航空機産業しごと情報サイト 航空機産業企業見学ツアー

2016年11月28日(月)、「航空機産業企業見学ツアー」が開催されました。当日は名古屋駅からバスに乗り込み、愛知県小牧市にある「株式会社放電精密研究所 小牧事業所さま(以下、HSK、敬称略)」と、愛知県飛島村の「三菱重工株式会社 飛島工場さま(以下、三菱重工、敬称略)」を見学。合計27名の参加者が航空宇宙産業に携わる企業のリアルな現場を体験しました。

巨大な生産設備に圧倒!――株式会社放電精密研究所 小牧事業所

株式会社放電精密加工研究所 外観正午に名古屋駅を出発した一行は、車内で昼食を取るなど、思い思いの時間を過ごしリラックスした様子。移動時間はツアーの予定や航空宇宙産業の概要などを聞きながら、予定よりも少し早くHSKに到着しました。HSKは神奈川県厚木市に本社を構える企業。放電加工(※)・表面処理、金型、機械装置などを製造し、2014年にできた小牧事業所では、航空機のエンジン部品であるタービンブレードや特殊工程などを行っています。(※:機械加工の方法)

会社概要説明の様子HSKに到着すると、会議室で会社概要を説明。その後、2つの班に分かれてエンジン部品の製造工程と特殊工程を見学しました。参加者たちは、見たことのない巨大な生産設備に目を丸くしながら、社員の説明を熱心に聞いていました。20以上の工程を要するタービンブレードを月産1万枚以上も生産できることに、参加者たちは「そ、そんなにも……!」と驚きを隠せない様子でした。

参加者の集合写真その後、再び会議室に戻り、若手の先輩社員からそれぞれの仕事を紹介。参加者からの「大手企業にはないやりがいは?」という質問に対し、社員は「大手ではモノを一貫して作れる体験はしにくい。弊社はそれができるので、モノづくりの上流から下流まで経験できます」と回答。参加者の多くがその答えに大きく頷いていたのが印象的でした。その他にも「女性社員は何名くらい在籍していますか?」、「仕事で大切にしていることは?」など、多くの質問が飛び交いました。年が近い若手技術者と交流できたことで、難しそうな航空機産業の仕事を身近に感じることが出来たようです。

ロケットや航空機がすぐ目の前に!――三菱重工株式会社 飛島工場

HSKの社員たちに見送られながら、次に向かったのは三菱重工。港湾地域の大きな敷地に着くと、参加者たちは辺りをキョロキョロ。普段入ることのできない場所に興味津々の様子です。見学はHSKと同じく工場の概要説明から。その後、航空機の部品構造組立を行う第一工場と宇宙機器を製造する第二工場に分かれて見学しました。

第一工場では国産初のジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の胴体、主翼パネル、中央翼など、航空機の構造体が次々と登場します。軽量化のために極限まで肉抜きされた構造体はため息が出るほど美しく、その技術力に参加者たちは感心しきりです。現場ではたくさんの技術者が働いているのにも驚き。複雑で繊細で一つ一つ違う部品に正確な対応が求められるため、人の手が必要な工程が多いとのことです。

第二工場ではH-ⅡAロケット、H-ⅡBロケット、そして宇宙ステーション補給機(HTV)「こうのとり」を製造。当日は3階から工場を見下ろす形で見学しました。あいにく組み立てられたロケットやHTVの出荷が終わった後でしたが、それでもスケールの大きい胴体部分やエンジン部分を近くで見ることができ、参加者たちは大興奮! 「(H-ⅡAロケット)33号機と34号機の違いは?」というマニアックな質問を投げかける参加者もいました。

約6時間の企業見学ツアーを終え、名古屋駅に帰ってくる頃はすっかり陽が沈んでいました。バスを降りる参加者は疲れた顔を見せるどころか、興奮冷めやらぬ表情。大きな声であいさつをしてそれぞれの帰路につきました。普段は見ることのできない企業の製造現場見学。その貴重な 体験は、参加者たちの夢に大きな影響を与えたに違いありません。

参加者の声

目の前に実物があることのすごさ!

空を飛ぶ飛行機に搭載されている部品や宇宙へ行くロケットの実物を間近で見ることができ、大興奮でした。「いま見ているロケットが実際に宇宙へ行くのか……」と思うとすごいものを見てしまった! って感じですね。今回の見学ツアーでますます航空宇宙業界で働きたいと思うようになりました。将来はこの業界で飛行ロボットをつくりたいです!
(K.Kさん 大学院1年生)

手作業の多い職人仕事

すごくおもしろかったです! どちらの企業もスケールが大きく、パソコンのモニターで画像を見るのとはぜんぜん違いますね。とにかく圧倒的でした。あと、驚いたのは三菱重工での工場見学。ロケットも航空機の構造体も、手作業が多いんです。自動車はかなり自動化が進んでいるのですが、この業界は「職人仕事」といったイメージでしたね。
(S.Sさん 大学4年生)

航空機業界も魅力的!

工場見学は大学の授業でもやっていて、今回で3回目くらいです。でも、航空機の製造工場を見たのは初めてで、手作業が多く、目から鱗でした! 将来は自動車業界で働きたいと思っていましたが、今回の見学で航空機業界も魅力的だと思うようになりました。機会があればまた参加してみたいです。
(M.Oさん 大学3年生)

見学先企業からのメッセージ

【株式会社放電精密研究所 安藤部長より】

安藤部長 画像

航空機は100万点以上の部品からなるとされています。機体構造、エンジン、機能部品、材料etc.と幅広い分野からなり、設計、製造、品質保証、調達など多くの仕事が係わっています。当社は、航空機エンジン用の重要部品の製造で、この一端を担っています。社員は、自分たちが作った部品で旅客機が世界の空を飛び回っているのだと、強い自負と責任感を持ち仕事に取組んでいます。日本の航空機産業は、今後、ますます成長し発展します。私たちと一緒に、グローバルにチャレンジしようではありませんか!!

【株式会社放電精密研究所 若手社員より】

長田知己 画像

やりたい事が見つからなくても、就職活動する中で、多くの企業を観て、価値観や興味が沸いてくると思います。その中で、人柄や会社の雰囲気、この会社が次にどこを目指していくのか、色々と感じると思います。この会社を選んだ理由としては、航空機に興味があり、多種に渡り関連する仕事ができると感じた事。そして、人事担当の人柄もポイントの一つにすると良いと思います。実際、MPS中部事業部で、航空機部品に携われ、責任ある仕事を任され、また、工場の仲間に温かく向かえられて、非常に充実していると感じています。是非、目指す姿を想像して頑張って下さい。
(2013年入社 長田 知己)

私は電気科出身で、放電精密加工研究所の「放電」というワードに惹かれ、説明会に参加しました。説明会で様々な加工方法を知り、ここでしかできないものがあると感じ、入社を決意しました。現在は航空機部品製造の加工と生産技術業務に携わることになり、責任のある仕事を任せて頂いております。上司や先輩に優しく指導して頂き、楽しく仕事に取り組めています。「放電」加工業務には直接携わっていませんが、自身の興味のなかった事でも取り組んでみると様々な良い所を見つけることができるので、皆さんも様々なことに積極的に取り組み、自身の可能性を広げてみて下さい。
(2016年入社 宮田 弘志)