでした。しかし、「自分の手を動かしてカタチにすることに価値がある」という信念を持ち続け、それを実現するために 2016 年に U ターン。家業を継ぐという人生の選択をしたといいます。けれど、そんな“好奇心旺盛”と“自分の手を動かしカタチにする”という石川樹脂工業のスピリットは、社内を見回してみると、どうやら石川さんだけが特別に当てはまるというわけじゃなさそうです。

石川
「うちは大きな企業じゃないので、一人ひとりできることはいろいろやってもらう“兼任性”なんですね。 それは製造部門であっても事務職であっても、経営者層であっても同じです。でもそうすることで、“俺の仕事じゃない、私の仕事でもない”みたいに誰もボールを拾わず、軋轢が生まれるということがないんです。逆に、だからこそみんなでお互いをサポートし合える環境になっているのが、うちのいいところかな」

その言葉通り、まだ入社 1 年目にして、品質管理や生産管理、加えて製造管理責任者も担っているのが、北村匡浩さん。私が取材にお伺いしたときはちょうど、仕上がってきた製品が金型どうりに出来ているか、汚れや傷がないかどうかを、一つひとつを光に当てながら目視で確認をしていく作業の最中でした。しかしそんな北村さん、元々ものづくり業界出身の中途採用ではあるものの、実は違う業種から転向してきた“プラスチック業界未経験者”なんだとか(!)。
そんな北村さんに、実際働いてみて感じるホントのトコロを聞いてみることにしました。
石川樹脂工業株式会社 イメージ写真
北村
「僕、前職は電子部品や制御盤関係だったので、まず入社 1 年目は、会社の方針や機械の使い方などを含め、製造の土台をしっかり体得しようと、勝手に自分で計画立ててたんです。でも入社 4 ヵ月経った頃、“品質管理部を立ち上げるからやってくれないか?”って言われて、僕の計画は脆くも崩れ去ってしまったんですよね(笑)。いろいろ考えて、“はい”と返事はしたんですが、でも正直やっぱりすごく不安でした。だって、品質管理は、お客様に届ける製品として“出荷・良品OK かNG か”の判断と、その決定権を持つ重要な部署なんですね。それを踏まえたうえで、入社 4 ヵ月目の人間がそこの“長”になる、と。責任を考えれば考えるほど、“自分で大丈夫かな・・・”って、やっぱりそう思わずにはいられなかったですよね」

たしかに、創業間もないベンチャーや少数精鋭のチームでは耳にしがちな “兼業”や“早い昇進”。
しかし石川樹脂工業は、創業 50 年を超える企業です。それなのに、若手を積極的に登用し任せていくという姿勢を取ることができるのは、「わからないからできない」ではなく、「わからないならどうすればできるのか」という、発想の転換を大切にしている企業に他ならないから。
事実、北村さんも、「第 2 工場のマネージャーや営業スタッフなど、周りからの強力なサポートがあったからこそ、今がある」と、強く力説しているのが印象的でした。

北村
「ちなみに、僕がこの会社に入社しようと思った決め手は、面接のときに感じた会長のアツさに惹かれ たからなんです。普通だったら良く魅せようとして、会社の良いところを言うことが多いと思うんですけど、会長はいいところも悪いところも、僕にやってほしいことも全部明確に話してくれたんですね。しかも会長や専務は週末まで仕事をしているのに、社員にそれをひけらかさない。そうやって表裏のなく尊敬できる人生の先輩がいることと、社員同士も年齢問わず仲がいいこと。これが、石川樹脂工業の大きな魅力の一つだと思っています」

誰もやらなかったことを、やる。その原動力は、「ものづくりが好き」というシンプルさ。
北村さんの話を伺ううちに、時代に先駆けた製品開発や技術開発へのたゆまぬ努力に加え,社外はもちろんのこと、社内で共に働くスタッフを大切にしながら築いていく信頼関係。
そのどちらもおざなりにすることなく切磋琢磨してきた同社の信念が、 くっきりと浮かび上がってくるように感じました。

その中でも一番大きな拠り所となっているのが、
「誰もやらなかったことをやる」という、創業者の精神。

その気概を常に持ち続ける石川樹脂工業は、いま、漆器業界由来の会社という技術力と、一貫生産体制の中で培ってきた生産方法をミックスさせ、“全く新しいプラスチックの価値”に挑戦すべく、自社ブランド「Plakira(プラキラ)」の展開をさらに加速させようとしています。
石川樹脂工業株式会社 イメージ写真
ちなみに「Plakira」とは、日常使いから業務用まで幅広く使用でき、シンプルで飽きのこない機能美が特徴の生活雑貨。一見すればどこにでもあるワイングラスやカップ、タンブラー、お皿のようですが、実は“トライタン”という革新的なポリエステル素材を使用しています。そのため、プラスチックでありながらガラスのような質感・透明度と、車でも壊せないくらいの強靭さ、そして赤ちゃんの口に触れても安心という、唯一無二の製品を実現しているのが特徴です。
そんな中、現在は、石川県を拠点に活動し、伝統工芸と 3D プリンタの技術を掛け合わせるデザインユニット、「secca(セッカ)」と、一部共同開発をしている真っ最中とのこと。


石川樹脂工業株式会社 イメージ写真

石川
「例えばガラスだと100 均からバカラまで値の幅がありますし、木だって和紙から桐箱までかなり幅がありますよね。でもプラスチックをみてみると、あまりにも幅が狭いというか、雑貨や偽物路線に振り切ってしまっているんじゃないかって。その中にあって、secca が提案してくれるのは、デザインありきの提案や押しつけではなく、“Plakira を通じてどんな価値を世の中に出していけるか”ということ。そこを投げ出さず、共に考えてくれるところが彼らのすごいところだと思っています」

伝統工芸は、その土地に根付く風土や気候が生み出す“素材”を大切にする、芸術。
だからこそ工芸をベースとした作品を手掛ける secca は、“素材”に対する理解と考察が深く、石川樹脂工業が掲げる想いと共鳴するところがあるのだと、石川さんは言います。

石川
「そのうえで、僕たちは“Plakira”を含め、“Desighed by Ishikawa“というコンセプトを掲げているんですね。メイド・イン・ジャパンという名称もよく聞きますが、僕たちはそこが重要なのではなく、誰がつくっている のかということが何より大事だと思っています。正直、プラスチック業界は儲からなくてけっこうしんどい 業種だったりもしますが、でも僕は、“ものづくりを諦めたくない”。ものづくりを諦めそうになる世の中でも、もっとできることや、もっと面白くできることってあるはずで、 その追求をやめたくないんです。その中で、“プラスチックのイメージを変えていきたい”。それが、僕の目指すところであり、これからもずっと変わらない信念ですね」

自慢げに語るでもなく、淡々と言葉を並べ立てるわけでもない。
優しい表情を浮かべながらそう語る石川さんの言葉一つひとつからは、本当にものづくりが好きなんだなという、一番シンプルな想いが伝わってきたのでした。

“便利”で“大量生産”という印象を抱かれがちなプラスチック素材ですが、画期的で環境に優しい原料や、長く使いたくなる機能美を掛け合わせていくことで、人の意識を変えていけるような“火種”をつくることができる。
その小さな胎動が、すでにここから生まれようとしています。

持続可能なプラスチック業界のトップランナーの一員になってみたいと思ったあなた、ぜひ石川樹脂工業の扉を開いてみませんか。
 

会社概要
会社名:
石川樹脂工業株式会社
法人番号:
3220001013050
代表者:
代表取締役会長 石川章
住所:
〒922-0312 石川県加賀市宇谷町タ1-8
URL:
http://www.ishikawajyushi.net/別ウインドウ

このページに関するお問い合わせ先

中部経済産業局 地域経済部 地域経済課 地域人材政策室 
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